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スタートアップがつかえる補助金・助成金15選!令和5年度補正予算事業の紹介も

公開日 2024/01/19
更新日 2024/01/19
この記事は約21分で読めます。

※記事内容は、記事更新日時点の情報です。最新の情報は、必ず省庁や自治体の公式HPをご確認ください。

スタートアップ企業によるイノベーション創出は、今後の日本の産業競争力強化に向けて重要な役割を担っています。しかし、スタートアップ企業の事業推進・拡大には、多額の資金が必要となります。

こうした背景から、国や外郭団体、地方公共団体はスタートアップ支援のための補助金・助成金を設けています。

そこでこの記事では、スタートアップが活用できる補助金・助成金を紹介し、令和5年度補正予算事業の概要とあわせて詳しく解説します。

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補助金クラウド 事業再構築補助金
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事業再構築補助金

スタートアップがつかえる補助金(国主管)

スタートアップが活用できる補助金・助成金のうち、国(各省庁)が主管している主な補助金を紹介します。

ものづくり補助金

枠・類型 補助上限額
※カッコ内は大幅賃上げを行う場合
補助率
省力化
(オーダーメイド)枠
5人以下 750万円(1,000万円)
6~20人 1,500万円(2,000万円)
21~50人 3,000万円(4,000万円)
51~99人 5,000万円(6,500万円)
100人以上 8,000万円(1億円)
1/2※
小規模・再生 2/3
※補助金額1,500万円までは1/2、1,500万円
を超える部分は1/3
製品・サービス
高付加価値化枠
通常類型 5人以下 750万円(850万円)
6~20人 1,000万円(1,250万円)
21人以上 1,250万円(2,250万円)
1/2
小規模・再生 2/3
新型コロナ回復加速化特例 2/3
成長分野進出類型(DX・GX) 5人以下 1,000万円(1,100万円)
6~20人 1,500万円(1,750万円)
21人以上 2,500万円(3,500万円)
2/3
グローバル枠 3,000万円(3,100万円~4,000万円) 1/2
小規模 2/3

➡大幅賃上げに係る補助上限額引き上げの特例:補助事業終了後、3~5年で大幅な賃上げに取り組む事業者(給与支給総額 年平均成長率+6%以上等)に対して、補助上限額を100万円~2,000万円上乗せ (申請枠・類型、従業員規模によって異なる。新型コロナ回復加速化特例適用事業者を除く。)

出典:ものづくり補助金補助金 公式HP 公募要領(17次締切分)概要版

雇用の多くを占める中小企業の生産性向上、持続的な賃上げに向けて、革新的な製品・サービスの開発や生産プロセス等の省力化に必要な設備投資等を支援するものです。

令和6年3月1日(金)まで、17次公募が行われています。なお、17次公募は省力化(オーダーメイド)枠のみの実施となります。また、17次公募に応募する事業者は、18次公募には応募できません。

省力化(オーダーメイド)枠では、人手不足の解消に向けて、デジタル技術等を活用した専用設備(オーダーメイド設備)の導入等により、革新的な生産プロセス・サービス提供方法の効率化・高度化を図る取り組みに必要な設備・システム投資等を支援します。

対象経費

主な対象経費は、以下のとおりです。
・機械装置・システム構築費 ※必ず1つ以上、単価50万円(税抜)以上の機械装置等の設備投資が必要
・運搬費
・技術導入費
・知的財産権等・関連経費
・外注費
・専門家経費
・クラウドサービス利用費
・原材料費

要件

申請には、以下の基本要件をすべて満たす3~5年の事業計画を策定していることが求められます。

1. 事業者全体の付加価値額を年平均成長率(CAGR)3%以上増加
2. 給与支給総額を年平均成長率(CAGR)1.5%以上増加
3. 事業場内最低賃金(事業場内で最も低い賃金)を地域別最低賃金+30円以上の水準にする

