令和4年12月26日に、「令和3年度補正予算 事業承継・引継ぎ補助金」4次公募の公募要領が公表されました。
この記事では、事業再構築補助金承継・引継ぎ補助金を構成する3つのタイプのうち「廃業・再チャレンジタイプ」について解説します。
申請を検討されている方は、ぜひこちらの記事をご参照ください!
事業承継・引継ぎ補助金とは?
事業承継やM&Aを契機とした経営革新等への挑戦や、M&Aによ
この補助金には、経営革新と専門家活用、廃業・再チャレンジの3タイプあります。このうち、専門家活用タイプはM&Aによる経営資源の引継ぎを支援するため、M&Aに係る専門家等の活用費用を補助します。
【経営革新】
補助率:2/3 補助上限:600万円(上乗せ額:150万円)
事業承継やM&A(事業再編・事業統合等。経営資源を引き継いで
補
「事業承継・引継ぎ補助金(経営革新タイプ)」については、別記事で解説しております👇
【専門家活用】
補助率:2/3 補助上限:600万円(上乗せ額:150万円)
M&Aによる経営資源の引継ぎを支援するため、M&Aに係る専門
「事業承継・引継ぎ補助金(専門家活用タイプ)」については、別記事で解説しております👇
【廃業・再チャレンジ】
補助率:2/3 補助上限:150万円
再チャレンジを目的として、既存事業を廃業するための費用を補助します。申請方法は、経営革新事業及び専門家活用事業と併用する併用申請と廃業・再チャレンジ事業のみを申請する再チャレンジ申請に分かれています。
「事業承継・引継ぎ補助金」(廃業・再チャレンジ)の詳細
ここからは、廃業・再チャレンジタイプについて詳しく解説します。
対象となる廃業・再チャレンジは?
対象となる廃業・再チャレンジは、次の4つです。
(1)事業承継またはM&Aで事業を譲り受けた後の廃業
事業承継(事業再生を伴うものを含む)によって事業を譲り受けた中小企業者等が、新たな取り組みを実施するに
あたって既存の事業あるいは譲り受けた事業の一部を廃業する場合。
(2)M&Aで事業を譲り受けた際の廃業
M&Aによって事業を譲り受ける中小企業者等(他者の経営資源を引き継いで創業した者も対象)が、事業を譲り受 けるにあたって既存の事業あるいは譲り受けた事業の一部を廃業する場合。
(3)M&Aで事業を譲り渡した際の廃業
M&Aによって事業を譲り渡す中小企業者等が、M&A後も手元に残った事業を廃業する場合。
(4)M&Aで事業を譲り渡せなかった廃業・再チャレンジ
M&Aによって事業を譲り渡せなかった中小企業者等の株主、または個人事業主が、地域の新たな需要の創造または
雇用の創出にも資する新たなチャレンジをするために既存事業を廃業する場合。
どんな人が支援の対象になるの?
補助対象者の主な要件は以下の通りです。
(1)日本国内に拠点もしくは居住地を置き、日本国内で事業を営む者であること。
(2)地域経済に貢献している(しようとしている)中小企業者等であること。
(3)反社会的勢力との関わりがないこと。
(4)法令順守上の問題がないこと。
(5)事務局から質問及び追加資料等の依頼があった場合は適切に対応すること。
(6)補助対象者は、事務局が必要と認めるときは、事務局が補助金の交付申請ほか各種事務局による承認及び結果通知に係る事項につき修正を加えて通知することに同意すること。
(7)補助対象者は、補助金の返還等の事由が発生した際、申請その他本補助金の交付にあたり負担した各種費用について、いかなる事由においても事務局が負担しないことについて同意すること。
(8)経済産業省から補助金指定停止措置または指名停止措置が講じられていないこと。
(9)補助対象事業に係る全ての情報について、事務局から国に報告された後、匿名性を確保しつつ公表される場合があることについて同意すること。
(10)事務局が求める補助対象事業に係る調査やアンケート等に協力できること。
(11)M&A(事業の譲り渡し)に着手したものの、成約に至らなかった者であること
(12) 廃業後、再チャレンジする事業に関する計画を作成し、認定支援機関の確認を受け、提出すること。
対象事業者はこれらに加えて、次の「事業承継の要件」を満たす必
【廃業・再チャレンジの要件】
