1.1 事業の概要、現状、方向性、目標と成果
1.1.1 事業の概要と現状
次世代型医療機器開発等促進事業は、革新的な医療機器・システムの開発等による国内外市場の獲得
を通じ、「健康・医療戦略」(令和 7 年 2 月 18 日閣議決定)で示された基本的理念「世界最高水準の技術を
用いた医療の提供」、「経済成長への寄与」の実現を目的とします。加えて、高齢化の進展による介護需要の
増加により、介護現場では人材不足が深刻化している状況を踏まえて、介護の生産性向上や介護の質の向
上等を実現することを目的とします。その構成プロジェクトである、医療機器版3R プロジェクトは、我が国
の医療機器産業の競争力強化を通じた医療機器の安定供給を実現するため、供給途絶リスクの高い医療
機器の国産化を目的とした開発や、再製造医療機器の開発を支援します。
我が国の医療機器市場においては、約 6~7割の医療機器を海外からの輸入に依存している 一方、我
が国を取り巻く対外経済環境は劇的に変化しており、国際的な安全保障環境を含む地政学的リスクの高ま
りは、グローバルな社会・経済活動に甚大な影響を及ぼしています。
過去には、こうした国際情勢の変化や部素材不足の影響で海外からの供給が途絶し、特定の医療機器の
需給がひっ迫した結果、通常実施しない高侵襲な治療法への切り替えや、医療機器を使用する患者の限定
を余儀なくされるなど、国内の医療提供の維持が困難となる事例が発生しています。
このような供給途絶リスクへの対応のため、医療提供の維持に必要な医療機器について、平時から国内
製品の競争力を高め、国内での供給能力を確保することが重要です。
1.1.2 事業の方向性
本事業では、供給途絶リスクのある医療機器等(輸入依存度の高い医療器機器関連の付属品、消耗品若
しくは本体部品、又はレアアースやレアメタルをはじめとする特定地域に調達を依存する原材料若しくは部
素材を使用する医療機器を含みます。詳細は2.3.1 の対象とする研究開発を参照ください)について、競
争力を高めるための研究開発を支援し、これらの当該医療機器等の供給能力を強靱化(Resilience)する
と と も に 、 我 が 国 の 医 療 提 供 の 維 持 の た め 必 要 な 医 療 機 器 等 の サ プ ラ イ チ ェ ー ン の 冗 長 性
(Redundancy)を確保することを目指します。
なお、供給途絶リスクとは、現在、輸入依存度が高い、又は特定地域に調達を依存する原材料や部素材
を使用する等、供給途絶リスクが現にある場合に加え、将来的に輸入依存度が高まる、又は特定地域に調
達を依存する原材料若しくは部素材を使用する可能性の高い場合も含みます。
また、医療機器等の内、医療機器(SUD と呼ばれる単回使用機器に限りません)等の供給途絶リスクの
解消のため、国内での再製造(Remanufacturing)やリサイクル(Recycle)の推進するための研究開発
も本事業の支援対象とします。
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1.1 事業の概要、現状、方向性、目標と成果
事業の現状
近年、予防・健康づくりの取り組みとして、行動変容等の非薬物的な介入手法への関心が広がりつつあり
ます。これを受けて、AMED では、「予防・健康づくりの社会実装に向けた研究開発基盤整備事業」として、
エビデンス構築からエビデンス整理、実用化を見据えたヘルスケアサービス開発を一気通貫で支援し、エビ
デンスに基づいた質の高いヘルスケアサービスの社会実装を目指しています。
本事業では特に社会実装に重点を置き、これまでにさまざまな支援を行ってきました※。その中で、科学的
エビデンスを備えたヘルスケアサービスの開発においては、さらなる実用化(ビジネス化)と収益化に繋が
る経済的エビデンスの構築が必要であることが明らかになりました。
※ 本事業の先行事業による支援については、下記参照。
【平成 29 年度 IoT 等活用行動変容研究事業・令和 3 年度 健康・医療情報活用技術開発課題】
医療現場等での活用を目指す Internet of Things(IoT)デバイスやアプリケーション開発支援
【令和 5 年度 健康・医療情報活用技術開発課題】
医療現場等または医療現場以外での活用を目指す製品開発および科学的エビデンス構築支援
