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新事業進出補助金|採択結果分析

公開日 2026/03/25
更新日 2026/03/25
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※記事内容は、記事更新日時点の情報です。最新の情報は、必ず省庁や自治体の公式HPをご確認ください。

 

2025年10月1日、新事業進出補助金の第1回公募の採択結果が発表されました。

 

全国3,006件の応募のうち1,118件が採択され、採択率は約37.2%。

 

過去に公募されていた類似制度の事業再構築補助金などと比べても、採択率が低い結果となっています。

 

採択件数を見ると製造業や卸売・小売り、建設業といった業種が多くみられる一方、米国の追加関税措置の影響を受けた企業に対する「関税加点対象事業者」は採択者1,118件のうち590社で、半数以上が関税加点を受けています。

 

本記事では、第1回採択結果を業種別・地域別・テーマ別に分析しつつ、補助金トレンドから見える中小企業の新事業戦略、および今後の申請のポイントを読み解きます。

 

業種別採択率

新事業進出補助金の第1回公募における採択率は以下のとおりです。

 

業種

応募件数

採択件数

採択率

製造業

617件

320件

51.8%

卸売・小売業

458件

166件

36.2%

建設業

433件

158件

36.4%

宿泊業・飲食サービス業

316件

77件

24.3%

情報通信業

225件

71件

31.5%

学術研究・専門・技術サービス業

193件

66件

34.1%

サービス業(他に分類されないもの)

183件

65件

35.5%

不動産・物品賃貸業

160件

41件

25.6%

生活関連サービス業・娯楽業

138件

45件

32.6%

その他

283件

109件

38.5%

参照:中小企業新事業進出補助金事務局 新事業進出補助金 第1回公募の採択結果について

掲載ページ:中小企業基盤整備機構 中小企業新事業進出補助金

 

 

画像出典:中小企業新事業進出補助金事務局 新事業進出補助金 第1回公募の採択結果について

掲載ページ:中小企業基盤整備機構 中小企業新事業進出補助金

 

日本標準産業分類(大分類ベース)では、上記のように製造業が最も採択率が高く、宿泊業・飲食サービス業が最も採択率が低いことがわかります。

 

製造業が採択率が高い大きな要因としては、
●技術的裏付けや新規性・独自性の示し方が定量的で他社との差別化が図りやすい
●新製品の製造→価格設定による付加価値増を説明しやすい
等が考えられ、根拠を示しやすいことが挙げられ、
反対に宿泊・飲食サービス業や不動産・物品賃貸業の採択率が低い要因としては、
●市場が成熟しており、同業他社との差別化が「メニュー」「内装」「コンセプト」など主観的な要素になりやすい
●ビジネスモデルが汎用化しているため、新規性の説明が困難
等が考えられ、根拠を示しづらいことが挙げられます。

 

都道府県別応募数・採択件数

新事業進出補助金の第1回公募における、都道府県別の応募数と採択件数は以下のとおりです。

 

画像出典:中小企業新事業進出補助金事務局 新事業進出補助金 第1回公募の採択結果について

掲載ページ:中小企業基盤整備機構 中小企業新事業進出補助金

 

申請は企業数の多い都府県に集中しており、上位5県は東京・大阪・愛知・兵庫・福岡および静岡です。

 

採択率が最も高いのは石川県で、34件中21件が採択され、採択率は61.7%となっています。

 

石川県は製造業が盛んで、漆器などの伝統工芸や機械部品、軽金属加工を手掛ける企業が多いことから、採択率が高いと考えられます。

 

採択事例の一部には、カーボンニュートラルやリサイクルなど、持続可能な社会の実現に向けた取り組みが含まれています。

 

補助金申請額の分布

新事業進出補助金の第1回公募における、補助金申請額の分布は以下のとおりです。

 

画像出典:中小企業新事業進出補助金事務局 新事業進出補助金 第1回公募の採択結果について

掲載ページ:中小企業基盤整備機構 中小企業新事業進出補助金

 

従業員数20名以下の企業に設定されている補助上限額(2,500万円)に近い、2,000~2,500万円の申請が最も多くなっています。

 

この傾向は構築補助金の時期から変わっておらず、従業員数20名以下の企業による申請が多いことがわかります。

 

採択事業の傾向(補助金トレンド)

新事業進出補助金の採択事業には以下のような傾向が見られます。

 

①既存事業と異なる新市場への挑戦

中小企業が従来の事業領域から一歩踏み出し、新しい分野や市場に進出する取り組みが支援対象となっている。

単なる事業拡大ではなく、異分野への挑戦を重視。


②高付加価値分野への進出

製造業では、既存の技術を活かしつつ半導体や医療機器などの高付加価値市場へ展開する事例が採択されている。

「新市場・高付加価値事業への進出を後押しする」という補助金の目的に沿ったもの。


③地域資源の活用や地域経済への波及効果

地域特産品を活用した加工・販売、観光資源と連携した事業など、地域経済に貢献する取り組みが採択されている。

地方創生や地域ブランド化の観点が評価されている。


④環境対応・GX関連の取り組み

「社会的課題に対応する事業」が重視されている。

再生素材の活用やカーボンニュートラルに資する事業など、持続可能性を意識した取り組みが採択されている。


⑤差別化と独自性の重視

他社が構築したフランチャイズやパッケージ型事業は採択されていない。

自社独自のノウハウや技術を活かした差別化が不可欠。

参照:経済産業省 中小企業庁 【補助金】新事業進出補助金(第1回公募)の補助金交付候補者を採択しました

参照:中小企業基盤整備機構 採択結果 中小企業新事業進出補助金

 

従来の事業再構築補助金では、民泊やセルフエステ、ゴルフシミュレーションといったサービスに加え、特にフランチャイズ事業の採択件数が目立ちました。

 

これらはいずれも他社が既に構築したビジネスモデルをそのまま導入できる、いわば「パッケージ化された事業」であり、比較的参入しやすい分野として多くの採択事例が確認されています。

 

しかし、新事業進出補助金においては、フランチャイズ事業の採択事例は一件もなく、民泊・セルフエステ・ゴルフシミュレーションといった分野でも同様に採択ゼロという結果でした。

 

既存のパッケージ事業をそのまま導入するケースは厳しく審査され、不採択となる傾向が明確に示されています。

 

新事業進出補助金では、既存事業で培った独自のノウハウや技術を活かし、他社にはない差別化を強化する取り組みが求められます。

 

単なる模倣やパッケージ導入ではなく、自社独自の強みを反映した新しい事業展開こそが、採択に近づくための重要なポイントです。

 

まとめ

どの補助金にも共通していますが、製造業がやはり採択への基準を満たしやすいことがわかります。

 

逆に採択率の低い宿泊・飲食サービス業でも、地域との連携による地産地消や地域活性化に向けた取り組みなど、自社の強みを活かすことができれば、採択の可能性は十分にあります。

 

自社を取り巻く環境を整理し、自社がその新事業に取り組むことで、他社との優位性・地域への貢献(雇用や地域資源の活用等)を明確にすることで、採択へ一歩近づくはずです。

 

当社では、より採択率を上げるため、具体的な経費の内訳に関するご提案等も可能です。

 

今後、新事業や新市場への挑戦を検討されている場合は、ぜひ本補助金の活用もあわせてご相談ください。

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監修Stayway / メディア事業部
日本国内の補助金の獲得から販路開拓・設備投資を一貫して支援。 中小企業庁認定 経営革新等支援機関

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