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クリーンエネルギー自動車の購入につかえる!CEV補助金とは

公開日 2023/04/14
更新日 2023/04/17
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※記事内容は、記事更新日時点の情報です。最新の情報は、必ず省庁や自治体の公式HPをご確認ください。

2023年3月23日から、「令和4年度補正 クリーンエネルギー自動車導入促進補助金(通称:CEV補助金)」が公募開始となりました。  経済産業省・環境省が主管し、一般社団法人次世代自動車振興センターが運営主体を担うものです。

クリーンエネルギー自動車の導入をはじめ、脱炭素実現に向けた動きは、今後ますます重要度が高まります。そこでこの記事では、CEV補助金について解説します。

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事業の目的

運輸部門は我が国の二酸化炭素排出量の約2割を占めております。自動車分野は運輸部門の中でも約9割を占めており、2050年カーボンニュートラルの実現に向けては、環境性能に優れたクリーンエネルギー自動車の普及が重要です。早期に電気自動車や燃料電池自動車等の需要創出や車両価格の低減を促すことを目的とします。

参照:令和4年度補正 クリーンエネルギー自動車導入促進補助金 応募要領

対象車両

補助対象となる車両は、定められた要件を満たす必要があります。主な要件は、次のとおりです。

新車新規登録(新車新規検査届出)で、自家用の車両 

新車新規登録(新車新規検査届出)を行う自家用の車両のみ対象となり、事業用車両は対象外です。

自家用車両と事業用車両の大きな違いはその用途にあり、誰の荷物を運ぶかによって分類が異なります。自分の荷物を運ぶ場合は自家用車両、他の人の荷物を有償で運ぶ場合は事業用車両となります。

仮に所有者が事業者であっても、車両の所有者自身の荷物を運ぶ場合は、自家用車両と判断されます。

なお、自家用車両には白いナンバープレートが付与される一方、事業用車両にはグリーンのナンバープレートが付与されます。

対象車両の登録が完了したもの 

出典:令和4年度補正 クリーンエネルギー自動車導入促進補助金 応募要領

補助対象車両の要件として、対象車両の登録が完了している必要があります。また、登録完了日に応じて、補助金申請書の提出期限が変わるので、登録日に注意してください。

令和5年4月1日から4月30日までの登録(届出)車両を申請する場合、登録日までに全額支払いが完了していれば、提出期限は受付開始日から令和5年5月31日まで、登録日以降に支払いが完了した場合は令和5年6月30日まで(消印有効)となります。

出典:令和4年度補正 クリーンエネルギー自動車導入促進補助金 応募要領

また、令和5年5月1日以降の登録車両の補助金申請書の提出期限は、車両の支払が登録までに全額完了しているかによって、異なります。

あらかじめ指定された車両の種類に該当するもの

出典:令和4年度補正 クリーンエネルギー自動車導入促進補助金 応募要領

クリーンエネルギー自動車として、あらかじめ指定された車両の種類である必要があります。登録日により、対象となる車両の種類が異なるので、注意しましょう。

指定されている車両の種類は次のとおりですが、令和5年4月1日以降に登録したクリーンディーゼル自動車(CDV)は対象外となります。

  • 電気自動車(EV)
  • プラグインハイブリッド自動車(PHEV)
  • 燃料電池車(FCV)
  • 超小型モビリティ
  • ミニカー
  • 側車付二輪自動車・原動機付自転車
  • クリーンディーゼル自動車(CDV)

交付額

車両の登録日によって、交付対象となる車両の種類、交付額が異なります。また、給電機能の有無やトップランナー制度(※)の対象であるか否かも交付額に影響します。

※トップランナー制度の対象:電気自動車及びプラグインハイブリッド自動車で、乗車定員9人以下若しくは乗車定員10人(車両総重量3.5t以下に限る)の乗用自動車で型式指定自動車

大まかなルールとして、以下が定められています。

  • 令和4年11月8日~令和5年3月31日に登録の車両:令和4年度と同等の補助額
  • 令和5年4月1日以降の登録車両:一部車種で令和4年度と補助額が変更

交付規程では、交付上限額が、クリーンエネルギー自動車等の区分ごとに定められています。以下は、最大補助額を記載していますが、登録完了日や車種、要件によって上限額は異なります。

