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経済産業省が実施する各種補助金は、年度ごとに制度の見直しや新設が行われますが、公募時期はおおむね一定のサイクルで推移しています。
主要な補助金では、例年3〜4月に第1回公募が始まり、秋にかけて追加公募や補正予算による新枠が実施されるケースが多く見られます。
申請期間は概ね1〜2か月と短く、発表後に準備を始めたのでは対応が難しいのが実情です。
経済産業省の補助金は、最新の経済情勢や政策課題を反映し、DX(デジタルトランスフォーメーション)、GX(グリーントランスフォーメーション)、賃上げ、生産性向上などを特に重視する傾向にあり、申請には事業計画書の作成・見積書の取得・支援機関との連携など、事前の準備に相応の期間を要します。
本記事では、経産省が所管する主要補助金の公募時期を整理し、翌年度に向けた計画立案や申請準備に活用できるよう、時期傾向を中心にまとめます。
主な補助金の公募時期まとめ
主な補助金ごとに、その概要と現時点(2025年11月)での公募スケジュールをまとめておきます。
大規模成長投資補助金
大規模成長投資補助金(中堅・中小企業の賃上げに向けた省力化等の大規模成長投資補助金)は、中堅・中小企業が「賃上げ」と「生産性向上」を目的に行う工場・拠点の新設や大規模な省力化設備投資を支援(補助率1/3、上限50億円)します。人手不足を踏まえた省力化・拠点整備など、事業規模の拡大につながる投資が対象です。
▼大規模成長投資補助金の概要はこちらから
最大50億円!大規模投資につかえる「中堅・中小企業の賃上げに向けた省力化等の大規模成長投資補助金」とは
大規模成長投資補助金スケジュール
大規模成長投資補助金の2025年の公募は2回行われており、スケジュールおよび補助事業実施期間は以下のとおりです。


成長加速化補助金
成長加速化補助金(中小企業成長加速化補助金)は、「売上100億円企業」を目指す、年商10~100億円の中小企業が行う成長投資・海外展開・雇用拡大のための投資を支援します。「100億宣言」と1億円以上の投資を前提に、建物・機械・ソフト・外注・専門家費用などに最大5億円まで補助(補助率1/2以内)します。
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成長加速化補助金スケジュール
成長加速化補助金の2025年の公募は現時点で1回行われており、スケジュールは以下のとおりです。

なお、成長加速化補助金の補助事業実施期間は交付決定日から24か月以内です。
参照:中小企業基盤整備機構 R7年度 小規模事業者・中小企業向け補助金スケジュール
省力化投資補助金
省力化投資補助金(中小企業省力化投資補助金)は、中小企業の省力化投資を支援する制度で、カタログから選ぶ「カタログ注文型」と個別提案の「一般型」により、人手不足解消やDXに資する設備導入を支援します。IoT・ロボットなどデジタル技術を活用した自動化設備や、現場に合わせたシステム構築等を通じて、生産性向上と人手不足対策を後押しします。
▼省力化投資補助金の概要はこちらから
最大1億円!「中小企業省力化投資補助金 一般型」とは
人手不足解消を支援!「中小企業省力化投資補助金 カタログ注文型」とは
省力化投資補助金スケジュール
省力化投資補助金(一般型)の2025年の公募は4回行われています。(カタログ注文型に関しては、2025年は「当面の間、随時受付中(メンテナンス期間を除く)」 とされています。)
2025年の公募スケジュールは以下のとおりです。

なお、省力化投資補助金(一般型)の補助事業実施期間は、交付決定日から18か月以内(採択発表日から20か月以内)です。そのため、生産・業務プロセスの大幅な改善をともなう設備導入にも余裕をもって取り組むことができます。
また、省力化投資補助金(カタログ注文型) は原則、交付決定日から12か月以内です。
参照:中小企業基盤整備機構 R7年度 小規模事業者・中小企業向け補助金スケジュール
新事業進出補助金
新事業進出補助金(中小企業新事業進出補助金)は、事業再構築補助金の後継として、中小企業が既存事業とは異なる新分野・新市場・高付加価値事業への進出や業態転換に伴う設備投資を支援します。従業員規模に応じて上限2,500万~7,000万円(大幅賃上げ特例で最大9,000万円)まで、建物・設備等の新事業向け投資を対象にしています。
▼新事業進出補助金の概要はこちらから
中小企業新事業進出補助金とは?設備投資に使える補助金の第3回公募を解説
新事業進出補助金スケジュール
新事業進出補助金の2025年の公募は2回行われており、スケジュールは以下のとおりです。