【令和6年度 健康・医療情報活用技術開発課題】
実用化により力点を置き、研究開発課題のビジネスモデル構築やエビデンス同定といった支援のため
にデジタル技術を活用した医療機器プログラム Software as a Medical Device(SaMD)
以外のヘルスケアサービス開発の伴走支援を試行
事業の方向性
本事業では、IoT デバイスやウェアラブル機器、アプリケーション等の技術を用いて取得される、食事・運
動・睡眠等の生活習慣や服薬状況など、日常生活の場、職域および医療・介護の現場における健康データを活
用した製品・サービスを対象とします。これらのデータを活用し、健康増進プログラムの提供や疾病の予防・早
期検知等に資するヘルスケアサービスの開発を支援するとともに、その科学的価値および経済的価値(ソーシ
ャルインパクトに係る社会的価値を含む)に関するエビデンスの構築、さらに社会実装に向けたビジネスモデ
ルの策定までを一体的に支援します。
特に、AMED が提供するアカデミア領域およびビジネス領域の支援を通じて、保険者や企業等の支払主体
が求めるニーズを踏まえて適切なアウトカムを設定し、実証研究を実施することで、製品・サービスの科学的
価値および経済的価値(ソーシャルインパクトに係る社会的価値を含む)に関するエビデンスの構築を推進し
ます。
1.1 事業の概要、現状、方向性、目標と成果
1.1.1 事業の現状
健康・医療戦略(平成 26 年 7 月 22 日閣議決定)において、医療技術・サービスの国際展開を進めてい
くこととしており、達成すべき成果目標(KPI)として、2020 年に「医療機器の輸出額を倍増」、2030 年
には「日本の医療技術・サービスが獲得する海外市場規模を 5 兆円」と設定されている。厚生労働省にお
いては、平成 25 年 5 月に医療国際展開戦略室が設置され(平成 26 年4月に医療国際展開推進室に改
組)、開発途上国・新興国等の保健省との2国間協定を結び、また、平成 27 年度より医療技術等国際展開
推進事業を実施している。同事業では、医療技術や医薬品、医療機器に関連する人材育成、日本の経験・
知見を活かした相手国の医療・保健分野の政策形成支援を行うため、我が国の医療政策等に関する有識
者や医療従事者の派遣、研修生の受入れに取り組んでいる。
第三期健康・医療戦略(令和7年2月18日閣議決定)では、「重点国を戦略的に絞ること等を通じてアジ
ア健康構想・アフリカ健康構想・グローバルヘルス戦略を一体的に推進することで、グローバルサウス諸国
の健康・医療関連市場における我が国の医薬品・医療機器の調達や日本企業によるビジネスの国際展開
を推進することが重要である。」という課題が掲げられており、これに対する具体的な取組の一つとして、
AMED の研究開発支援により、開発サポート機関の機能を強化しつつ、国際機関等との対話も活用しな
がら関係機関とのネットワーク構築を促進することで、日本企業によるアジア・アフリカを始めとしたグロ
ーバルサウス諸国のニーズを踏まえた医療機器創出に取り組むこととしている。
開発途上国・新興国等においては、日本とは異なる医療・事業環境や公衆衛生上の課題を抱えており、
医療機器に対するニーズも日本と異なる可能性がある。また、日本企業による医療技術等の国際展開に
あたっては、以下のような課題がある。
・ 開発途上国・新興国等における保健・医療課題を解決しつつ、そのニーズを十分に踏まえた医療技
術・医薬品・医療機器を開発する事が必要
・ 日本の医療技術等の開発途上国・新興国等への展開に資するエビデンスの構築を推進する事が必要
・ 開発途上国・新興国等の現地の文化も考慮した開発が必要(例:現地のステークホルダーの関係性や
健康意識の状況を踏まえた生活習慣病に対する保健指導の普及方法)
・ 日本の医療機器関連企業が実際に製品開発し途上国等で上市を図る際に、現地ニーズに即した製品
コンセプト策定、現地社会状況・医療状況に即した事業計画策定、現地ネットワーク拡大等、企業に対す
る持続的な支援体制の構築が必要
特に、ニーズの把握に関して、日本企業は自社シーズ・自社技術に基づく製品開発を行い、現地でのニーズ
を満たすことができず、製品上市後に売上が伸びない事例がみられる。そこで、日本と異なる医療・事業