また、上記の基本要件に加えて、省力化(オーダーメイド)枠では以下の要件をすべて満たす必要があります。

1. 3~5年の事業計画期間内に補助事業において設備投資前と比較して労働生産性が2倍以上となる事業計画を策定すること
2. 3~5年の事業計画期間内に投資回収可能な事業計画を策定すること
3. 外部SIerを活用する場合、3~5年の事業計画期間内における保守・メンテナンス契約を中小企業等とSIer間で締結し、SIerは必要な体制を整備すること

その他、大幅賃上げに係る補助上限額引き上げの特例として、要件を満たす場合は補助上限額が最大2,000万円引き上げられます。

活用イメージ

省力化(オーダーメイド)枠は17次公募において新設された枠であるため、採択事例がありません。そのため、公式に発表されている活用イメージを紹介します。

例)熟練技術者が手作業で行っていた組立工程に、システムインテグレータ(SIer)と共同で開発したAIや画像判別技術を用いた自動組立ロボットを導入し、完全自動化・24時間操業を実現。組立工程における生産性が向上するとともに、熟練技術者は付加価値の高い業務に従事することが可能となった。

引用:ものづくり補助金補助金 公式HP 公募要領(17次締切分)概要版

全国:中小企業生産性革命推進事業(ものづくり補助金)
※本補助金は、補助金クラウド上で通年表示されるよう、公募期間欄にて2024/03/31終了と設定しています。  各公募回の実際の公募終了日は、以下の詳細および公募要領にてご確認ください。 2024/02/01追記:18次締切分の公募要領...

小規模事業者持続化補助金

申請類型 補助上限額 補助率
通常枠 50万円 2/3
(※賃金引上げ枠において、赤字事業者は3/4)
特別枠 賃金引上げ枠 200万円
卒業枠 200万円
後継者支援枠 200万円
創業枠 200万円

出典:小規模事業者持続化補助金 公式HP <第15回>ガイドブック

小規模事業者持続化補助金は、持続的な経営に向けた経営計画に基づく販路開拓等の取り組みや、業務効率化の取組を支援するものです。令和6年3月14日まで第15回公募が行われます。

インボイス特例の要件を満たす場合は、上記補助上限額に50万円を上乗せされるため、最大250万円が補助されます。(申請枠による)

対象経費

①機械装置等費、②広報費、③ウェブサイト関連費、④展示会等出展費(オンラインによる展示会・商談会等を含む)、⑤旅費、⑥新商品開発費、⑦資料購入費、⑧借料、⑨設備処分費、⑩委託・外注費 が対象経費となります。

参照:小規模事業者持続化補助金 公式HP

全国:小規模事業者持続化補助金
※本事業は、補助金クラウド上で通年表示されるよう、申請期間の最終日を2024/03/31と設定しています。各公募回の正確な締切日については、以下本文または公募要領にてご確認ください。 令和5年度補正予算の内容は、以下に掲載されています。 ...

IT導入補助金

類型・概要

補助額

補助率
通常枠(A類型・B類型)
業務のデジタル化をソフトウェアやシステムの導入

A類型:5万円以上150万円未満
B類型:150万円以上450万円以下

A類型:補助率1/2以内
B類型:補助率1/2以内

デジタル化基盤導入類型
複数社連携IT導入類型

会計ソフト、受発注ソフト、決済ソフト、ECソフトに補助対象を特化。
複数の中小企業・小規模事業者のみなさまが連携してITツールを導入し、生産性の向上を図る取り組みにも対応。

ソフトウェア等:
・(下限なし)~50万円以下
・50万円超350万円以下

ハードウェア:30万円以下

ソフトウェア等:
・3/4
・2/3
ハードウェア:
・1/2

セキュリティ対策推進枠
サイバーインシデントを防止するセキュリティ対策強化支援。

5万円以上100万円以下 サービス利用料の1/2以内

商流一括インボイス対応類型
インボイス制度に対応し、受発注機能を有するITツール導入を支援。
取引関係における受注者である中小企業・小規模事業者等に対して当該ITツールを無償で利用させる場合に補助。

