2024年5月に閣議決定された第六次環境基本計画では、「現在及び将来の国民一人一人のウェルビーイング/高い生活の質」の実現が政策目標として掲げられており、住宅の省エネ化・省CO2化によってもたらされるエネルギーの自給自足による災害時のレジリエンス強化やエネルギー価格高騰への対策、断熱性能向上によるヒートショック対策は、目標達成に大きく寄与するものと考えられる。ZEHの深掘り、普及のためには、性能の向上に加えてZEHに関わるプレーヤーを拡大することも必要になる。性能の向上の観点では、高い断熱性能や再生可能エネルギーの自家消費拡大に資するシステム導入を追加補助することで、深掘りを支援する。また、プレーヤー拡大の観点では、戸建住宅と集合住宅、大手ハウスメーカーと一般工務店とでは異なる市場実態等を理解した上で、それぞれに合わせた申請システムの提供や情報発信を強化していくことで、それぞれの特性にあわせた申請コスト削減施策や情報提供により、ZEH-Mに取り組む事業者の裾野拡大を目指す。こうした取組を通じて、省エネ設備・システムの普及やプレーヤーの拡大による新たな成長につなげていく。
本事業を通じて集合住宅のZEH-M化を進めることにより、ZEHの深掘り、またプレーヤーの拡大を目指し、ひいては2030年度家庭部門排出量削減目標の達成、並びに2050年カーボンニュートラルに向けた政府目標の達成に寄与することを目指す。
事業規模:約 0.8億円(予定)