環境や公衆衛生上の課題を深く理解し、相手国でのニーズや価格水準に基づいた医療機器等(医療機器
プログラムも含む)(※)を開発する事、および、現地固有の事情の理解に基づく事業計画を策定すること
が特に必要と考えられる。 (※) 対象となる機器等については、2.2.1 公募概要(4)その他注意事項を参
照。
1.1.2 事業の方向性
「開発途上国・新興国等における医療技術等の実用化研究事業」(以下、本事業という。)では、開発途上
国・新興国等におけるニーズを十分に踏まえた医療機器等(医療機器プログラムも含む)の開発や、日本の
医療技術等の開発途上国・新興国等への展開に資するエビデンスの構築を推進することで、開発途上国・
新興国等における保健・医療課題を解決するとともに、日本がもつ医療技術等の国際展開を促進します。
具体的には、相手国のニーズに合わせた製品設計の重要性が指摘されていることを踏まえ、開発途上
国・新興国等における現地ニーズを十分に踏まえた医療機器等(医療機器プログラムも含む)の設計から
薬事申請・市場導入計画までを目指し「開発途上国・新興国等における医療技術等実用化研究」として実施
します。
また、日本の医療機器関連企業に対する持続的な開発支援を実現するための体制構築も進めます。
1.1.3 事業の目標と成果
本事業は、日本の医療機器関連企業が相手国の公衆衛生課題の解決に貢献するとともに、その過程で
得られた知見を日本の医療機器産業全体で共有し、日本発医療技術の国際展開を促進することを目的と
します。事業の実施にあたっては、開発途上国・新興国等の臨床現場においてデザインアプローチを活用し、
現場ニーズを把握したうえで、現地の課題に即した製品開発を行います。このため、開発支援機関は現地
医療機関と連携し、企業が臨床現場でニーズを把握できる環境を整備します。さらに、開発製品の事業化・
導入・普及に向けては、大学や研究機関との連携による学術的交流やガイドライン採用の推進、相手国規
制当局との対話など、官民・学が連携して持続的な国際連携体制を構築します。
また、以下の取組を通じて、日本の医療の国際展開に資するエビデンス構築と産業基盤の強化を進めま
す。1研究開発に携わった企業の成功事例集の作成、2医療機器関連企業が途上国・新興国等に展開する
際に必要な実務情報の整理・資料化、3現地展開を計画する開発事業者が活用できるステークホルダーネ
ットワークの構築、4医療機器企業が継続的にデザインアプローチを応用した開発を行うための支援体制
(開発サポート機能)の整備と社会実装。 これらの取組を通じ、日本の医療機器産業がグローバルヘルス
課題の解決に貢献しつつ、国際的プレゼンスの向上を目指します。
1.1.1 事業の現状
昨今、我が国では高齢化の進行や生活習慣病の増加を背景として、公的保険外の非薬物的手法による行動変容介入への関心が高まっています。特に、スマートフォンアプリやウェアラブルデバイスなどのデジタル技術を活用した疾患予防・健康づくりに関するヘルスケアサービス※1 は急速に拡大しています。
一方で、これらの行動変容介入については、科学的妥当性を裏付けるエビデンスが分野横断的に十分に体系化されているとは言えず、サービスの開発・提供及び利用に際して、評価基準やエビデンス水準が必ずしも明確ではないことが大きな課題となっています。
これまで本事業では、科学的エビデンスに基づくヘルスケアサービスの社会実装を目指し、関連医学会が中心となり、成人期の健康課題(高血圧症、糖尿病、慢性腎臓病等の生活習慣病)、老年期の健康課題(認知症、サルコペニア、フレイル)、職域の健康課題(メンタルヘルス、女性の健康)に係る一次予防、並びに脂肪肝関連疾患、循環器疾患、婦人科疾患に係る二次予防について、指針※2 の策定を段階的に進めています。
また、予防・健康づくり領域では、疾患発症を主要評価項目とすることやランダム化比較試験の実施が困難な場合が多く、行動変容の継続性を含む効果評価手法の確立が課題となっています。このため、本事業では、エビデンス構築に併せて当該領域の特性を踏まえた評価指標及び研究手法の開発、ならびにエビデンスを継続的に整理・更新するための手法の高度化に取り組んでいます。