(下限なし)~350万円以下

中小企業・小規模事業者等が申請する場合の補助率:2/3以内
その他の事業者等が申請する場合の補助率:1/2以内

IT導入補助金は、中小企業・小規模事業者等の労働生産性の向上を目的として、業務効率化やDX等に向けた ITツール(ソフトウェア、サービス等)の導入を支援する補助金です。

令和6年1月現在行われている令和4年度補正予算における公募内容は上図のとおりですが、令和5年度補正予算分から一部申請枠の名称・補助率が変更となります。ただし、補助上限額や対象経費の変更予定はありません。

対象経費

事前に事務局の審査を受け、補助金ホームページに公開(登録)されたITツール(ソフトウェア、サービス等)のほか、相談対応等のサポート費用やクラウドサービス利用料等も補助対象に含まれます。

なお、デジタル化基盤導入枠(デジタル化基盤導入類型)では、ソフトウェアの使用に資するものである場合に限り、パソコンやタブレット端末、プリンター、スキャナーなどのハードウェアも補助対象となります。

参照:IT導入補助金2023後期 公式HP

全国:中小企業生産性革命推進事業(IT導入補助金2024)
本補助金詳細は、補助金クラウド上で通年表示されるよう、便宜上、公募締切を2025/03/31としています。 令和5年度補正予算の内容は、以下に掲載されています。 ----- 枠/類型 通常枠 インボイス枠(イン...

事業再構築補助金 

類型 最低賃金枠 物価高騰対策
・回復再生応援枠
産業構造
転換枠
成長枠 グリーン成長枠 サプライチェーン
強靱化枠
エントリー スタンダード
対象 最低賃金引上げ
の影響を受け、その原資の確保が困難な事業者
業況が厳しい事業者や事業再生に取り組む事業者、
原油価格・物価高騰等の影響を受ける事業者
国内市場縮小等の構造的な課題に直面している業種・業態の事業者 成長分野への大胆な事業再構築に取り組む事業者 研究開発・技術開発又は人材育成を行いながら、グリーン成長戦略「実行計画」14分野の課題の解決に資する取組を行う事業者 海外で製造する部品等の国内回帰を進め、国内サプライチェーン
の強靱化及び地域産業の活性化に資する
取組を行う事業者
補助
上限
最大
1,500万円
最大
3,000万円
最大
7,000万円
最大
7,000万円
最大
8,000万円
(中堅1億円)
1億円
(中堅1.5億円)
最大
5億円
補助率 3/4 2/3 (一部3/4) 2/3 1/2(大規模な賃上げ達成で2/3へ引上げ) 1/2

事業再構築補助金は、ポストコロナ・ウィズコロナ時代の経済社会の変化に対応するための企業の思い切った事業再構築を支援するものです。

サプライチェーン強靭化枠の公募は、第11回公募以降行われていません。また、大幅な賃金引上げを実施した場合や一定の企業規模から卒業した場合、補助上限の上乗せが行われます。

なお、本補助事業は令和6年に行われる第12次公募以降、内容や運営の見直しが行われる見込みです。申請検討の際は必ず最新情報をご確認ください。なお、令和6年1月17日時点で詳細未公表です。

参照:事業再構築補助金 公式HP

補助対象経費

主な対象経費の例として、以下が挙げられます。

建物費(建物の建築・改修等)、機械装置・システム構築費、技術導入費(知的財産権導入に要する経費)、外注費(加工、設計等)、広告宣伝費・販売促進費(広告作成、媒体掲載、展示会出展等)、研修費(教育訓練費等)等
【注】 補助対象企業の従業員の人件費、従業員の旅費、不動産、汎用品の購入費は補助対象外です。

いずれの経費も、事業転換や事業展開を前提としたもののみが対象です。既存事業に活用する経費は対象になりません。

参照:事業再構築補助金リーフレット

全国:事業再構築補助金
2024/02/13追記:第11回公募の採択結果が公表されました。 ----- 2023/08/10追記:第11回公募が開始されました。 ----- 2023/03/30追記:第10回公募が開始されました。 ----- 2023...

