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【事業再構築補助金】3月30日公募開始!第10回公募の概要・変更点とは

公開日 2021/11/01
更新日 2023/06/15
この記事は約11分で読めます。

※記事内容は、記事更新日時点の情報です。最新の情報は、必ず省庁や自治体の公式HPをご確認ください。

事業再構築補助金は、中小企業が新分野展開や業態転換、事業・業種転換や事業再編、またはこれらの取組を通じた規模の拡大など、思い切った事業再構築にチャレンジすることを支援するものです。

経済産業省が主管していて、2023年3月30日(木)から本補助金事業の第10回公募が開始となりました。これまでの内容から大きく変更がありますので解説いたします。

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事業再構築補助金

事業再構築補助金の概要

事業再構築補助金は、ポストコロナ・ウィズコロナの時代の経済社会の変化に対応するため、中小企業等の思い
切った事業再構築を支援することで、日本経済の構造転換を促すことを目的としています。

この趣旨に沿って、コロナ禍の影響で厳しい経営環境にある中小・中堅企業や個人事業主、企業組合などを対象としています。

第10回公募における主な変更点

出典:事業再構築補助金 令和4年度第二次補正予算の概要

第10回公募では、申請類型が再編され、4つの類型が創設されました。また、インセンティブが設けられるなど、これまでの内容から大きく変更されています。

ここでは、経産省が公表している資料をもとに、主な変更点7つを解説します。

成長枠の創設

第10回公募では、これまでの通常枠に代わって成長枠が新設されました。新設にあたり、これまでの必須要件が見直され、売上高減少要件が撤廃されました。これにより、売上高が減少していない企業も、応募が可能となります。

成長枠の応募する場合、必須要件(Bについては、付加価値額の年率平均4.0%以上増加を求める。)に加え、以下の要件をいずれも満たすことが必要です。

①取り組む事業が、過去~今後のいずれか10年間で、市場規模が10%以上拡大する業種・業態(※)に属していること
②事業終了後3~5年で給与支給総額を年率平均2%以上増加させること

成長枠に申請するためには、補助事業として取り組む事業が、過去〜今後のいずれか10年間で、市場規模が10%以上拡大する業種・業態に属する必要があります。

対象となる業種・業態はこちらのページで公表され、随時更新されています。

■対象リスト:https://jigyou-saikouchiku.go.jp/

グリーン成長枠の拡充

グリーン成長枠はこれまでにもありましたが、新たに、要件を緩和した類型(エントリー)が創設されました。

従来、グリーン成長枠の対象となる事業者は、以下の2つの条件を満たす必要がありました。

①補助事業終了後3~5年で付加価値額の年率平均5.0%以上増加又は従業員一人当たり付加価値額の年率平均5.0%以上増加の達成を見込む事業計画を策定すること

②グリーン成長戦略「実行計画」14分野に掲げられた課題の解決に資する取組であり、2年以上の研究開発・技術開発又は従業員の10%以上が年間20時間以上の人材育成をあわせて行うこと

この要件を緩和した「エントリー枠」の新設によって、以下のように内容が変更となります。要件緩和に該当する部分を赤字で示します。

【エントリー】(必須要件Bについては、付加価値額の年率平均4.0%以上増加を求める。)
①グリーン成長戦略「実行計画」14分野に掲げられた課題の解決に資する取組として記載があるものに該当し、その取組に関連する1年以上の研究開発・技術開発又は従業員の5%以上に対する年間20時間以上の人材育成をあわせて行うこと
②事業終了後3~5年で給与支給総額を年率平均2%以上増加させること

【スタンダード】(必須要件Bについては、付加価値額の年率平均5.0%以上増加を求める。)

①グリーン成長戦略「実行計画」14分野に掲げられた課題の解決に資する取組として記載があるものに該当し、その
取組に関連する2年以上の研究開発・技術開発又は従業員の10%以上に対する年間20時間以上の人材育成をあわせて行うこと

②事業終了後3~5年で給与支給総額を年率平均2%以上増加させること

大幅賃上げ・規模拡大へのインセンティブ

成長枠とグリーン成長枠には、賃上げと成長に関する上乗せ枠が設定されています。それぞれ「大規模賃金引上促進枠」と「卒業促進枠」として利用可能です。

大規模賃金引上促進枠では、事業場内における最低賃金を年額45円以上賃上げすることで、3,000万円の補助が上乗せされます。

一方、卒業促進枠は、拡大によって中小企業・特定事業者・中堅企業の規模を卒業すると補助金額が増額されます。また大幅な賃上げを行う場合、以下のとおり、成長枠およびグリーン成長枠の補助率が引き上げられます。