洋上風力発電は、再生可能エネルギーの主力電源化に向けた中核であり、我が国の気象・海象条件に適した技術の確立とコスト低減が求められています。本事業では、浮体式洋上風力発電を対象に、2040年以降の一層の導入拡大を見据え、中長期的な観点から、我が国周辺海域の特性(気象・海象条件、海域・水深特性)、系統・施工・保守等を踏まえた技術課題の抽出・整理・検証を行います。あわせて、信頼性・耐久性の向上、環境影響の把握・評価手法、社会受容性の確保、国内サプライチェーン・標準化との連携に資する取組を推進し、導入コストの着実な低減と産業競争力の強化に資することを目的とします。
1.1 事業の概要、現状、方向性、目標と成果
1.1.1 事業の現状
新型インフルエンザ、エボラ出血熱、MERS(中東呼吸器症候群)、SFTS(重症熱性血小板減少症候群)、COVID-19(新型コロナウイルス感染症)等の新たな感染症(新興感染症)や、デング熱や結核等の再び注目されている感染症(再興感染症)の流行が世界各地で発生し、大きな問題となっています。また、薬剤耐性菌対策のような新たに取り組むべき課題も生じています。感染症の原因となる病原体は刻々と変化を繰り返し、ヒト社会もまた大きく変貌しています。これら感染症対策として、平成 26 年に策定された健・医療戦略及び医療分野研究開発推進計画の中では、国内外の様々な病原体に関する疫学的調査及び基盤的研究並びに予防接種の有効性及び安全性の向上に資する研究を実施し、感染症対策並びに診断薬、治療薬及びワクチン開発を一体的に推進することとされています。
1.1.2 事業の方向性
本事業では、国内外で対策が必要な感染症について、患者及び病原体に関わる疫学調査、病原体のゲノム及び性状・特性等の解析、病態解明等、総合的な感染症対策の強化を目指した基盤的研究を継続して推進します。得られた知見をもとに新たな診断法・治療法・予防法の開発を目指します。これら感染症研究に携わる若手研究者の育成を実践的な環境下で行い、感染症研究の人的基盤の拡大を図ります。
1.1.3 事業の目標と成果
本事業では、感染症から国民及び世界の人々を守り、公衆衛生の向上に貢献するため、感染症対策の総合的な強化を目指します。そのために国内外の感染症に関する基礎研究及び基盤技術の開発から、診断法・治療法・予防法の開発等の実用化研究まで、感染症対策に資する研究開発を切れ目なく推進します。
近年、光・量子技術の進展により、従来型のセンサでは到達し得なかったレベルの精度・感度を実現するセンシング技術が急速に台頭しています。例えば、原子波干渉を用いたセンサや固体中の量子ビットを利用した量子センサでは、従来比で数桁高い精度の時間や重力、磁場の測定が実現されつつあります。これらの技術は、既に先進企業にて製品化が始まっています。光・量子技術の高感度・高精度という特性は、センシング技術のパラダイムシフトを引き起こしつつあり、その応用領域は急拡大しています。
こうした「光・量子センシング技術」と「衛星技術」との融合は、衛星の機能・性能を飛躍的に向上させる可能性を秘めています。地球環境の高精度モニタリング、昼夜を問わない光学地球観測、重力異常の検出、高精度時刻同期、高精度な航法技術など、地球観測・測位・安全保障・衛星運用・探査といった広範な分野で、従来技術では困難であったブレイクスルーが期待できます。
実際に、欧米を中心として光・量子センシング技術の宇宙応用に向けた開発は加速しており、例えば米国ではレーザー冷却原子を活用した量子技術の国際宇宙ステーションでの実証や、自由空間伝送による高精度周波数比較の実証が行われています。これにより、宇宙空間を舞台とした光・量子センシングの実現が現実味を帯びてきています。
本テーマでは、光・量子センシング技術の衛星応用に向けた複数の構想を支援する領域を設定し、産学の野心的な技術開発・実証を推進します。これにより、我が国の衛星基盤技術の高度化を図るとともに、光・量子センシング技術と衛星との複合領域において国際的な先導的地位を確立し、既存技術では到達し得なかった革新的な成果や新たなユースケースや事業構想の創出を目指します。
近年、世界的に小型衛星の開発が活発化しており、地球観測や通信の分野で衛星コンステレーションの構築が進展しています。これに伴い、我が国においては小型衛星部品・コンポーネントの国産化に向けた取り組みが進んでおり、姿勢・軌道制御系のADCS(姿勢決定制御サブシステム)、推進系の電気推進機、電源系の太陽電池などの開発が行われています。