スタートアップがつかえる補助金(外郭団体主管)

次に、スタートアップが活用できる補助金・助成金のうち、外角団体が主管している補助事業を紹介します。

主な外郭団体にはNEDO(国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構)、JETRO(日本貿易振興機構)、AMED( 国立研究開発法人日本医療研究開発機構)などが挙げられますが、ここではNEDOの補助金を採り上げます。

新エネルギー等のシーズ発掘・事業化に向けた技術研究開発事業

本事業は「新エネ中小・スタートアップ支援制度」と「未来型新エネ実証制度」の2つの支援制度からなり、ここでは「新エネ中小・スタートアップ支援制度」について解説します。

令和5年度分の公募は既に終了していますが、今後、令和6年度分として公募が行われる可能性があります。

「新エネ中小・スタートアップ支援制度」は、再生可能エネルギーや低炭素・脱炭素化技術の開発に取り組むスタートアップ企業を含む中小企業等によるイノベーションの創出に資する提案を公募し、研究開発や事業化計画の進捗状況等に応じて、以下のとおり、5つのフェーズで研究開発に対して助成します。

<社会課題解決枠 フェーズA>:フィージビリティ・スタディ

技術シーズを有している中小企業等が、事業化に向けて必要となる基盤研究のためのフィージビリティ・スタディ(FS)を、産学官連携の体制で実施します。社会的ニーズに合致するものの、ナショナルプロジェクト等の制度では、必ずしも、十分対応できない技術開発を支援するため、NEDOが、予め、設定する課題に合致する事業の提案を公募します。

事業期間:1年以内
助成金額:原則として、1テーマあたり1,250万円以内
率:8/10以内(NEDO負担額:1,000万円以内)

<新市場開拓枠 フェーズα>:フィージビリティ・スタディ

技術シーズを有している中小企業等が、事業化に向けて必要となる基盤研究のためのフィージビリティ・スタディ(FS)を、国内のベンチャー・キャピタルやシード・アクセラレーター等(以下、「VC等」という。)からの支援を得て、実施します。

事業期間:1年以内
助成金額:原則として、1テーマあたり1,500万円以内
率:2/3以内(NEDO負担額:1,000万円以内)

<社会課題解決枠 フェーズB>:基盤研究

技術シーズを有している中小企業等が、要素技術の信頼性や品質の向上、システムの最適設計及び運用等に資する研究開発、プロトタイプの試作及びデータ計測等、事業化に向けて必要となる基盤技術の研究を、産学官連携の体制で実施します。社会的ニーズに合致するものの、ナショナルプロジェクト等の制度では、必ずしも、十分対応できない技術開発を支援するため、NEDOが、予め、設定する課題に合致する事業の提案を公募します。

事業期間:原則として、2年以内
助成金額:原則として、1テーマあたり6,250万円以内
率:8/10以内(NEDO負担額:5,000万円以内)

<新市場開拓枠 フェーズβ>:基盤研究

技術シーズを有している中小企業等が、要素技術の信頼性や品質の向上、システムの最適設計及び運用等に資する研究開発、プロトタイプの試作及びデータ計測等、事業化に向けて必要となる基盤技術の研究を、VC等からの支援を得て、実施します。

事業期間:原則として、2年以内
助成金額:原則として、1テーマあたり7,500万円以内
率:2/3以内(NEDO負担額:5,000万円以内)

<フェーズC>:実用化研究開発

事業化の可能性が高い基盤技術要素を有している中小企業等が、事業化に向けて必要となる実用化技術の研究開発、実証研究等を実施します。

事業期間:原則として、2年以内
助成金額:原則として、1テーマあたり2.25億円以内
率:2/3以内(NEDO負担額:1.5億円以内)

参照:NEDO(新エネルギー等のシーズ発掘・事業家に向けた研究開発事業)

全国:2023年度第2回「新エネルギー等のシーズ発掘・事業化に向けた技術研究開発事業」(新エネ中小・スタートアップ支援制度)
本事業は、再生可能エネルギー分野の重要性を踏まえ、中小企業等が有する再生可能エネルギー分野の技術シーズを基にした研究開発を、公募により実施するものです。本事業は「新エネ中小・スタートアップ支援制度」と「未来型新エネ実証制度」の2つの支援制度...

