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【製造事業者向け】中小企業省力化投資補助金のカタログ登録方法とは?登録の流れやメリットも徹底解説

公開日 2025/04/25
更新日 2025/04/25
この記事は約8分で読めます。

※記事内容は、記事更新日時点の情報です。最新の情報は、必ず省庁や自治体の公式HPをご確認ください。

人手不足に悩む中小企業等に対する支援策のひとつに、「中小企業省力化投資補助金」があります。この補助金は人手不足解消に効果のある「省力化投資」を後押しする制度です。

 

申請類型を「カタログ注文型」「一般型」に分けて実施しており、「カタログ注文型」では申請者がカタログに掲載された製品を選んで導入する形式をとっています。

 

このカタログに製造事業者が自社製品を掲載したい場合、事前の登録手続きが必要です

 

そこでこの記事では、省力化製品の製造事業者様に向けて、製品のカタログ登録方法や登録によるメリットについて解説します。

中小企業省力化投資補助金とは

中小企業省力化投資補助金は、中小企業等の売上拡大や生産性向上を後押しするために、
人手不足に悩む中小企業等に対してIoT・ロボット等の省力化投資を支援する制度です。

令和7年からは申請類型を2つに分けて、「カタログ注文型」「一般型」で公募を行っており、この記事では「カタログ注文型」に焦点を当てて解説します。

 

なお、「カタログ注文型」の概要については、以下の解説記事をご参照ください。

人手不足解消を支援!「中小企業省力化投資補助金 カタログ注文型」とは
※記事内容は、記事更新日時点の情報です。最新の情報は、必ず省庁や自治体の公式HPをご確認ください。 「中小企業省力化投資補助金」は「中小企業等事業再構築促進事業」を再編して行われ、IoTやロボットの導入に対して最大1,500万円を補助する...

 

また、「一般型」の概要については、以下の解説記事をご参照ください。

最大1億円!「中小企業省力化投資補助金 一般型」とは
※記事内容は、記事更新日時点の情報です。最新の情報は、必ず省庁や自治体の公式HPをご確認ください。 令和7年から、中小企業省力化投資補助金(以下、省力化投資補助金)に「一般型」が新設され、令和7年4月15日(火)から第2回公募が開始となり...

中小企業省力化投資補助金 カタログについて

出典:中小企業省力化投資補助金 チラシ

チラシ掲載ページ:中小企業庁 支援策チラシ一覧

 

「カタログ注文型」のカタログとは、補助の対象として登録・掲載された省力化製品の一覧です。補助金申請を行う中小企業等は、このカタログから、導入する製品を選択します。

 

なお、カタログに掲載される製品カテゴリや製品は、公募期間中に随時追加されます。

 

カテゴリの具体的な例として、飲食店や宿泊施設で使用する清掃ロボットや自動精算機、製造業や倉庫業で使用する無人搬送車(AGV・AMR)、建設業で使用する測量機(自動視準・自動追尾機能付き高機能トータルステーション)などが挙げられます。

 

参照:中小企業省力化投資補助金 公式HP 製品カタログ(カタログ注文型)

中小企業省力化投資補助金 カタログ登録の流れ

製品の製造事業者がカタログに自社製品を掲載したい場合、登録手続きが必要です。製造事業者・製品のカタログ登録の大まかな流れは次のとおりです。

出典:中小企業省力化投資補助金公式HP (カタログ注文型)製造事業者向け

Ⅰ.製品カテゴリ登録要請

まず、製造事業者は自社製品が該当する工業会等に「製品カテゴリ登録審査申請」を行い、その製品が省力化に資するか等の審査を受けます。

Ⅱ.機器審査依頼

製造事業者は当該工業会・当該製品カテゴリごとに機器審査依頼を行います。工業会等は製品の省力化効果等を承認すると、証明書を発行します。

Ⅲ.製造事業者登録申請・製品登録申請

製造事業者は上記の証明書をもって、「省力化製品製造事業者」としての登録を行います。

また同時に、事務局へ「製品登録申請」を行い、カタログの掲載形式が本補助金の要件に合致しているかの確認や、製品と同時に提供する役務等の登録を行い、カタログ登録に至ります。

中小企業省力化投資補助金 カタログ登録方法

ここでは、カタログ登録の具体的な方法について解説します。

アカウントとパスワードの設定

製品の登録申請を提出し、当該製品が登録完了した場合、本事業ホームページのカタログへ当該製品を掲載するための登録が必要となります。 

カタログの登録は「製造事業者ポータル」より行います。製品登録完了後、本事業のポータルより送付されるアカウント発行メールに従ってアカウントとパスワードの設定を行ってください。

製造事業者ポータルログイン

パスワード設定完了画面が表示されたらパスワードの設定は完了です。

引き続きカタログ申請を行う場合は、「製造事業者ポータル」にログインしてカタログ申請を行ってください。

カタログ登録

カタログの登録はログインしたマイページから行います。省力化製品審査番号や製造事業者情報など、カタログに掲載する情報を入力して登録を行ってください。

一度「提出」ボタンを押下すると、登録申請内容の変更はできません。登録申請される内容については十分ご確認のうえ、 「提出」を押下してください。

 

なお、今後一部の項目については内容の変更を受け付ける予定です。 受付が開始した際は中小企業省力化投資補助金 公式HP等で案内があります。

 

参照:中小企業省力化投資補助事業 (カタログ注文型) 省力化製品・製造事業者登録申請の手引き
掲載ページ:中小企業省力化投資補助金公式HP (カタログ注文型)製造事業者向け