  • 中小企業: 1/2から2/3
  • 中堅企業 : 1/3から1/2

産業構造転換枠の創設

国内市場の縮小等の産業構造の変化等により、事業再構築が強く求められる業種・業態の事業者に対して、新たに産業構造転換枠が設定されています。

産業構造転換枠では、廃業を伴う場合には廃業費がとして最大2,000万円上乗せされます。

過去〜今後のいずれか10年間で、市場規模(製造品出荷額、売上高等)が10%以上縮小する業種・業態に属していることを要件としています。

サプライチェーン強靱化枠の創設

海外で製造する部品等の国内回帰を進め、国内サプライチェーンの強靱化及び地域産業の活性化に取り組む事業者を対象に、「サプライチェーン強靱化枠」が新設されました。サプライチェーン強靱化枠では、最大5億円まで補助されます。

申請要件として、必須要件(Bについては付加価値額の年率平均5.0%以上増加を求める。)に加え、以下の要件を満たす、生産拠点を国内回帰する(※1)事業であることが求められます。

①取引先から国内での生産(増産)要請があること(事業完了後、具体的な商談が進む予定があるもの)
②取り組む事業が、過去~今後のいずれか10年間で、市場規模が10%以上拡大する業種・業態に属していること
③下記の要件をいずれも満たしていること
⑴経済産業省が公開するDX推進指標を活用し、自己診断を実施し、結果を独立行政法人情報処理推進機構(IPA)に対して提出していること。
⑵IPAが実施する「SECURITY ACTION」の「★★ 二つ星」の宣言を行っていること。

④下記の要件をいずれも満たしていること
⑴交付決定時点で、設備投資する事業場内最低賃金が地域別最低賃金より30円以上高いこと。ただし、新規立地の場合は、当該新事業場内最低賃金が地域別最低賃金より30円以上高くなる雇用計画を示すこと。
⑵事業終了後、事業年度から3~5 年の事業計画期間終了までの間に給与支給総額を年率2%以上増加させる取組であること

⑤「パートナーシップ構築宣言」ポータルサイトにて、宣言を公表していること。

業況が厳しい事業者への支援

業況が厳しい事業者への支援については、引き続き、コロナ禍や物価高等により依然として業況が厳しい事業者に対して、支援を実施します。

また、第9回公募までの回復・再生応援枠と緊急対策枠を統合し、新たに「物価高騰対策・回復再生応援枠」を新設します。

一部申請類型における複数回採択

出典:経済産業省 事業再構築補助金 令和4年度第二次補正予算の概要(1.3版 令和5年2月 中小企業庁) 

従来、事業再構築補助金では「1事業者につき1採択」の原則を採用してきました。

今回の第10回公募では、グリーン成長枠とサプライチェーン強靭化枠について2度の申請・採択が認められます。具体的には、以下2つのパターンで2回目の申請が可能です。

  • グリーン成長枠以外で1度目の採択を受けた場合:グリーン成長枠・産業構造転換枠・サプライチェーン強靭化枠で申請可能
  • グリーン成長枠で1度目の採択を受けた場合:サプライチェーン強靭化枠で申請可能

過去に採択を受けた事業者も、それぞれの希望や状況に応じて2回目の申請・採択が可能となるので、応募の幅が拡がります。なお、支援を受けられる上限は2回までとなります。

補助対象要件

本事業の補助対象要件(全枠共通)は、以下の項目を満たすことです。

A事業計画を認定経営革新等支援機関や金融機関と策定し、一体となって事業再構築に取り組む

B補助事業終了後3~5年で付加価値額の年率平均3.0~5.0%(申請枠により異なる)以上増加 又は従業員一人当たり付加価値額の年率平均3.0~5.0%(申請枠により異なる)以上増加

各枠の補助額・補助率

各枠の補助額・補助率は、次の通りです。

成長枠

◆補助額:中小企業者等、中堅企業等ともに
【従業員数20人以下】100万円~2,000万円
【従業員数21~50人】100万円~4,000万円
【従業員数51~100人】100万円~5,000万円
【従業員数101人以上】100万円~7,000万円

◆補助率:中小企業者等1/2 (大規模な賃上げを行う場合、2/3)
中堅企業等 1/3(大規模な賃上げを行う場合、1/2)

グリーン成長枠

◆補助額:
[グリーン成長枠(エントリー)]
中小企業者等【従業員数20人以下】100万円~4,000万円
【従業員数21~50人】100万円~6,000万円
【従業員数51人以上】100万円~8,000万円
中堅企業等 :100万円~1億円

[グリーン成長枠(スタンダード)]
中小企業者等:100万円~1億円
中堅企業等 :100万円~1.5億円

◆補助率:[グリーン成長枠(エントリー・スタンダード共通)]
中小企業者等 1/2(大規模な賃上げ(※1)を行う場合2/3)
中堅企業等 1/3(大規模な賃上げ(※1)を行う場合1/2)