ディープテック・スタートアップ支援事業

技術の確立や事業化・社会実装までに長期の研究開発と大規模な資金を要し、リスクは高いものの国や世界全体で対処すべき経済社会課題の解決にも資すると考えられる革新的な技術の研究開発に取り組んでいる「ディープテック・スタートアップ」を対象に、実用化研究開発や量産化実証、海外技術実証などへの支援を行うものです。

令和5年度分の公募は既に終了していますが、今後、令和6年度分として公募が行われる可能性があります。

以下、3つのフェーズから構成され、経済産業省所管の鉱工業技術(例えば、ロボティクス、AI、エレクトロニクス、IoT、クリーンテクノロジー、素材、医療機器、ライフサイエンス、バイオテクノロジー技術、航空宇宙等。但し、原子力技術に係るものは除く。)を対象技術としています。

〔1〕STSフェーズ(実用化研究開発(前期))

要素技術の研究開発や試作品の開発等に加え、事業化に向けた技術開発の方向性を決めるための事業化可能性調査の実施等を支援する。

  • 助成金の額:3億円以内または5億円以内/事業期間
  • 事業期間:本支援事業への応募に際してVC等、CVC、事業会社から出資を得てから、次にVC等、CVC、事業会社から出資を得る(新たな資金調達)予定の時期までの期間を基準として設定※1.5~2年程度を目安とする(ただし同一フェーズ内で最長4年)
  • 助成率:2/3以下

〔2〕PCAフェーズ(実用化研究開発(後期))

試作品の開発や初期の生産技術開発等に加え、主要市場獲得に向けた事業化可能性調査の実施等を支援する。

  • 助成金の額:5億円以内または10億円以内/事業期間
  • 事業期間:本支援事業への応募に際してVC等、CVC、事業会社から出資を得てから、次にVC等、CVC、事業会社から出資を得る(新たな資金調達)予定の時期までの期間を基準として設定※1.5~2年程度を目安とする(ただし同一フェーズ内で最長4年)
  • 助成率:2/3以下

〔3〕DMPフェーズ(量産化実証)

量産技術の確立・実証に係る研究開発やそのために必要な生産設備・検査設備等の設計・製作・購入・導入・運用等を通じ、商用化に至るために必要な量産化実証の実施を支援する。

  • 助成金の額:25億円以内/事業期間
  • 事業期間:本支援事業への応募に際してVC等、CVC、事業会社から出資を得てから、次にVC等、CVC、事業会社から出資を得る(新たな資金調達)予定の時期までの期間を基準として設定※1.5~2年程度を目安とする(ただし同一フェーズ内で最長4年)
  • 助成率:2/3以下

参照:NEDO ディープテック・スタートアップ支援基金/ディープテック・スタートアップ支援事業

全国:(暫定)ディープテック・スタートアップ支援基金/ディープテック・スタートアップ支援事業
NEDOは、技術の確立や事業化・社会実装までに長期の研究開発と大規模な資金を要し、リスクは高いものの国や世界全体で対処すべき経済社会課題の解決にも資すると考えられる革新的な技術の研究開発に取り組んでいる「ディープテック・スタートアップ」を対...

スタートアップがつかえる補助金(自治体主管) 

