経営所得安定対策は、販売価格が生産費を恒常的に下回っている作物を対象に、その差額を交付することにより、農業経営の安定と国内生産力の確保を図るとともに、食料自給率の向上と農業の多面的機能の維持を目指しています。
1. 水田活用の直接支払交付金
水田で麦、大豆、飼料用米、加工用米等の戦略作物を生産する農業者に対して、交付金を直接交付することにより、水田のフル活用を推進し、食料自給率・自給力の向上を図ります。
2. 畑作物の直接支払交付金(ゲタ対策)
諸外国との生産条件の格差により不利がある国産農産物(麦、大豆、てん菜、でん粉原料用ばれいしょ、そば、なたね)の生産・販売を行う農業者に対して、「標準的な生産費」と「標準的な販売価格」の差額分に相当する交付金を直接交付するものです。交付金支払は、生産量と品質に応じて交付される数量払を基本とし、営農を継続するために必要最低限の額を面積払(営農継続支払)として、当年産の作付面積に応じて数量払の内金として先払いもできます。
3. 米・畑作物の収入減少影響緩和対策(ナラシ対策)
米・畑作物の収入減少影響緩和対策(ナラシ対策)は、農家拠出を伴う経営に着目したセ-フティ-ネットであり、米及び畑作物の農業収入全体の減少による影響を緩和するための保険的制度です。