中小企業省力化投資補助金 カタログ登録に関する要件

カタログへの掲載には、あらかじめ製造事業者登録・製品登録を行う必要があります。ただし、製造事業者・製品ともに定められた要件を満たしていなければなりません。

ここでは、各要件について解説します。

製造事業者登録の要件

製造事業者登録の要件は、「省力化製品・省力化製品製造事業者 登録要領」に記載されていますが、主な内容として以下の項目が挙げられます。

特に、登録した省力化製品の十分な供給・サポートができる体制を確保していることが重要です。

  • 登録申請時点において、日本国内で法人登記され、日本国内で事業を営む法人であること。
  • 登録期間中、製品の生産を継続して行えると判断するに足る十分な経営基盤を有していること。
    • 登録した省力化製品のそれぞれについて、別途規定する供給・サポートが行える体制を確保すること。

    参照:中小企業省力化投資補助金公式HP (カタログ注文型) 省力化製品・省力化製品製造事業者 登録要領
    掲載ページ:中小企業省力化投資補助金公式HP (カタログ注文型)製造事業者向け

    省力化製品の要件

    製造事業者登録と同様に、製品登録の要件もあります。主な項目は以下のとおりです。

    • 保有する機能が、当該製品が属する製品カテゴリにおいて設定されている、利用が想定される中小企業等における対象業種の業務領域に合致すること。また、当該業務領域において、生産工程・サービス提供の業務フローにおける課題の解決に資することにより、省力化による業務効率化や生産性向上に寄与すること。
    • 単体では稼働しない又は省力化効果を発揮しない製品でないこと。汎用製品であり、開発等を前提としないものであること。
    • 販売が開始されており、製造・販売された実績を1社以上有していること。 
    • 製品本体の価格は50万円以上であること。また、本補助金の補助上限金額に比して著しく高額のものでないこと。

    参照:中小企業省力化投資補助金公式HP (カタログ注文型) 省力化製品・省力化製品製造事業者 登録要領

    掲載ページ:中小企業省力化投資補助金公式HP (カタログ注文型)製造事業者向け

    中小企業省力化投資補助金 カタログ登録のメリット

    「カタログ注文型」では、申請者となる中小企業等がカタログに掲載されている省力化製品を選択して販売事業者と共同で導入します。

    このため、省力化製品の製造事業者にとっては、自社製品をカタログ掲載することによって販路拡大のきっかけとなるなど、複数のメリットがあります。

     

    ここでは、省力化製品の製造事業者が自社製品をカタログ登録する場合の3つのメリットについて解説します。

    認知度向上

    省力化製品がカタログに掲載されることによって、申請検討する中小企業等の目に触れるため、製品の認知度が向上します。

    企業名や製品情報に関するwebページも掲載されるため、宣伝効果を得ることができると言えるでしょう。

    信頼性向上

    省力化製品をカタログに掲載するには、製造事業者が中小企業庁による承認を受けて製造事業者登録を行う必要があります。

    このため、カタログに載ることで製品が信頼できるものであることをアピールでき、補助金の申請を検討する中小企業等からのさらなる信頼を得ることができるでしょう。

    売上向上

    カタログ掲載の最大のメリットと言えるのが、売上向上につながるという点です。

    単に販売店に卸すだけでなく、カタログに掲載することでより多くの事業者の目に触れるだけでなく、購買意欲の高い事業者が目にするため、売上向上につながると言えます。

    中小企業省力化投資補助金 カタログ登録 スケジュール

    製品製造事業者・製品登録は随時受付中です。

    中小企業省力化投資補助金 カタログ登録 サポートセンター

    令和6年8月7日(水)に「カタログ登録サポートセンター」を設置しました。

    製品カタログの登録プロセスに関する相談受付や、製品カタログにカテゴリ及び製品を登録するためのサポートを行う窓口です。

     

    中小企業省力化投資補助金事務局 カタログ登録サポートセンター
    ・電話番号:03-6746-1530
    ・受付時間:9:30~17:30/月曜~金曜(土・日・祝日除く)

     

    参照:中小企業庁HP カタログ型省力化補助金の事務局に「カタログ登録サポートセンター」を開設します

    中小企業省力化投資補助金 カタログ登録に関する注意点

    カタログ登録にあたり、製造事業者のみなさまは、以下の点にご注意ください。

    • 登録を行った製品の省力化効果が正当な理由なく省力化基準を下回っているとの報告が多数の補助事業者よりあった場合、省力化製品の登録取消や製造事業者の登録取消となる場合があります。
    • 今後、登録要領に新たな条件が追加された場合、既に登録された省力化製品についても条件を満たしているか事務局に確認し、満たしていない場合は登録取消になる可能性があることに同意しなければなりません。
    • 自社製品の製品カテゴリがない場合は、自社製品が所属する工業会に製品カテゴリ登録を依頼してください。
    • 製品登録の審査を工業会に依頼する際、審査費用がかかる場合があります。

    まとめ

    この記事では、省力化製品の製造事業者様に向けて、製品のカタログ登録方法や登録に関するメリット等について解説しました。

    本補助金のカタログ登録は、製造事業者にとって売上拡大の大きな契機となります。ぜひ、自社の省力化製品を登録して売上アップを目指しましょう。

    全国:中小企業省力化投資補助金(中小企業等事業再構築促進事業を再編)
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    Stayway / メディア事業部
    監修Stayway / メディア事業部
    日本国内の補助金の獲得から販路開拓・設備投資を一貫して支援。 中小企業庁認定 経営革新等支援機関

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