なお、新事業進出補助金の補助事業実施期間は、交付決定日から14か月以内(ただし採択発表日から16か月以内)です。
参照:中小企業基盤整備機構 R7年度 小規模事業者・中小企業向け補助金スケジュール
ものづくり補助金
ものづくり補助金(ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金)は、中小企業が革新的な製品・サービス開発や、生産プロセス改善のために行う設備投資・システム導入を支援する定番補助金です。継続的に公募が行われており、最新の公募要領に沿って、開発・試作から生産性向上まで幅広い投資が対象になります。
▼ものづくり補助金の概要はこちらから
DX・GXなどを支援!ものづくり補助金に新設された「製品・サービス高付加価値化枠」とは
ものづくり補助金スケジュール
ものづくり補助金の2025年の公募は4回行われており、スケジュールは以下のとおりです。

なお、ものづくり補助金の補助事業実施期間は、基本的に交付決定日から10か月から12か月以内です。ただし、申請枠や公募回によって異なる場合があるため、申請する回の公募要領で正確な期限を確認する必要があります。
参照:中小企業基盤整備機構 R7年度 小規模事業者・中小企業向け補助金スケジュール
事業継承・M&A補助金
事業継承・M&A補助金は、事業承継やM&Aを契機として、設備投資や新分野展開などの経営革新・再構築に取り組む中小企業を支援する補助金です。M&A専門家の活用費用(FA・仲介・DDなど)や、承継・統合後の設備投資等に対して補助が出るので、後継者問題と成長投資をまとめて進めたい企業向けです。
▼事業継承・M&A補助金の概要はこちらから
事業承継・M&A補助金とは?過去制度との違いや制度概要を徹底解説
事業継承・M&A補助金スケジュール
事業承継・M&A補助金の2025年の公募は3回行われており、スケジュールは以下のとおりです。

なお、事業承継・M&A補助金の補助事業実施期間は以下のとおりです。

参照:中小企業基盤整備機構 R7年度 小規模事業者・中小企業向け補助金スケジュール
IT導入補助金
IT導入補助金(サービス等生産性向上IT導入支援事業)は、中小企業・小規模事業者の労働生産性向上を目的に、業務効率化やDXに向けたITツール(ソフトウェア・クラウドサービス等)の導入費用を補助します。2025年度は最低賃金近傍企業への手厚い補助率や、導入後の活用支援、セキュリティ対策枠などが強化され、IT活用と賃上げの両立を後押しします。
▼IT導入補助金の概要はこちらから
IT導入補助金スケジュール
IT導入補助金2025は、「通常枠」「インボイス枠」「セキュリティ対策推進枠」「複数社連携IT導入枠」 の4つの枠で、それぞれ複数次公募されていますが、昨年度の公募開始時期は全て2月28日となっております。
各公募回のスケジュールは以下のページにある一覧表でご確認ください。なお、補助事業実施期間は全て「交付決定~2026年7月31日(金)17:00(予定)」です。
参照:中小企業基盤整備機構 R7年度 小規模事業者・中小企業向け補助金スケジュール
持続化補助金
持続化補助金(小規模事業者持続化補助金)は、小規模事業者が販路開拓や業務効率化に取り組む際、経営計画に基づく広告宣伝・WEBサイト整備・設備導入などを支援する補助金です。一般型・創業型・災害支援枠などがあり、地域の小規模事業者の生産性向上と、持続的な経営を後押しする仕組みになっています。
▼持続化補助金の概要はこちらから
宿泊業・飲食業も使える?「小規模事業者持続化補助金」
小規模事業者持続化補助金 災害支援枠とは?被災区域の事業再建を支援
持続化補助金スケジュール
持続化補助金は、枠ごとに複数回公募されており、それぞれのスケジュールは以下のとおりです。

なお、持続化補助金の補助事業実施期間は公募回によって異なり、概ね採択発表から8~12か月後の月末が多いです。
参照:全国商工会連合会 小規模事業者持続化補助金【一般型】 採択者向け情報
参照:中小企業基盤整備機構 R7年度 小規模事業者・中小企業向け補助金スケジュール
まとめ
経産省の補助金は、DX・GX・生産性向上などの政策テーマに沿って毎年制度改訂されながらも、公募時期は一定のサイクルで動く傾向があります。
多くの補助金は、年度初の3〜4月に第1回公募が始まり、秋に追加公募、年末以降に補正予算枠が登場するという“同じリズム”で運用されています。
こうした過去の公募タイミングを把握しておけば、必要書類の準備やパートナー調整を前倒しで進められ、申請を戦略的に進めることができます。
補助金を活用したい場合は、最新情報を追うだけでなく、公募周期を理解して準備を整えることが成功のポイントとなるでしょう。
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