さらに、地方公共団体として自治体が主管しているスタートアップ向け補助金を紹介します。

石川県加賀市:スタートアップ企業応援事業補助金 

加賀市はイノベーションを次々と誘発し、革新技術を活用する産業人材や企業の集積を図るため、スタートアップ企業を応援しています。

その一環として本補助金では、インキュベーションルームに入居する者のうち、要件に該当するものに「加賀市スタートアップ企業応援事業補助金を交付します。

要件

(1)事業内容が加賀市の活性化に資すること
(2)退去後、引き続き市内に住所又は法人登記を有すること
(3)市税等の滞納がないこと

対象経費

(1)新商品・サービス創出のための研究・開発に係る経費
(2)法人登記など間接的な企業活動に係る経費

補助金額

対象経費の4分の3以内
※研究開発費及び間接経費に対する補助金の額は、それぞれ50万円を超えない範囲とし、合計で100万円を限度とする

参照:石川県加賀市 スタートアップ企業応援事業補助金

石川県加賀市:スタートアップ企業応援事業補助金
加賀市ではインキュベーションルームに入居する者のうち、要件に該当するものに「加賀市スタートアップ企業応援事業補助金を交付します。 ただし、1.加賀市から他の起業に関する補助金の交付を受けた者、又は受けようとする者、2.新たな事業展開を行う...

長野県長野市:スタートアップ支援補助金

長野市内にスタートアップを集積することにより、新事業(革新的技術やアイディアに基づく新たな事業)の創出や経済の活性化を図るため、スタートアップに対して予算の範囲内で補助金を交付するものです。

要件

次の要件をすべて満たすスタートアップで、原則として今後3年以上長野市で事業を継続する予定の方

1. 以下のいずれかに該当する個人又は法人
 ・開業等届に係る開業の日から5年未満の個人
 ・開業等届に係る開業の日から5年未満の間に、当該新事業を行うために設立した法人
 ・法人設立の登記日から5年未満の法人
 ・事業を行っていない個人で、認定の申請を行う日以降に新事業を新たに行う方

2. 認定申請を行う日において、市内に登記をしている方若しくは営業拠点を市内に有する方

3. 公的機関等(国、地方公共団体、独立行政法人、(株)日本政策金融公庫等)の主催若しくは共催により開催されるビジネスコンテスト等に出場したこと又は出場予定がある方

4. 市税を滞納していない方

対象経費

オフィスの家賃、外部人材に係る給与、報酬若しくは謝礼金(交通費を含みます。)又は業務委託費、試作品の製造に係る経費

補助金額

オフィスの家賃:500万円/年
・外部人材に係る給与等:27万円/月
・試作品の製造に係る経費:30万円/年

参照:長野県長野市 スタートアップ支援補助金

長野県長野市:スタートアップ支援補助金
長野市内にスタートアップ(※)を集積することにより、新事業(革新的技術やアイディアに基づく新たな事業)の創出や経済の活性化を図るため、スタートアップに対して予算の範囲内で補助金を交付します。 創業5年未満で原則として3年以上長野市で事業を...

スタートアップがつかえる助成金3選 

続いて、構成労働省が主管している、スタートアップが活用できる助成金を紹介します。

キャリアアップ助成金

有期雇用労働者、短時間労働者、派遣労働者といったいわゆる非正規雇用の労働者の企業内でのキャリアアップを促進するため、正社員化、処遇改善の取組を実施した事業主に対して助成するものです。

以下、7つのコースからなり、目的によって大きく正社員化支援・処遇改善支援に分けられます。スタートアップ企業の場合、いずれのコースも申請可能ですが、コースごとに助成対象や支給額が定められています。

正社員化 
 支援 
 正社員化コース   有期雇用労働者等を正社員化
 障害者正社員化コース   障害のある有期雇用労働者等を正規雇用労働者等に転換
 詳細はこちら
 処遇改善 
 支援  
 賃金規定等改定コース   有期雇用労働者等の基本給の賃金規定等を改定し3%以上増額 
 賃金規定等共通化コース   有期雇用労働者等と正規雇用労働者との共通の賃金規定等を
 新たに規定・適用
 賞与・退職金制度導入コース   有期雇用労働者等を対象に賞与または退職金制度を導入し支給
 または積立てを実施
 短時間労働者労働時間延長コース   有期雇用労働者等の週所定労働時間を延長し、社会保険を適用
 社会保険適用時処遇改善コース
(新設) 
 有期雇用労働者等に新たに社会保険を適用させるとともに、
 労働者の収入を増加させる