これらの開発された部品・コンポーネントを宇宙関連ビジネスへと展開するためには、宇宙環境下での実績(フライトヘリテッジ)の獲得が不可欠です。そのため、宇宙環境下での動作を確認する軌道上実証は、技術の成熟度を評価する上で重要なプロセスであり、また、宇宙技術の基盤でもあると言えます。
また、半導体や創薬、ライフサイエンス等の他産業においては地上で利用する製品の製造のため、微小重力環境における製造技術の研究開発の検討が進んでおり、宇宙空間を利用した実証・製造ニーズは宇宙機器産業に限らず広がっています。
しかしながら、我が国においては、軌道上実証の機会は必ずしも多くはなく、部品・コンポーネントの開発や他産業における軌道上での製造研究を行う事業者にとって、実証機会の確保が課題となっています。こうした中、このような事業者を対象として、実証機会を提供する軌道上実証サービスが生まれつつあります。中でも、衛星を活用した軌道上実証は、実証の頻度やタイミングの柔軟性の観点から実証機会の確保に関する課題解決への寄与が期待できます。一方で、現状の国内の軌道上実証サービスの提供に要する費用は、サービス受給者が負担し得る水準を超えて高額となることもあり、軌道上実証を実施するうえで障壁となっています。また、実証対象の部品・コンポーネント等と実証衛星とのインターフェース調整や適合性検討に要する時間の長さなどにより、サービスのリードタイムが長期化することも、開発した部品・コンポーネント等の迅速な事業化を目指す上では障壁となっています。
本テーマでは、これらの課題を解決するため、衛星による軌道上実証サービスの実証プロセスの効率化・迅速化に資する技術開発を支援し、低コストかつ高頻度な国際競争力ある軌道上の実証機会の創出を目指します。
衛星通信はこれまで離島、海上、山間部等、地上網の整備が難しい地域での通信手段や、携帯電話基地局のバックホール回線等として発展してきました。近年、この分野では低軌道衛星コンステレーションの登場により市場の拡大が進むとともに、今後、自動車、船舶、建機、農機等の自動運転等、他分野での社会実装も期待され、さらなる市場の発展が見込まれています。他方、これらの通信サービスが実現するためには、地上側で送受信するためのアンテナを適応させる必要があります。しかしながら、現状では、例えば、アンテナのサイズ・重量面で大きく車載等に適していないことや、フラットパネルアンテナの場合、特定の衛星通信サービス(例:Starlink)としか通信できず利便性が十分でなく、衛星通信サービスからのロックインが生じるなど、十分な対応はできておらず、衛星通信の利活用のボトルネックとなり得る状況にあります。 このような課題を解消するためには、複数の衛星通信サービス・規格に対応した汎用性が高いアンテナの開発が求められます。また、他分野での社会実装を促進するためには、小型化・軽量化による搭載先の製品(車体等)との一体化技術も必要です。
これらを踏まえ、本テーマでは衛星通信アンテナの汎用化・小型軽量化、車体等との一体化等の技術開発を支援することで、衛星通信サービスの規格に依存せず衛星通信を利活用することが可能な環境の構築に貢献します。これにより、衛星通信利活用の障壁を下げるとともに、自動車、船舶、建機、農機等のメーカー等の非宇宙プレーヤーの参入を促進し、衛星システムの利用による「宇宙関連市場の拡大」を目指します。
事業概要
我が国は、世界に先駆けて少子高齢化や過疎化といった成熟社会特有の課題に直面しており、これらの課題解決に向けて医療の効率化や質の向上が喫緊の課題となっています。
AI戦略会議・AI制度研究会の中間取りまとめ(令和7年2月4日)においても、医療分野におけるAIの活用が重視されているように、AI技術の活用は、医療現場における診断や治療の質の向上、医療従事者の業務負担の軽減において重要な役割を果たすと期待されています。こうした技術を医療現場のニーズに合わせて実用化するためには、医療業界と産業界が連携して医療機器やソフトウェア等の開発を進める「医工連携」が不可欠です。
本事業では、AIを利活用した疾病の診断・治療技術の改善による患者の予後や生活の質の向上に資するプログラム医療機器又は医療従事者の業務負担軽減を目的としたAIサービス又はAI製品の開発と実用化(社会実装)を推進します。