電気自動車 85万円
プラグインハイブリッド自動車 55万円
燃料電池自動車 255万円
超小型モビリティ 45万円
ミニカー 40万円
第一種原動機付自転車及び軽自動車に該当する側車付二輪自動車 6万円
第二種原動機付自転車及び小型自動車に該当する側車付二輪自動車 12万円

参照:令和4年度補正クリーンエネルギー自動車導入促進補助金交付規程

このほか、車両・要件に応じた詳細な補助金交付額については、以下のリンクからご確認ください。

参照:令和4年度補正 CEV補助金(車両)のご案内 ① 令和4年11月8日~令和5年3月31日の登録分 PDF

令和4年度補正 CEV補助金(車両)のご案内 ② 令和5年4月1日以降の登録分 PDF

申請書の提出期限 

出典:令和4年度補正 クリーンエネルギー自動車導入促進補助金 応募要領

申請書の提出期限は、既述のとおり、車両の登録時期・支払い手続きの状況によって異なります。なお、各提出期限は入院や出張など、いかなる理由でも延長措置は認められないので注意しましょう。

  • 令和4年11月8日~令和5年3月31日の登録車:受付開始日から令和5年5月31日まで(消印有効)
  • 令和5年4月1日~同4月30日の登録車:A. 車両登録日までに支払い手続き完了:令和5年5月31日まで
    B. 登録日以降に支払い完了:令和5年6月30日まで(消印有効)
  • 令和5年5月1日以降の登録車:
  • A. 車両登録日までに支払い手続き完了:初度登録(届出)日から1か月
    B. 登録日以降に支払い完了:初度登録(届出)日の翌々月末日

補助金を受けた車両の保有義務期間

補助金を受けた車両(「取得財産等」という)は、原則として定められた期間(初年度登録届出日)から4年または3年、「処分制限期間」)は保有が義務付けられます。

やむを得ず、処分制限期間中に取得財産等の処分をする場合は事前に手続きが必要となり、補助金の返納が必要です。補助金の返納が完了するまでは、新たな補助金の交付は行われません。

また、運営事業者は補助金を交付した車両の保有状況を定期的に調査しています。運営事業者の承認を得ずに処分制限期間内に取得財産等の処分を行ったことが判明した場合は、補助金の全額返納を求められることがあります。

申請時の注意点 

出典:令和4年度補正 クリーンエネルギー自動車導入促進補助金 応募要領

申請時には、さまざまな注意点があります。法人・地方公共団体、リース会社等、申請者ごとに注意事項が異なりますが、特に注意すべき点として、「申請者と車両所有者、車検証の使用者の名義」に関する事項があります。

申請の要件には、申請者と車両所有者が一致していることが含まれています。仮に親子であっても、申請者と車両所有者が異なる場合は申請不可となります。

なお、住所や登録番号、氏名変更等があった場合は、変更届出書・本人確認書類・変更後の車検証の写しの提出が必要です。

参照:令和4年度補正 クリーンエネルギー自動車導入促進補助金 応募要領(12~14ページ)

これまでの採択率 

CEV補助金の過去採択率については非公開ですが、事務局によると、「書類に不備等がなければかなり高い確率で採択される」とのことです。

なお、これまでの採択案件は以下のページでご確認いただけます。大まかな車種・公募実施年別で確認可能です。
https://www.cev-pc.or.jp/tokei/koufu.html

2023年4月現在公表されている情報のうち、最新となる2021年の採択件数は、全車種合計で44,279件です。予算上限枠に達した場合は、受付終了となります。

参考:一般的な補助金の平均採択率は40~50%と言われます。※補助金事業・申請類型等による

まとめ

「令和4年度補正 クリーンエネルギー自動車導入促進補助金(通称:CEV補助金)」について解説しました。

環境に配慮したクリーンエネルギー自動車を購入する際に活用できる補助金です。車両購入をご検討中の方は、ぜひご活用ください!

監修佐藤淳 / 公認会計士
中小企業庁認定 経営革新等支援機関 有限責任監査法人トーマツ(Deloitte Touche Tohmatsu)の東京オフィスに6年間、シアトルオフィスに2年間勤務。 2015年よりアジア最大級の独立系コンサルティングファームの日本オフィスにて事業戦略の構築支援、M&Aアドバイザリー、自己勘定投資の業務に従事。 2017年 自身で旅行スタートアップ(Stayway)を立ち上げ資金調達をした経験を生かしながら、補助金・ファイナンス・M&Aのサポートを実施

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