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【愛知県の農業事業者】におすすめ!生産性向上・事業承継等につかえる補助金7選

公開日 2023/09/13
更新日 2023/10/30
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※記事内容は、記事更新日時点の情報です。最新の情報は、必ず省庁や自治体の公式HPをご確認ください。

肥料原料や飼料穀物等の価格高騰、後継者不足など、多くの農業事業者が厳しい環境に置かれていますが、状況の改善に向け、国や自治体が農業支援のための補助事業を行っています。

そこでこの記事では、愛知県の農業事業者が活用できる国や自治体による補助事業を紹介します。

愛知県の農業事業者におすすめの補助金(国主管) 

愛知県の農業事業者が活用できる補助金のうち、国が主管する補助事業を紹介します。ここで紹介する4つの補助金は、幅広い業種・業態が活用できる補助金として注目されています。

事業再構築補助金

出典:事業再構築補助金 事業再構築補助金の概要

事業再構築補助金は、新分野展開、事業転換、業種転換、業態転換、又は事業再編という思い切った事業再構築に意欲を有する中小企業等の挑戦を支援する補助金です。

農業事業者である場合、「農業協同組合法に基づき設立された農事組合法人」に該当すれば申請可能です。※その他要件あり ただし、農業事業者が単に別の作物を作る、飲食店が漁業を始めるなど、新たに始める事業が1次産業(農業・林業・漁業)である事業は対象外であり、不採択または交付取り消しとなります。

仮に交付候補者として採択された場合であっても、交付取り消しとなりますので注意しましょう。なお、農業事業者が飲食店を始めたり、EC販売を始めたりする場合は申請が可能です。

参照:事業再構築補助金 公募要領

採択事例

ここでは、公表されているうち、第9回公募における愛知県の農業事業者の採択事例を紹介します。

事業計画名
「もったいない」を新たな価値に転換、エディブルフラワーのドライ加工事業
事業計画の概要
秦園芸は、市場シェアNO.1を誇る豊橋市でエディブルフラワー(食用花)を栽培する農家である。しかし、コロナによる経営環境変化が起きたため、「規格外品」を再利用してドライ加工を行う。化粧品や地域の飲食店向けに販売し、市場出荷以外の販路を持つことで事業再構築を図る

参照:事業再構築補助金 第9回公募 補助金交付候補者の採択結果(農業,林業)

採択件数・採択率

公表されている採択結果のうち、直近である第10回公募の採択状況は以下のとおりです。

・公募期間:令和5年3月30日(木) ~ 令和5年6月30日(金)18:00
・申請 10,821件、採択 5,205件、採択率 約48.1%
(注:上記者数につきまして、複数の事業者で連携している申請を構成員数に関わらず1者としてカウントしています。)

全国:事業再構築補助金
2024/04/23追記:第12回公募が開始されました。 ----- 2024/02/13追記:第11回公募の採択結果が公表されました。 ----- 2023/08/10追記:第11回公募が開始されました。 ----- 2023...

ものづくり補助金

出典:ものづくり補助金 公募要領(16次締切分) 概要版

ものづくり補助金は、中小企業・小規模事業者等が取り組む革新的サービス開発・試作品開発・生産プロセスの改善を行うための設備投資等を支援するものです。補助対象事業の要件を満たす場合は、農業事業者も申請可能です。

参照:ものづくり補助金 公式HP

採択事例

ここでは採択事例のうち、農業に関する事例を紹介します。

補助事業
環境制御システム導入による高糖度ミニトマトの生産効率向上への挑戦
内容詳細
勘やコツを可能な限り排除して様々な栽培データを取得したきめ細やかな品質管理を行い、質の高いミニトマトを作るため、日照・温度・湿度といったハウスの環境制御設備を導入。

参照:補助金の申請事例・ものづくり補助金① | 経済産業省 中小企業庁 (mirasapo-plus.go.jp)

採択件数・採択率

公表されている採択結果のうち、直近である15次締切の採択状況は以下のとおりです。

公募期間:~令和5年7月28日
申請数 5,694者 採択数 2,861者 採択率 約50.2%
-通常枠         :申請数 3,872者 採択数 1,936者 採択率  50.0%
-回復型賃上げ・雇用拡大枠:申請数 236者    採択数     117者 採択率 約49.6%
-デジタル枠       :申請数 1,211者  採択数    672者 採択率 約55.5%
-グリーン枠       :申請数 155者  採択数      62者 採択率  40.0%
-グローバル市場開拓枠  :申請数 220者    採択数      74者 採択率 約33.6%

参照:ものづくり補助金 採択結果

全国:中小企業生産性革命推進事業(ものづくり補助金)
2024/03/21追記: 事業実施場所を新潟県・富山県・石川県・福井県の4県とする計画に限定して、2024年5月9日(木)までの間、延長受付を行います。 ただし条件として、令和 6年能登半島地震による被害を受けたことの「被災証明書・罹...

