AIや半導体、量子技術、バイオテクノロジー、次世代エネルギーをはじめとするディープテック領域は、将来にわたって大きな経済的インパクトを生む重要な分野です。政府は重点的な支援を展開しており、技術開発から量産化実証まで継続的に支援を受けられる制度があります。
ディープテック領域で資金調達の難しさを感じている事業者は、補助金や支援制度を積極的に活用して事業成長の可能性を高めましょう。
本記事では、ディープテック領域に活用できる補助金・支援制度の概要や補助率・補助上限額を詳しく解説します。
なお、本記事の内容は執筆時点の情報をもとに作成しています。補助金制度は公募ごとに内容が変更される場合があるため、申請を検討する際は必ず各制度の公式サイトや最新の公募要領をご確認ください。
1.ディープテック・スタートアップ支援事業(DTSU事業、GX事業)
|
STSフェーズ (実用化研究開発 前期) |
初期の実用化に向けた研究開発や試作品の開発・実証を支援 |
|
PCAフェーズ (実用化研究開発 後期) |
試作開発を終え、事業化に向けたさらなる技術開発や実証を支援 |
|
DMPフェーズ (量産化実証) |
商業化に向けた量産化のための設備投資や製造ラインの実証を支援 |
ディープテック・スタートアップ支援事業(DTSU事業、GX事業)とは、国立研究開発法人「新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)」が実施する、革新的な技術(ディープテック)を持つスタートアップを対象とした大規模な公的支援制度です。
DTSU事業、GX事業の違いは以下を確認してください。
|
事業名 |
DTSU事業 |
GX事業 |
|
事業内容 |
革新的な技術を持つスタートアップの研究開発から事業化・社会実装までを一貫支援 |
2050年カーボンニュートラルの実現に貢献する技術を持つディープテック・スタートアップを支援 |
|
対象分野 |
AI、ロボティクス、バイオテクノロジー、半導体、新素材、宇宙など |
水素・アンモニア関連技術、次世代太陽電池、高性能蓄電池、CO₂回収・有効利用・貯留(CCUS)、資源循環・リサイクル技術、エネルギーマネジメント技術など |
いずれの事業でも、採択を受けた企業は、技術シーズの「実用化研究開発」から「量産化実証」まで、3つのフェーズ(STS・PCA・DMP)についてシームレスな支援を受けられます。
対象経費や補助率・補助上限額はフェーズによって異なるため、事前に確認しておきましょう。
1.1 STSフェーズ(実用化研究開発 前期)
|
目的 |
要素技術の研究開発、試作品開発、技術開発の方向性を決めるための事業化可能性調査等 |
|
主な対象経費 |
研究開発費、要素技術の検証・試作品開発に係る経費、大学や事業者等との共同研究開発に要する費用等 |
|
補助率 |
原則 2/3以内 |
|
補助上限額 |
原則 3億円以内(連携構想・海外実証ありで最大5億円) |
|
主な申請要件 |
未上場中小企業であり、VC等からの出資(または意向)が必要 |
|
ポイント |
ビジネスモデル構築や資本政策への助言等、パートナーVC等によるハンズオン支援を重視 |
|
実施主体 |
国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO) |
出典:ディープテック・スタートアップ支援事業の基本方針|経済産業省
STSフェーズ(実用化研究開発 前期)は、シード期のスタートアップを対象とした研究開発支援です。大学や研究機関、自社で生まれた革新的な技術を「ビジネスとして成り立つレベルの試作品やデータ」に落とし込むことを目的としています。
審査においては、特に社会的意義や将来性の観点が重視されるのが特徴です。中長期的な社会的課題の解決に貢献し、「将来的にインパクトの大きい潜在力がある技術か」が問われます。
1.2 PCAフェーズ(実用化研究開発 後期)
|
目的 |
初期生産技術開発後の、商用化に向けた量産化・スケール化のための技術実証を支援 |
|
主な対象経費 |
試作品の開発費、調査費、海外技術実証費用等 |
|
補助率 |
原則 2/3以内 |
|
補助上限額 |
原則 5億円以内(連携構想・海外実証ありで最大10億円) |
|
主な申請要件 |
STSの要件に加え、より進んだ開発段階にあること |
|
ポイント |
支援額が大きいため、出口となる事業会社との連携が必須条件 |
|
実施主体 |
国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO) |
出典:ディープテック・スタートアップ支援事業の基本方針|経済産業省
PCAフェーズ(実用化研究開発 後期)は、実用化に向けた開発をさらに加速させ、市場獲得を狙う段階です。初期的な生産技術の開発も対象に含まれており、より商用化に近い研究開発が行われます。事業会社との具体的な連携構想がある場合、補助上限額は10億円です。