参照:厚生労働省 キャリアアップ助成金

全国:キャリアアップ助成金 <正社員化コース>
<キャリアアップ助成金> 有期雇用労働者、短時間労働者、派遣労働者といった、いわゆる非正規雇用労働者の企業内でのキャリアアップを促進するため、正社員化、処遇改善の取組を実施した事業主に対して助成する制度です。 以下、5つのコースに分類さ...
全国:キャリアアップ助成金 <賞与・退職金制度導入コース:旧諸手当制度等共通化コース>
<キャリアアップ助成金> 有期雇用労働者、短時間労働者、派遣労働者といった、いわゆる非正規雇用労働者の企業内でのキャリアアップを促進するため、正社員化、処遇改善の取組を実施した事業主に対して助成する制度です。 以下、5つのコースに分類さ...

人材開発支援助成金

事業主等が雇用する労働者に対して、職務に関連した専門的な知識及び技能を習得させるための職業訓練等を計画に沿って実施した場合等に、訓練経費や訓練期間中の賃金の一部等を助成する制度です。

以下、以下、7つのコースからなり、コースごとに助成対象や支給額が定められています。
・人材育成支援コース
・教育訓練休暇等付与コース
・建設労働者認定訓練コース
・建設労働者技能実習コース
・障害者職業能力開発コース
・人への投資促進コース
・事業展開等リスキリング支援コース

参照:厚生労働省 人材開発支援助成金

全国:人材開発支援助成金
人材開発支援助成金は、事業主等が雇用する労働者に対して、職務に関連した専門的な知識及び技能を習得させるための職業訓練等を計画に沿って実施した場合等に、訓練経費や訓練期間中の賃金の一部等を助成する制度です。 人材開発支援助成金には以下の7コ...

中途採用等支援助成金(中途採用拡大コース)

中途採用者の雇用管理制度を整備した上で、中途採用の拡大を図る事業主に対して助成するものです。

参照:中途採用等支援助成金(中途採用拡大コース)

全国:中途採用等支援助成金(中途採用拡大コース)
2022/12/22追記:令和4年度第2次補正予算から、中途採用者の拡大について、45歳以上の賃金を前職より引き上げる中途採用を推進するため、要件を追加する見直しが行われます。 ----- 中途採用者の雇用管理制度を整備し、中途採用の拡...

令和5年度補正予算・令和6年度予算におけるスタートアップ支援策

ここでは、令和5年度補正予算・令和6年度予算による補助事業のうち、スタートアップ企業を支援する主な事業を紹介します。

次世代ヘルステック・スタートアップ育成支援事業

出典:経済産業省 令和5年度補正予算事業概要(PR資料)

ヘルステック分野において、研究機関や民間企業等に所属する起業人材に対して、以下の支援を行うものです。
①伴走支援機関を通じて、起業する上で必要不可欠な専門的知識の習得に向けた教育プログラムの提供や個別メンタリング等のハンズオン支援
②革新的な製品・サービスのシーズ開発に対する支援を行うことにより、ヘルステック・スタートアップ創出に向けた起業人材の育成

本事業はAMEDから民間企業等に対して補助するもので、令和6年1月下旬ごろから公募開始予定です。

参照:AMED 令和5年度 【公募予告】「次世代ヘルステック・スタートアップ育成支援事業」に係る公募について

全国:(暫定)令和5年度補正予算 次世代ヘルステック・スタートアップ育成支援事業
国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)では、令和5年度「次世代ヘルステック・スタートアップ育成支援事業」の公募を1月下旬(予定)から開始します。 公募対象は、ヘルステック分野(医療関連、ヘルスケア・介護関連)の研究開発を行う起業...

宇宙戦略基金の創設

出典:経済産業省 令和5年度補正予算事業概要(PR資料)

民間企業・大学等が複数年度(最大10年間)にわたって大胆に研究開発に取り組めるよう、産学官の結節点としてのJAXAに新たな基金を設置し、今後策定する「宇宙技術戦略」等を踏まえ、我が国の宇宙活動の拡大に向けた技術開発テーマを設定。

民間企業、スタートアップ、大学・国研等に対する、先端技術開発、技術実証、商業化等の支援を強化するものです。本事業はJAXA(国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構)から民間企業等に委託・補助するものです。

令和6年1月17日時点、詳細未定です。

全国:(暫定)令和5年度補正予算 宇宙戦略基金の創設
人類の活動領域の拡大や宇宙空間からの地球の諸課題の解決が本格的に進展し、経済・社会の変革(スペース・トランスフォメーション)がもたらされつつある。 また、従来の米露欧日といった宇宙先進国に加え、中国、インドをはじめとした新興国による国際的...

