省エネ設備に使える!令和3年度補正予算・省エネルギー投資促進支援事業費補助金について

公開日 2022/03/12
更新日 2022/03/16
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新型コロナ・オミクロン株の収束もはっきり見通せず、多くの中小企業が引き続き厳しい経営環境に直面している状況です。また、今般のロシアのウクライナ侵攻により、世界のエネルギー事情に関する懸念が急速に拡大しています。

こうした状況下で政府(主管庁および関連団体)は、先進的な省エネルギー投資促進を図る事業者を支援する目的で補助金を設定し、令和3年度補正予算における公募内容とスケジュールを公表しています。

これについて解説します。

事業目的と概要

世界的に石油・LNGや石炭などのエネルギー価格が急騰しており、エネルギー消費機器の高効率化による燃料・電力の消費抑制を図ることが重要な課題となっています。

この事業では、こうした課題を踏まえた緊急的な支援として、産業・業務部門における性能の優れた省エネ設備への更新に関する費用の一部を補助することで、需要側における燃料・電力の消費抑制に資する取り組みを促し、エネルギーコストの節減を目指します。

令和3年度補正予算における予算額は約87億円となっています。

参照:一般社団法人・環境共創イニシアチブ(SII)

対象要件

補助金交付の対象となる事業は、以下の要件を全て満たす事業であることが求められます。

  1. 国内で既に事業活動を営んでいる工場・事業場等(以下「事業所」)で現在使用している設備を、本事業で定められたエネルギー消費効率等の基準を満たす補助対象設備に更新する事業であること。
    ※工場の移転や集約など、既存の事業所を移設する際に既設の設備を更新する場合は対象となります。
  2. 既存設備を補助対象設備へ更新し、省エネルギー化を図る事業であること。

参照:SII

補助対象者

補助対象者は、全国・全業種の法人および個人事業主となります。

なお、大企業については、省エネ法におけるSクラス事業者であること、または中長期計画書にベンチマーク目標を達成する見込み・およ投資計画を記載していることが要件となります。
※具体的な対象範囲や定義については、令和3年度先進的省エネルギー投資促進支援事業費補助金と同様です。

補助対象設備

今回の補正予算で補助対象となる設備は下記のとおりです。

ユーティリティ設備

  • 高効率空調
  • 産業ヒートポンプ
  • 業務用給湯器
  • 高性能ボイラ
  • 高効率コージェネレーション
  • 変圧器
  • 低炭素工業炉
  • 冷凍冷蔵設備
  • 産業用モータ
  • 調光制御設備

生産設備

  • 工作機械(レーザー加工機等)
  • プラスチック加工機械(射出成形機)
  • プレス機械
  • 印刷機械
  • ダイカストマシン

補助金額

定額

令和3年度先進的省エネルギー投資促進支援事業費補助金 の「( C )指定設備導入事業」と同一)

補助金上限:1億円/年度 下限:20万円(同)

公募スケジュール

公募期間:2022年3月3日(木)~4月5日(火)17:00必着
採択決定:2022年5月下旬予定
事業完了日:2023年1月31日

令和4年度の事業継続について

先進的省エネルギー投資促進支援事業費補助金は、令和4年度についても継続実施とされており、予算案額として253.2億円計上されています。
詳細は下記をご参照ください。

参照:経済産業省

令和4年度の公募スケジュールは下記のとおり(いずれも推定)です。

公募期間:2022年5月下旬~2022年6月下旬
交付決定:2022年8月下旬
事業期間:交付決定日~2023年1月31日

全国:令和4年度補正予算 省エネルギー投資促進支援事業費補助金/2次公募
国内で事業を営む法人と個人事業主の省エネルギー型設備への更新を支援します。 <補助事業の概要> 【1.補助対象者】  全業種の法人及び個人事業主  ※大企業については、「省エネ法Sクラス事業者又はAクラス事業者」であること、   ...

最後に

令和3年度補正予算における先進的省エネルギー投資促進支援事業費補助金について、概要と公募スケジュールなどについて解説しました。

将来的なエネルギー事情に関する懸念は世界的に拡大しており、こうした状況下で、企業における先進的な取り組みに注力するために設定されている本制度を有効活用し、事業運営に役立てていただきたいものです。

Stayway / メディア事業部
監修Stayway / メディア事業部
日本国内の補助金の獲得から販路開拓・設備投資を一貫して支援。 中小企業庁認定 経営革新等支援機関

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