1.3 DMPフェーズ(量産化実証)
|
目的 |
量産技術の確立・実証、生産・検査設備の設計・製作・購入・運用等を通じた商用化のための実証を支援 |
|
主な対象経費 |
量産技術R&D、生産・検査設備の設計・製作・購入・運用費、設備を設置する建屋の設計・工事費等 |
|
補助率 |
DTSU:2/3以内 または 1/2以内 ※1GX:2/3以内 |
|
補助上限額 |
25億円以内 |
|
主な申請要件 |
STS・PCAの要件に加え、事業会社との連携(調達・販路等)に係る書面(MOU等)の提出が必須 |
|
ポイント |
STSやPCAからステップアップしてきた企業の場合、複数フェーズを通算した総上限は30億円以内 |
|
実施主体 |
国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO) |
※1 DTSU事業では、対象費用の1/6以上の出資を得ることを示す場合は2/3以内、それ以外は1/2以内
出典:ディープテック・スタートアップ支援事業の基本方針|経済産業省
DMPフェーズ(量産化実証)は、開発した先進技術を社会に普及させるため、商業化に向けた量産化技術の確立や、大規模な製造ラインの構築・実証を支援するフェーズです。
「機械装置の購入」や「製造ラインの立ち上げ」といった大規模なハードウェア投資が想定されるため、補助上限額も高く設定されています。
ただし、プロジェクトの総事業費が30億円で2/3(20億円)の補助を受ける場合、残りの10億円は自社で用意しなければなりません。
本フェーズで採択を受けるためには、認定VCや大手の事業会社、銀行(融資)などと連携した、非常に高度で大規模な資金調達スキーム(資本政策)を組んでいることが求められます。
2. SBIR推進プログラム
|
目的 |
スタートアップ等による研究開発を促進し、成果を円滑に社会実装することで、日本のイノベーション創出と社会課題の解決を図ること |
|
対象者 |
研究開発成果の事業化を目指す、革新的な研究開発を行う本邦の中小企業(研究開発型スタートアップ等) |
|
主な対象経費 |
概念実証(POC)や実現可能性調査(FS)、および実用化に向けた研究開発に要する経費(詳細は公募要領による) |
|
補助率 |
|
|
補助上限額 |
【一気通貫型】フェーズ1:2,000万円 / フェーズ2:1億円 【連結型】フェーズ1:1,500万円 / フェーズ2:5,000万円(NEDO実施の場合) |
|
主な申請要件 |
|
|
ポイント |
ビジネスモデル構築や資本政策への助言等、パートナーVC等によるハンズオン支援を重視 |
|
実施主体 |
関係府省庁(内閣府、経済産業省、国土交通省、農林水産省など)および NEDO(執行機関) |
SBIR(Small Business Innovation Research)推進プログラムとは、革新的な技術やアイデアを持つスタートアップ・中小企業の研究開発を支援し、その成果の事業化・社会実装を後押しする制度です。
申請を希望する事業者は、各省庁が設定する政策課題・社会課題に対応した公募テーマの中から、自社の技術で解決を目指せるものを選んで応募します。テーマを策定するのは各省庁ですが、制度全体の方向性や整合性を調整するのは内閣府のガバニングボードです。
なお、公募テーマには、それぞれ「一気通貫型」と「連結型」のいずれかの実施方式が設定されています。採択された企業は、テーマごとに定められた方式に沿って研究開発を進め、事業化・社会実装を目指す流れです。
一気通貫型と連結型の仕組みや補助率・補助上限額は、以下の通りとなります。
|
類型 |
一気通貫型 |
連結型 |
|
基本的な仕組み |
経済産業省とNEDOが、フェーズ1からフェーズ2、その後の支援までを一貫して行う方式 |
他の省庁の課題やニーズに基づき、NEDO等がフェーズ1(または1・2)を担当し、その後の支援はニーズ元の省庁が引き継ぐ方式 |
|
主なニーズ元 |
経済産業省 |
総務省、厚労省、農水省、国交省、環境省、警察庁、消防庁など |
|
フェーズ1 補助上限額 |
2,000万円 |
1,500万円(NEDO負担100%) |
|
フェーズ2 補助上限額 |
1億円(NEDO負担率2/3以内) |
5,000万円(NEDO負担率2/3以内) ※NEDOで実施する場合 |
|
実施期間 |
フェーズ1:原則1年以内 フェーズ2:原則2年以内 |
フェーズ1:原則1年以内 フェーズ2:原則2年以内 |
2.1 一気通貫型
一気通貫型は、経済産業省の政策課題に基づいた研究開発を支援します。フェーズ1から社会実装までをNEDOが継続して担当するため、支援体制は事業が終わるまで変わりません。
予算規模は連結型に比べて大きく設定されており(フェーズ2で最大1億円)、腰を据えた研究開発が可能です。主なテーマには、宇宙関連技術や福祉機器の開発などが含まれます。