IT導入補助金

出典:IT導入補助金2023(後期事務局)

IT導入補助金は、中小企業・小規模事業者等が自社の課題やニーズに合ったITツールの導入を支援する制度です。

本補助金は農業事業者も申請可能で、当該事業者が複数年にわたり相次いで直面する制度変更に対応し、生産性向上に資するITツールを導入するための経費の一部を補助します。

参照:IT導入補助金2023(後期事務局)

採択事例

IT導入補助金における農業の採択事例は以下のとおりです。

補助事業概要

地域の特産品に特化したECサイトへの出店で新たなチャンスを狙う

内容詳細
人口約3300人の自然豊かな里山で養鴨(ようおう)と食肉加工・販売を手がけるファームで、47都道府県の特産品お取り寄せサイトに出店し、新たな販路開拓を狙う。

参照:ITツール活用事例 【農業】市原ファーム

採択件数・採択率

過去の採択状況は、以下のとおりです。

・公募期間:~令和5年7月31日(月)
・申請数:10,172者 採択数:7,866者 採択率:約77.3%
以下、内訳
-通常枠(A類型・B類型) 4次締切
申請数:2,873者 採択数:2,202者 採択率:約76.6%
-セキュリティ対策推進枠 4次締切
申請数:24者 採択数:21者 採択率:87.5%
-デジタル化基盤導入類枠(デジタル化基盤導入類型) 6次締切
申請数:7,275者 採択数:5,643者 採択率:約77.6%

全国:中小企業生産性革命推進事業(IT導入補助金2024)
本補助金詳細は、補助金クラウド上で通年表示されるよう、便宜上、公募締切を2025/03/31としています。 IT導入補助金2024における追加公募が以下の通り、行われています。 追加公募開始日:9月20日(金) 追加公募対象枠:通常枠...

小規模事業者持続化補助金

出典:小規模事業者持続化補助金 ガイドブック

小規模事業者持続化補助金は、小規模事業者が自社の経営を見直し、自らが持続的な経営に向けた経営計画を作成した上で行う販路開拓や生産性向上の取組を支援する制度です。

農業事業者の場合、系統出荷による収入のみである個人農業者や農事組合法人に該当する場合は申請できません。系統出荷とは、JA(農業協同組合)を通じて出荷する場合を指すため、生産した農産物を消費者に直接販売している場合は申請可能です。

ただし、以下の要件を満たしている必要があります。

・常時使用する従業員の数20人以下
・資本金又は出資金が5億円以上の法人に直接又は間接に100%の株式を保有されていないこと(法人のみ)
・確定している(申告済みの)直近過去3年分の「各年」又は「各事業年度」の課税所得の年平均額が15億円を超えていないこと
・下記3つの事業において、採択を受けて、補助事業を実施した場合、各事業の交付規程で定める様式第14「小規模事業者持続化補助金に係る事業効果及び賃金引上げ等状況報告書」を原則本補助金の申請までに受領された者であること (先行する受付締切回で採択された共同申請の参画事業者を含む)。
※「受領された」とは事務局から指摘のあった不備が解消した状態であることを指します。
①「小規模事業者持続化補助金<一般型>」
②「小規模事業者持続化補助金<コロナ特別対応型>」
③「小規模事業者持続化補助金<低感染リスク型ビジネス枠>」
・小規模事業者持続化補助金<一般型>において、「卒業枠」で採択を受けて、補助事業を実施した事
業者ではないこと。

参照:小規模事業者持続化補助金 公募要領

採択事例

小規模事業者持続化補助金における農業の採択事例には、以下の補助事業が挙げられます。

・業務の機械化で生産性向上を図り地域農業を活性化!
植物を肥料の一種とする緑肥を多用した持続的かつ高収益で、独創的な農業の実現
・農業のビジネスモデルを変える新たな販売チャネルの構築

参照:小規模事業者持続化補助金 採択者一覧

採択件数・採択率

直近第12回公募の採択状況は、下記の通りです。
・公募期間:~令和5年6月1日(木)
・申請数:13,373者 採択数:7,438者 採択率:約55.6%

全国:小規模事業者持続化補助金
令和5年度補正予算の内容は、以下に掲載されています。 ○商工会地区分 URL: ○商工会議所地区分 URL: 2024年8月19日 5次申請受付分の公募要領(暫定版)を公開しました。 申請受付開始日までに改訂版を公...

