「2050年カーボンニュートラル」の目標達成に向け、官民で野心的かつ具体的な目標を共有した上で、これに経営課題として取り組む企業等に対して、長期に渡り、研究開発・実証から社会実装までを継続して支援する「グリーンイノベーション基金事業」の一環として、NEDOは「再エネ等由来の電力を活用した水電解による水素製造」技術開発事業を実施しています。
水素の社会実装モデルの一つの姿としては、水電解装置を中核とした、自家消費や周辺での利活用を行うものが考えられます。水電解装置は、余剰再エネを水素に変え、熱需要の脱炭素化や基礎化学品の製造なども含めて、Power to X という形で余すことなく活用することを可能とし、再エネの最大限の導入を促進する役割を果たします。
本事業では、水電解装置を用いた水素製造コストを削減し、製造された水素を有効活用し、目指すべき社会実装モデルを構築する観点から、アルカリ型、PEM型について、次の3つのテーマに取り組んでいます。
- 〔1〕大型化等、水電解装置のコスト削減等に資する研究開発
- 〔2〕海外市場も見据えた水電解装置の評価基盤の整備
- 〔3〕熱需要の脱炭素化や基礎化学品の製造による、製造された水素の利活用実証(Power to X)
本事業に関し、この度、SOEC※について追加公募します。
- 固体酸化物形電解セル(Solid Oxide Electrolysis Cell)を用いた水電解であり、水の電気分解により放出される熱を再利用することができ、かつ、外部の熱を利用することができるため、エネルギー利用効率が高いという特徴がある。