併用申請の場合は補助事業期間終了日までにM&A又は廃業が完了していること。また廃業に伴って以下の(1)~(3)を行った、または行う予定であること。再チャレンジ申請の場合は補助事業期間終了日までに廃業が完了していること。また廃業に伴って以下の(4)を行った、または行う予定であること。
【廃業に伴って求められる行動】
(1) 事業承継後M&A後の新たな取り組み
(2) M&Aによって他者から事業を譲り受ける。(全部譲渡・一部譲渡含む。)
(3) M&Aによって他者に事業を譲り渡す。(全部譲渡・一部譲渡含む)
(4) 2020年以降に売り手としてM&Aへの着手し、6か月以上取り組んでいること+廃業後に再チャレンジ
補助対象事業
補助対象事業は、中小企業者等が、事業承継やM&Aに伴う廃業、経営者の交代又はM&A等を契機として承継者が行う経営革新等に伴う廃業(併用申請)、中小企業者等(またはその株主)もしくは個人事業主が新たなチャレンジをするために行う既存事業の廃業(再チャレンジ申請)です。
補助対象経費
補助対象となる経費は、以下の通りです。
廃業支援費(注1) | 廃業に関する登記申請手続きに伴う司法書士等に支払う作成経費 解散事業年度・清算事業年度・残余財産確定事業年度(いずれも法 人の場合)における会計処理や税務申告に係る専門家活用費用 精算業務に関与する従業員の人件費 |
在庫廃棄費(注2) | 既存の事業商品在庫を専門業者に依頼して処分した際の経費 |
解体費 | 既存事業の廃止に伴う建物・設備等の解体費 |
原状回復費 | 借りていた設備等を返却する際に義務となっていた原状回復費用 |
リースの解約費 | リースの解約に伴う解約金・違約金 |
移転・移設費用(併用申請のみ計上可) | 効率化のため設備等を移転・移設するために支払われる経費 |
(注1)廃業支援費についての補助上限額は50万円とする。
(注2)商品在庫等を売却して対価を得る場合の処分費は、補助対象経費とならないため注意すること。
補助上限額、補助率等
補助率:補助対象経費の3分の2以内
補助下限額:50万円
※交付申請時の補助額が補助下限額を下回る申請(補助対象経費で75万円未満)は受け付けない。
補助上限額:150万円以内
申請スケジュール
※申請は「電子申請(Jグランツ)」のみでの受け付けとなります
公募期間 4次公募
2022年12月26日~2023年2月9日17:
交付決定日
2023年3月14日(予定)
事業実施期間
交付決定日~2023年10月17日
実績報告期日
2023年11月10日
手続きの流れ
【事前準備】
・補助対象事業の確認
・認定経営革新等支援機関へ相談
・gBizIDプライムの取得
↓
【交付申請】
・交付申請
・審査の後、交付決定通知
↓
【事業実施】
・補助対象事業実施
↓
【事業完了】
・事業完了後に実績報告
↓
【補助金交付】
・確定検査、補助金交付
↓
【補助金交付後】
・事業化状況の報告等
交付申請に必要書類
補助金交付申請書(jGrants 上の申請フォーム)を jGrants にて提出してください。
交付申請類型番号毎に必要な書類が異なるため、詳細は、公募要領にてご確認ください。
なお、交付申請は jGrants での提出となるため、以下に示す必要書類は原則 PDF 形式での提出が必要です。
過去の採択状況
過去行われた「事業承継・引継ぎ補助金 3次公募」の採択状況は、次の通りです。
申請締切:令和4年11月24日(木)
- 採択件数:354件 (うち、経営革新事業 107件、専門家活用事業 234件、廃業・再チャレンジ事業 13件)
廃業・再チャレンジ事業採択率:約3.7%
問い合わせ先
令和3年度補正予算 事業承継・引継ぎ補助金 Web サイト
https://jsh.go.jp/r3h/materials/#requirements
最後に
事業承継・引継ぎ補助金(廃業・再チャレンジタイプ)について、解説しました。
こちらの記事では、「事業承継・引継ぎ補助金(経営革新タイプ)」について解説しています。ぜひ、あわせてご参照ください。
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