愛知県の農業事業者におすすめの補助金(自治体主管) 

次に、愛知県の農業事業者が活用できる、自治体主管の補助金を紹介します。県による支援策を2件、各市による支援策を2件選定しています。

愛知県:燃料電池産業車両導入費補助金

本補助金は、燃料電池産業車両(FCフォークリフト等)を導入する場合に、ガソリンで稼働する通常のフォークリフトとの「差額」の一部を補助するものです。

補助対象事業者
愛知県内でFCフォークリフト等を導入する者で、公益財団法人北海道環境財団に対し、環境省補助金(※)の交付申請を行った者。

※環境省補助金とは、二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金(脱炭素社会構築に向けた再エネ等由来水素活用推進事業)を指します。

補助率・補助上限額

補助率 補助上限額
中小企業 差額の1/2 550万円
大企業 差額の1/4 275万円

参照:愛知県 燃料電池産業車両導入費補助金

なお、本補助金の公募は令和4年度も実施されましたが、採択件数や採択率、採択事例は非公表となっています。

愛知県:燃料電池産業車両導入費補助金
愛知県では、水素を生活や産業においてエネルギーとして利活用する水素社会の実現に向けた様々な取組を実施しており、燃料電池産業車両(FCフォークリフト等)を導入する場合に、ガソリンで稼働する通常のフォークリフトとの「差額」の一部を補助します。 ...

愛知県:先進環境対応自動車導入促進費補助金

この補助金は、自動車からの温室効果ガス排出量の削減及び大気環境の改善を目的として、先進環境対応自動車の導入を行う旅客・貨物運送事業者、中小企業等の事業者、自動車リース事業者に対して、その経費の一部を補助するものです。車両の導入前に補助金交付申請を行う必要があります。

農業、林業(素材生産業及び素材生産サービス業を除く。)、漁業及び金融・保険業(保険媒介代理業及び保険サービス業を除く。)を営む会社又は個人は対象外ですが、「中小企業団体の組織に関する法律」、「農業協同組合法」、「水産業協同組合法」で定める各組合であれば申請可能です。

補助対象事業者
自家用登録(白・黄ナンバー)のEV・PHV・FCV(トラック・乗用車)を導入する場合

・中小企業等の事業者
・中小企業等の事業者に貸し渡す目的で導入する自動車リース事業者

補助額
電気自動車トラック・乗用車:上限40万円
・プラグインハイブリッド自動車トラック・乗用車:20万円
・燃料電池自動車乗用車:60万円

本補助金の公募は令和4年度も実施されましたが、採択件数や採択率、採択事例は非公表となっています。

参照:愛知県 先進環境対応自動車導入促進費補助金

愛知県:燃料電池産業車両導入費補助金
愛知県では、水素を生活や産業においてエネルギーとして利活用する水素社会の実現に向けた様々な取組を実施しており、燃料電池産業車両(FCフォークリフト等)を導入する場合に、ガソリンで稼働する通常のフォークリフトとの「差額」の一部を補助します。 ...

愛知県豊橋市:営農継続応援補助金

この補助金は、農業後継者(親元就農)が就農、または法人の設立をした際に、経営規模拡大等を行うための、農業機械の導入、施設の導入等の費用の一部を助成するものです。

主な補助要件
補助要件として、以下のいずれかに当てはまる必要があります。

・後継者の就農:
 -市内に住所を有する認定農業者
 -後継者が補助事業実施年度の前年度4月1日以降に就農しており、就農時に45歳未満であることなど

・法人化の設立:
 -補助事業実施年度の前年度以降に設立された市内に所在する法人
 -法人の構成員又は理事等に認定農業者がいることなど

補助率・補助上限額

補助率 補助上限額
導入する機械や施設がAI・IoT等最先端技術を活用する場合 1/2 200万円
上記以外 3/10 100万円

本補助金の公募は令和4年度も実施されましたが、採択件数や採択率、採択事例は非公表となっています。

参照:愛知県豊橋市 営農継続応援補助金

愛知県豊橋市:営農継続応援補助金
農業後継者(親元就農)が就農、又は法人の設立をした際に、経営規模拡大等を行うための、農業機械の導入、施設の導入等の費用の一部を助成します。 ・導入する機械や施設が AI・IoT等最先端技術を活用 補助率 2分の1 補助限度額 200万円...

まとめ 

愛知県の農業事業者が活用できる国や自治体の支援策(補助金)を紹介しました。厳しい業況にありますが、ぜひ、事業の維持・拡大に補助金をお役立てください。

なお、以下の記事では、農業のDX化に活用できる補助金を紹介しています。あわせてご一読ください!

農業×DXにつかえる!おすすめ補助金9選

監修佐藤淳 / 公認会計士
中小企業庁認定 経営革新等支援機関 有限責任監査法人トーマツ(Deloitte Touche Tohmatsu)の東京オフィスに6年間、シアトルオフィスに2年間勤務。 2015年よりアジア最大級の独立系コンサルティングファームの日本オフィスにて事業戦略の構築支援、M&Aアドバイザリー、自己勘定投資の業務に従事。 2017年 自身で旅行スタートアップ(Stayway)を立ち上げ資金調達をした経験を生かしながら、補助金・ファイナンス・M&Aのサポートを実施

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