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新型コロナウイルス感染拡大をきっかけに、テレワークをはじめ、新しい働き方が私たちの生活に定着しました。そのため各事業者における、ITツール導入やIT環境の整備の必要性がますます高まっています。
こうした背景から、事業者のITツール導入・IT環境整備を支援するため、国や自治体が補助金や助成金を設けています。そこでこの記事では、事業者がパソコンを購入する際につかえる補助金や助成金を紹介します。
IT導入補助金(デジタル化基盤導入枠)
2023年現在、IT導入補助金は「通常枠」「セキュリティ対策推進枠」「デジタル化基盤導入枠」の3つの枠に分類されます。このうち、パソコン購入費が補助対象となるのは「デジタル化基盤導入枠」です。
「デジタル化基盤導入枠」は、中小企業・小規模事業者等が導入する会計ソフト・受発注ソフト・決済ソフト・ECソフトの経費の一部を補助することで、インボイス対応も見据えた企業間取引のデジタル化を推進することを事業の目的としています。
対象者・対象経費
対象者・対象経費は、以下のとおりです。
- ・対象者:中小企業、小規模事業者等
- ・対象経費:ソフトウェア購入費、クラウド利用料(最大2年分)、導入関連費、ハードウェア(PC・タブレット・プリンター・スキャナー及びそれらの複合機器、レジ・券売機等)の購入費
補助上限額・補助率
パソコン購入に関する補助上限額と補助率は、以下のとおりです。
- ・補助上限額:10万円
- ・助成率:1/2以内
東京都:テレワーク促進助成金
都内の中堅・中小企業等が、在宅勤務やモバイル勤務などを可能とするため、情報通信機器等の導入によるテレワーク環境整備を行う際に活用できる助成金です。
テレワーク機器・ソフト等の環境整備に係る経費が対象となり、パソコンやタブレット等の購入費、レンタル料なども対象に含まれます。
対象者・対象経費
本助成金の対象者・対象経費は、次のとおりです。
- ・対象者:常時雇用する労働者が2人以上999人以下で、都内に本社又は事業所を置く中堅・中小企業等
- ・おもな対象経費:・パソコン、タブレット、スマートフォン、周辺機器・アクセサリ等の物品購入費
・税込単価10万円以上の業務ソフトウェア購入費
・機器リース料、レンタル料等
助成限度額・助成率
助成限度額と助成率は、申請者の事業規模により異なります。
事業者の規模(常時雇用する労働者数)30人以上999人以下 |
助成限度額250万円、助成率1/2 |
事業者の規模(常時雇用する労働者数) 2人以上 30人未満 |
助成限度額150万円、助成率2/3 |
東京都:創業助成事業
都内における開業率の向上を目標に掲げ、創業のモデルケースになりうる、創業予定の個人または創業から間もない中小企業者等に対し、賃借料、広告費、従業員人件費等、創業初期に必要な経費の一部を助成するものです。
助成内容
本制度の主な助成内容は次のとおりです。パソコン購入は、器具備品購入費として助成対象となります。
助成対象者 | 都内での創業を具体的に計画している個人又は創業後5年未満の中小企業者等のうち、一定の要件を満たす方 |
助成限度額 |
上限額300万円、下限額100万円 |
助成率 | 助成対象と認められる経費の2/3以内 |
助成対象経費 |
賃借料、広告費、器具備品購入費、産業財産権出願・導入費、専門家指導費、従業員人件費 |
器具備品購入費の助成要件
パソコンのほか、コピー機や机など、創業初期に必要となり、単体で機能を果たす器具備品が器具備品購入費の対象となります。ただし、対象となるには、以下の要件を満たす必要があります。
- 購入単価:1点あたりの購入単価が税込1万円以上50万円未満のもの
京都府:多様な働き方推進事業費補助金(テレワークコース)
人材確保・定着の促進を目的として、仕事と生活の両立に向け、テレワークの導入及び利用促進に取り組む中小企業等に対し、その経費の一部を助成するものです。
対象者・対象経費
本助成金の対象者・対象経費は次のとおりです。
