ゼロエミッション東京の実現に向けた技術開発支援事業について解説!

公開日 2022/08/17
更新日 2022/09/30
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ゼロエミッション(zero emission)とは、環境を汚染したり、気候を混乱させたりする廃棄物を排出しないエンジンやモーター、仕組みや、エネルギー源を指す言葉です。

東京都では、ゼロエミッション東京を実現するため、都内に集積するエネルギー・環境系の企業が有する課題を解決へと導き、企業が取り組むゼロエミッションに向けた技術開発の加速化を支援する「ゼロエミッション東京の実現に向けた技術開発支援事業」を実施しています。

令和4年度の支援対象事業者の募集について詳しく解説します。

事業の目的

都内で事業を行っている多くのエネルギー/環境系ベンチャー・中小企業は、脱炭素事業に取り組む一方、それぞれが特有の課題(多額の研究開発費用・長期間にわたる実証・ステークホルダーの確保など)を抱えています。

本事業は、事業会社とのオープンイノベーションの促進により、エネルギー/環境系ベンチャー・中小企業が事業会社から出資、販路・人材・ブランド等の提供を受けることで、各社が抱える課題解決に導き、ゼロエミッションに向けた技術開発を加速化させていくことを目的とします。

参照:東京都

事業の概要

本事業の概要について解説します。

補助対象となる技術開発テーマ

支援対象テーマは「ゼロエミッション東京戦略」に定められた以下の9分野の実現に資するものとなっています。

1 再生可能エネルギーの基幹エネルギー化

  • 再エネ発電
  • VPP
  • エネルギーシェアリング
  • 自家消費促進 等

2 水素エネルギーの普及拡大

  • 水素の製造・貯蔵・運搬
  • 再エネ由来水素
  • 燃料電池 等

3 ゼロエミッションビルの拡大

  • エネルギーマネジメント
  • 省エネ
  • 低消費電力
  • AI・IoT
  • ネットワーク
  • スマートホーム 等

4 ゼロエミッションビークルの普及促進

  • EV/PHEV
  • 充電インフラ
  • 電動モビリティ
  • パーソナルモビリティ
  • MaaS
  • 自動運転
  • バイオ燃料 等

5 3Rの推進

  • リユース・リデュース・リサイクル
  • 環境配慮設計
  • 資源循環
  • バイオマス利用 等

6 プラスチック対策

  • 代替素材
  • プラスチック処理熱回収
  • 水平リサイクル
  • 海洋プラスチック除去 等

7 食品ロス対策

  • 需給調整・マッチング
  • 食品保存・加工
  • CO2排出量の少ない食品製造プロセス
  • 食品残渣の再生・転換 等

8 フロン対策

  • ノンフロン
  • フロンの安全な利用・回収・廃棄 等

9 適応策の強化

  • 気候変動の予測やリスク評価
  • 防災(豪雨・台風・暑さ対策)
  • 自然環境(森林・水・海・生態系)の保全・利用 等

支援対象事業者

支援対象事業者は、以下の(1)(2)かつ、募集要項に定める諸要件を全て満たすベンチャー・中小企業となります。

(1)基準日(令和4年6月1日)現在、次の1または2に該当していること

  1. 引き続き1年以上事業を営んでおり、かつ、都内に本店又は支店があること
  2. 都内で創業し、引き続く事業期間が1年に満たない者

(2)申請日時点で、次の1および2に該当するプロジェクトを組成していること

  1. 事業会社等から平成30年4月1日から令和4年12月末日までに総事業費の4分の1以上の出資等を受けること
  2. 事業会社等から令和3年4月1日から令和4年12月末日までに販路・人材・ブランド等の提供を受けること

参照:募集要項

支援期間

支援期間は令和5年1月1日から最長3年3か月となっています。

補助率・補助限度額

補助率および補助限度額は次のとおりです。

補助率

補助対象経費の3分の2以内

補助限度額

初年度:6千万円
次年度以降:1億8千万円
補助金上限額:最大6億円
下限額:1億5千万円

採択予定件数

採用予定件数は、前年度(令和3年)同様、2件の見込みです。

事業スキーム

事業スキーム概要は下表に示すとおりです。

事業スケジュール

事業スケジュールは下記のとおりです。

申請

募集期間:令和4年5月30日(月)~令和4年9月30日(金)
申請書受付:令和4年9月26日(月)~令和4年9月30日(金)
(注)令和4年9月22日(木)までに申請予約が必要です。

審査

一次審査(書類審査):令和4年10月下旬
二次審査(面接審査):令和4年11月下旬
総合審査会審査:令和4年11月下旬

補助事業者決定(交付決定)

令和5年1月

事業実施

事業完了後

事業実施結果報告:補助事業完了の翌年度事業から5年間
※事業実施期間中は、半期毎(初年度は年度末のみ)に事業の進捗状況に係る評価書を作成し、事務局のホームページで公表されます。

問い合わせ先(事務局)

「ゼロエミッション東京の実現に向けた技術開発支援事業」事務局
株式会社日本総合研究所 リサーチ・コンサルティング部門
E-MAIL:info@zero-emission.tokyo
TEL:03-6896-1622(平日午前9時から午後5時まで)

採択状況

令和3年度採択事業者(2社)は下記のとおりです。

①エクセルギー・パワー・システムズ株式会社(文京区)

申請テーマ:MW級パワー型蓄電池・燃料電池ハイブリッドシステム

②株式会社REXEV(千代田区)

申請テーマ:EV蓄電池アグリケーションによる大規模VPP事業

今回も前回同様2社採択の予定ですが、前回の応募件数や採択率については非公開で、確認できませんでした。
ただし、採択件数が少ないこと、また取り組みテーマも該当する業界などが限定されていることから、それほど多数の応募はないものと思われます。

東京都:ゼロエミッション東京の実現に向けた技術開発支援事業
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まとめ

ゼロエミッション東京の実現に向けた技術開発支援事業について詳しく解説しました。

日々、脱炭素事業に取り組む、都内の多くのエネルギー/環境系ベンチャー・中小企業は、この補助金を有効に活用することで、自社の事業継続・拡大に是非役立てていただきたいものです。

 

Stayway / メディア事業部
監修Stayway / メディア事業部
日本国内の補助金の獲得から販路開拓・設備投資を一貫して支援。 中小企業庁認定 経営革新等支援機関

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