卒業促進枠

◆補助額:成長枠・グリーン成長枠の補助金額上限に準じる

◆補助率:中小企業等 1/2、中堅企業等 1/3

大規模賃金引上促進枠

◆補助額:100万円~3,000万円

◆補助率:中小企業等 1/2、中堅企業等 1/3

産業構造転換枠

◆補助額:中小企業者等、中堅企業等ともに
【従業員数20人以下】100万円~2,000万円
【従業員数21~50人】100万円~4,000万円
【従業員数51~100人】100万円~5,000万円
【従業員数101人以上】100万円~7,000万円
※廃業を伴う場合は、廃業費を最大2,000万円上乗せ

◆補助率:中小企業者等 2/3、中堅企業等 1/2

最低賃金枠

◆補助額:中小企業者等、中堅企業等ともに
【従業員数5人以下】100 万円~500 万円
【従業員数6~20 人】100 万円~1,000 万円
【従業員数21人以上】100万円~1,500万円

◆補助率:中小企業者等 3/4、中堅企業等 2/3

物価高騰対策・回復再生応援枠

◆補助額:中小企業等、中堅企業等ともに
【従業員5人以下】100万円~1,000万円
【従業員6~20人】100万円~1,500万円
【従業員21~50人】100万円~2,000万円
【従業員 51 人以上】100 万円~3,000 万円

◆補助率:中小企業等 2/3、中堅企業等 1/2

申請スケジュール

公募開始:令和5年3月30日(木)
申請受付:令和5年6月9日(金)
応募締切:令和5年6月30日(金)18:00

申請には、「GビズIDプライムアカウント」の取得が必要です。
アカウントがない方は、申請前に必ずGビズIDプライムアカウント取得手続きを行ってください。
アカウント発行には、1週間程度時間を要しますのでご注意ください。

GビズIDプライムアカウント取得詳細はこちら

過去の採択状況

現在発表されている採択状況のうち、直近の第9回採択状況は次の通りです。

・申請数 9,369者
・採択数 4,259者
・採択率 約45.46%

なお、枠ごとの採択状況は次の通りです。

件数
(単位:件数)

通常枠 大規模賃金
引上枠
回復・再生
応援枠
最低賃金枠 グリーン
成長枠
緊急
対策枠
合計

①システムで
受け付けた件数
(応募件数)

5,178 6 1,146 106 372 2,561 9,369
②採択件数 2,130 3 590 68 148 1,320 4,259
③採択率 約41.1% 約50.0%

約51.5%

約64.2%

約39.8% 約51.5%

約45.5%

(注:本資料では複数の企業で連携している申請を構成員数に関わらず1件としてカウントしています。)
出典:事業再構築補助金 第9回公募の結果について
第8回と比較すると、全体的に採択率は低下しています。全枠での採択率は約51.3%から約45.5%に低下しました。半数を切る採択率となるため、事前準備をしっかりと行い、採択を目指しましょう。

採択事例

第8回の採択結果のうち、主な事例を3件紹介します。

【製造業】
半導体製造装置部品への設備導入と自社技術開発による新分野展開
・本事業は、自動車用部品を主力とした既存事業から大型マシニングセンタの設備導入と自社技術開発の工程設計によりリードタイム短縮と高精度化を図り、半導体製造装置部品製造への新分野展開を目指す事業再構築です。

【建設業】
厨房施工のプロによるテストキッチン&キッチンスタジオのサービス展開
・当社代表はキャリア700件超の飲食店設計・厨房設計を手掛けてきた。蓄積したノウハウを活用しキッチンスタジオの時間貸し事業を展開する。新規出店や新メニュー開発時のテストキッチン・番組撮影・料理教室開催時のキッチンスタジオとして人が集う空間を創造する。

【小売業】
ハラール料理を提供する店舗とFC展開事業
・今後のインバウンド効果による訪日ムスリム及び滞日ムスリムの増加によるニーズを踏まえて、ハラール料理を提供する飲食店とFC展開を行う。FC店舗への食材提供を行うためにセントラルキッチンも併設する。

全国:事業再構築補助金
2024/02/13追記:第11回公募の採択結果が公表されました。 ----- 2023/08/10追記:第11回公募が開始されました。 ----- 2023/03/30追記:第10回公募が開始されました。 ----- 2023...

最後に

新型コロナウイルスの感染拡大は落着きを見せていますが、飲食や観光、宿泊業界などこれまで厳しい事業運営を余儀なくされていた事業者の皆様は、この支援制度を最大限活用し、事業の再構築にお役立てください!
Stayway / メディア事業部
監修Stayway / メディア事業部
日本国内の補助金の獲得から販路開拓・設備投資を一貫して支援。 中小企業庁認定 経営革新等支援機関

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