株式会社douzoは、2019年に創業。
旧サービスであるお土産代行プラットフォーム「DOUZO」は、サービス開始から4ヶ月でユーザー数2万人を突破し、着実に業績を伸ばしている最中、昨年頭の新型コロナウイルス感染症の影響によりサービスを停止せざるを得ない状況に陥りました。
同社の上田社長は新規事業を模索する中、今後市場の成長が見込め需要のある「共同購入型EC」という貿易の新しい形を思いつき、そしてこの新サービスをグロースさせるための資金として事業再構築補助金による資金確保(4000万円台)を決意。
そこで、経営革新等支援機関である、株式会社Stayway(代表:公認会計士 佐藤淳)の申請支援を受けた決め手と支援後の変化について、同社の上田社長にお話を伺いました。
今まで一度も受からなかった補助金申請
Staywayサービス導入以前の補助金申請の課題を教えてください。
上田さん:実は弊社では補助金申請に何度もチャレンジしてきており、まったく採択されてないということが課題でした。
IT導入補助金6回、モノづくり補助金3回落ちてしまいました。
採択されない原因も分析できないまま、何度も申請し、非効率に時間を使っており、正直どうしていいか分からない状態でした。
自社で申請されていたのでしょうか?
上田さん:実は別の認定支援機関の方にお願いしていました(笑)
IT導入補助金は中小企業診断士の方、ものづくり補助金は税理士の方でした。
お願いの仕方もあまりわかっておらず、全部やってくれるのだろうと思い、お任せスタンスでした。
結果、事業理解が反映されない事業計画書を作成してしまいました。
弊社サービスの優先度が高まった背景を教えてください。
上田さん:
正直、良い認定支援機関の探し方を分かっていませんでしたが、何かを変えないとこのまま落ち続けるというあせりはありました。
弊社のオフィスのあるコワーキングスペースでは、成果報酬で補助金申請を受ける業者が多くいましたが、実態は認定支援機関を仲介するだけのマーケティング会社であることは目に見えてわかりました。
導入の決め手はなんですか?
上田さん:今考えると 大きく3つのポイントがありました
①Staywayの佐藤さんを知っていたこと
エンジェル投資家が同じ縁で、一度事業のお話したことがありました。同じく旅行事業をやられており、親近感がありました。
②事業理解がある事
Staywayの佐藤さん自身も起業家として事業を成長させており、他の事業への理解が深いだろうと思いました。
③認定支援機関・公認会計士であること
Google等で検索すると、認定支援機関を仲介するだけの会社が多く散見されますが、佐藤さん自身が認定支援機関であり、事業計画の認定まで行ってくれること
あとは、無料相談での体験が決め手になりました。
Staywayの佐藤さんが実際の画面をとおしてプレゼンしてくださり、一緒になって丁寧に進めていただけたことに感激しました。
一般的な「形だけの補助金申請の説明」で終わっていたら、おそらく依頼まで進んでいなかったはずです。
計画書作成をはじめ、必要書類の確認まで、実際の申請の流れをあらかじめ確認できたのが良かったですね。
実はStayway以外にもう一社、先に情報収集を進めていた他社サービスもありましたが、依頼後の申請イメージが湧いたことでStaywayを選びました。
採択後の変化を教えてください
申請時・採択後に何か変化ありましたか。
上田さん:申請時の定量的な効果として、
- 公募要領の理解:3日→1日
- 事業計画の作成期間:2週間→1週間
- 採択の申請:1週間→3日程度
などの変化がありました。弊社のように従業員数が少ない会社では、公募要領を調べるだけでも大きな工数が必要になります。Staywayを使えば公募要領の不明点を教えてくれるため、工数削減はもちろん事業計画作成の面でも安心できますね。
採択後の定性的な効果として、
- お金に対しては安心感がある
- 大胆な投資(それまで渋っていたが、特にエンジニア)
があります。スタートアップにおいてこの2つを持てるのはめちゃめちゃアドバンテージですね。
導入後は関係者から喜びの報告が多数。補助金・助成金獲得戦略にも変化
採択後、関係者の皆さんから反響はありましたか?
上田さん:投資してもらっているベンチャーキャピタルから反応がありました。素直に「すごいですね!」とびっくりされてました。
兄が某地銀に勤めているのですが、「めちゃめちゃすごいね」と言ってもらいました。地銀に勤めているからこそ、事業再構築補助金に採択される凄さを知っていたようです。
あとは、メインバンクや他の銀行から営業のご連絡もいただきました(笑)社歴も浅いですし、銀行から借りることにも一苦労だったので、びっくりしました。
事業再構築補助金の事は、周りのみんなは知ってますか?
上田さん:驚くことに、 スタートアップ界隈では知らない人も多いです。補助金・助成金の情報収集の仕方が難しいと感じてます。
一例として、雇用調整助成金は製造業だけしか使えないと勘違いしている人も多くいました。IT企業でも使えますが、テレビやネットのイメージが先行してしまうのでしょうか。
Staywayサービスを利用する上で、役立ったものはありましたか?
上田さん::事前の相談で全体の流れを把握し、作業する場面で迷う点が出てくれば、チャットツールで相談しました。
作業を続けていて新たに生まれた疑問に関しても即時でチャットで相談できるので、ありがたく感じています。
また、採択後の経費の利用プランに関しても継続的に相談に乗ってもらってます。
補助金獲得で生まれた資金で、“良い物に当たり前に手が届く時代を創る”
この6月に、株式を含めた資金調達も発表されました
上田さん:株式会社エニグモ、株式会社Branding Engineer、ライフタイムベンチャーズ、East Ventures及び複数の個人投資家を引受先とする、J-KISS型新株予約権による資金調達及び金融機関からの融資にて、総額1億円の資金調達を実施しました。
今後、取り組んでいきたいことを教えてください。
上田さん:まずはしっかり事業を成長させ、次の資金調達も成功させることですね
また、事業再構築補助金や株式調達した資金で
①共同購入型EC douzoの展開エリアの拡大
②採用の拡大(業務委託契約含む
③顧問の採用(ビジネスグロース担当)
も考えています。しっかりした予算が確保できたことで、事業も腰を据えて伸ばしていきたいですね。
最後に、事業再構築補助金を検討している企業のご担当者さまへメッセージがあればお聞かせください。
上田さん:
まずは、自分が動かないと何もできないと思います。全て外部に丸投げで、このような大型補助金が採択されるのは難しいでしょう。
あとは、信頼できる認定支援機関に任せる、ことですかね。 実際1人で推し進めるのも難しいですし、頼るべき
信頼できる人(認定支援機関)を見つけるのが第一歩。
便利な補助金はどんどん導入して、そこで生まれたお金で新たな付加価値を生み出していかないと、会社としても個人としても生き残っていけないと思っています。
会社の状況や考え方もあるので、その一歩を踏み出すのが“今”かどうかは一概には言えませんが、補助金の情報をただ待っているだけでは時代に遅れていくだけです。
真剣になり、補助金申請を行動に移せる人が1人でも増えたら嬉しいですね。
編集部後記:最後は素敵メッセージまでありがとうございました! 資金調達及び補助金獲得をダブルで決めたdouzo社の今後の変化が楽しみでなりません。貴重なお話をありがとうございました!
※掲載内容は取材当時のものです。
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