- 対象者:京都府内に事業所を有し、「⼦育て環境⽇本⼀に向けた職場づくり⾏動宣⾔」を⾏う中小企業等
- おもな対象経費:講師謝⾦、旅費、消耗品費、印刷製本費、教育研修費、役務費、委託料、備品購⼊費、新たにテレワークを実施するために必要となる機器のレンタル、リース若しくは購⼊経費⼜は施設整備費等
補助上限額・補助率
補助上限額と補助率は、申請者の事業規模により異なります。
中⼩企業者等 |
補助上限額:50万円、補助率:1/2以内 |
⼩規模企業者 |
補助上限額:50万円、補助率:2/3以内 |
出典:京都府 多様な働き方推進事業費補助金(テレワークコース)
高知県:デジタル技術活用促進事業費補助金
電力・ガス・食料品等の価格高騰によって実質的な賃金が減少している中、給与等の増額を行う県内中小企業者等のデジタル技術への投資を通じた生産性を向上させる取り組みを支援するものです。
一般枠・デジタル化加速枠で構成されています。各枠の対象事業は以下のとおりです。
一般枠 |
生産性の向上に資するITツールの導入や、活用のために必要となるインフラの整備等 |
デジタル化加速枠 |
製品やサービスの開発、ビジネスモデルの変革などの新たな付加価値を生み出すデジタル化事業 |
対象者・対象経費
本助成金の対象者・対象経費は次のとおりです。
- 対象者:高知県内に本社又は主たる事業所を有する中小企業者等
- おもな対象経費:システム構築費、技術導入費、専門家経費、クラウドサービス利用費(最大2年間)、通信インフラ整備費(社内ネットワーク整備、IoT関連物品、システム運用に最低限必要な電子通信機器(サーバーやPC等))、外注費(システムのデータの移行、紙媒体の保存資料のデータ化など含む)、研修費、消耗品費(10万円未満の物品。)、(デジタル化加速枠のみ)機械装置費
補助上限額・補助率
一般枠・デジタル化加速枠の補助上限額・補助率は、以下のとおりです。
一般枠 |
補助上限額:450万円、補助率:1/2以内 |
デジタル化加速枠 |
補助上限額:1,000万円、補助率:2/3以内 |
枠ごとに給与支給総額や付加価値額の要件が定められています。申請時には、ご注意ください。
参照:公益財団法人 高知県産業振興センター デジタル技術活用促進事業費補助金
高知県:インボイス対応IT導入補助金
長引く新型コロナウイルス感染症の影響に加え、エネルギー価格や物価の高騰など厳しい経営環境の中、IT導入による業務効率化に取り組む中小企業者の経営基盤の強化を図るとともに、インボイス制度への対応を加速させるものです。
国のIT導入補助金デジタル化基盤導入枠(デジタル化基盤導入類型)を活用していることが申請要件とされていて、国・県の補助金を併用することで、ITツール導入にかかる自己負担額は1割程度まで抑えることができます。
対象者・対象経費
本助成金の対象者・対象経費は次のとおりです。
- 対象者:高知県内に本社又は主たる事業所を有する中小企業者
-
対象経費:
・ソフトウェア購入費、クラウド利用費、導入関連費
・ハードウェア購入費(パソコン、タブレット、レジ、券売機、等)
なお、申請には、以下の要件を満たすことが必要です。
・令和4年11月30日以降に申請の締切を迎える、国のIT導入補助金デジタル化基盤導入枠(デジタル化基盤導入類型)を活用していること
・令和4年11月30日以降に適格請求書(インボイス)発行事業者の登録申請を行い、県補助金の実績報告までに適格請求書発行事業者登録が完了していること
補助上限額・補助率
本補助金の補助上限額・補助率は以下のとおりです。
補助上限額 |
1事業者あたり25万円 |
補助率 |
国補助金の自己負担相当分の2/3以内 |
参照:高知県インボイス対応IT導入補助金(令和4年度12月補正予算)
最後に
今回はパソコン購入につかえる補助金・助成金にスポットを当てて紹介しました。紹介したほかにも、各市区町村が実施している補助金・助成金もあります。
これからパソコン購入の予定がある方は、ご自身の事業所があるエリアの補助金・助成金を調べてみて、ぜひご活用ください!
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