未踏的な地方の若手人材発掘育成支援事業

出典:経済産業省 令和5年度補正予算事業概要(PR資料)

我が国が今後も経済成長を実現していくためには、社会課題の解決に果敢に挑戦するスタートアップが、イノベーションの担い手の中心になっていくことが不可欠です。

優れたアイディア、技術を持つ若い人材を発掘・育成することがスタートアップ育成として有意義であることから、産業界や学界などにおいて現役で活躍するプロジェクトマネージャー等による、審査(発掘)から育成までの一貫したプロセスを有し、採択者の自主性を尊重しつつ、プロジェクトマネージャー等による伴走的な育成がなされる、地域独自のトップIT・起業家人材等の発掘・育成プログラムの立ち上げ等を支援するものです。

本事業は令和5年12月21日まで事務局の募集が行われ、今後、公募実施予定です。

参照:経済産業省 令和5年度補正予算案「未踏的な地方の若手人材発掘育成支援事業費補助金」に係る補助事業者(事務局)の公募について

全国:(暫定)令和5年度補正予算 未踏的な地方の若手人材発掘育成支援事業
産業界や学界などにおいて現役で活躍するプロジェクトマネージャー等による、審査(発掘)から育成までの一貫したプロセスを有し、採択者の自主性を尊重しつつ、プロジェクトマネージャー等による伴走的な育成がなされる、地域独自のトップIT・起業家人材等...

地域共創・セクター横断型カーボンニュートラル技術開発・実証事業

出典:環境省 令和6年度概算要求 及び 令和5年度補正予算 脱炭素化事業一覧

地方公共団体等との連携による技術開発・実証を推し進め、各地域がその特性を活かした脱炭素社会モデルを構築し、地域の活性化と脱炭素社会の同時達成を後押しし、脱炭素ドミノを誘引するために行う取り組みの一環として、「スタートアップ企業に対する事業促進支援(スタートアップ枠)」が設けられています。

本枠では、創造的・革新的な技術を有する事業者を支援することで、2030年度目標等の達成に資する新規産業の創出・成長を図ります。

地域共創・セクター横断型カーボンニュートラル技術開発・実証事業内の別事業は既に公募開始していますが、スタートアップ枠については令和6年1月17日時点、詳細未定です。

参照:環境省 地域共創・セクター横断型カーボンニュートラル技術開発・実証事業

全国:令和6年度 地域共創・セクター横断型カーボンニュートラル技術開発・実証事業/1次公募
脱炭素社会の実現に向けては、あらゆる分野で更なるCO2削減が可能なイノベーションを創出し、早期に社会実装することが必要不可欠です。特に、各地域の特性を活かして、脱炭素かつ持続可能で強靱な活力ある地域社会を構築することが重要です。  本事業...

まとめ

この記事では、スタートアップが活用できる補助金・助成金を紹介しました。今後の事業推進・拡大に向けて、ぜひ、補助金・助成金の活用をご検討ください。

監修佐藤淳 / 公認会計士
中小企業庁認定 経営革新等支援機関 有限責任監査法人トーマツ(Deloitte Touche Tohmatsu)の東京オフィスに6年間、シアトルオフィスに2年間勤務。 2015年よりアジア最大級の独立系コンサルティングファームの日本オフィスにて事業戦略の構築支援、M&Aアドバイザリー、自己勘定投資の業務に従事。 2017年 自身で旅行スタートアップ(Stayway)を立ち上げ資金調達をした経験を生かしながら、補助金・ファイナンス・M&Aのサポートを実施

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