2.2 連結型
連結型は、各省庁が抱える特定の行政ニーズ(例:スマート農業、海事分野のDX、廃棄物処理技術など)を解決するために設けられています。「NEDOが初期の研究開発(フェーズ1)を肩代わりし、芽が出たものをニーズ元省庁に引き渡す」というリレー形式の支援が特徴です。
本方式では、政府が将来的にその技術を買い取る「政府調達」への接続が、より明確に意識されています。
3. NEDO NEP
|
事業名 |
研究開発型スタートアップの起業・経営人材確保等支援事業/ディープテック分野での人材発掘・起業家育成事業(NEP) |
|
目的 |
技術シーズを活用した起業や新規事業の創出を促進し、イノベーションを創出すること |
|
主な対象分野 |
ロボティクス、AI、エレクトロニクス、IoT、素材、ライフサイエンス、宇宙、エネルギー等の鉱工業技術(原子力等を除く) |
|
支援内容 |
活動費(謝金)や補助金の支給、専門家(伴走支援者)による指導・助言、スキルアップ研修 |
|
実施機関 |
国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO) |
出典:研究開発型スタートアップの起業・経営人材確保等支援事業/ディープテック分野での人材発掘・起業家育成事業(NEP)/開拓コース「NEDO-Front-Runner(FR)」公募要領
NEDO NEP(NEDO Entrepreneurs Program)は、技術シーズを持つ研究者や起業家候補人材の起業・事業化を支援するプログラムです。
大学や研究機関などで生まれた技術の社会実装を促進することを目的としており、ビジネスプランのブラッシュアップや専門家によるメンタリング、活動費の支援などを受けながら、ディープテック・スタートアップの創出を目指します。
本事業は、ディープテック分野におけるシード・プレシード期に特化した支援制度です。
起業家は、事業化のフェーズや対象に応じて主に3つのコース(開拓、新星、躍進)から選択できます。
|
コース名 |
開拓 |
新星 |
躍進 |
|
対象 |
起業前の個人(チームも可) |
起業前の個人(チームも可)かつ地方在住の女性 (募集ごとに地域は限定される) |
起業前後の個人・チーム・法人(法人は設立15年以内等、タイプ毎に要件あり) |
|
補助上限額 |
最大300万円(税込)(月額25万円×12カ月) |
最大300万円(税込)(月額25万円×12カ月) |
500万円未満 または 3,000万円以下 (応募タイプにより異なる) |
|
補助率 |
1/1 |
1/1 または 3/4 |
1/1 または 3/4 |
|
対象経費 |
研究開発費、旅費・交通費、資料購入費など、調査活動に必要と判断した経費 |
研究開発費、旅費・交通費、資料購入費など、調査活動に必要と判断した経費 |
試作品開発、実証研究、ビジネスモデル構築・ブラッシュアップ等に係る費用 |
出典:スタートアップ・中小企業支援策のご紹介|国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構スタートアップ支援部
本制度の特徴は、起業前から支援を受けられることです。採択者にはハンズオンでの支援体制が用意されており、活動費だけでなく専門家による伴走支援を受けられます。
技術だけでなく事業計画や市場性も磨けるため、将来的にNEDOやSBIR、DTSUなど他のディープテック支援制度へとステップアップしていくことも可能です。
採択を受けるには、技術の妥当性やユニークさに加え、「人物面(リーダーシップや柔軟性など)」をアピールすることが重要になります。
4. ディープテック・スタートアップへの事業開発支援事業(UPP事業)/GX分野のディープテック・スタートアップへの事業開発支援事業(GX_UPP事業)
|
UPP事業:医療・ヘルスケア、スマート農業、AIロボットなど、幅広い産業技術分野のスタートアップを対象とした、ユニコーン企業の創出を目指す事業 |
|
GX_UPP事業:蓄電池や資源循環など、GX(グリーントランスフォーメーション)分野におけるカーボンニュートラル実現と日本の産業競争力強化に資するスタートアップを、より長期・大規模に支援する事業 |
UPP(Unicorn Promotion Program)事業およびGX_UPP事業は、商用展開を目的とした事業開発活動を支援する事業です。
ここでいう「事業開発活動」とは、商用の設備投資やソフトウェア投資、および研究開発成果の有効性を示すためのユーザー実証、組織体制の整備などを指します。
2つの事業の共通点はいずれもシード・アーリー期を超えた「ミドル期以降」の企業を対象としている点です。採択にあたっては、顧客候補からの需要や協力関係が示されていることが重視されます。
|
事業名 |
UPP事業 |
GX_UPP事業 |
|
対象分野 |
産業技術分野(医療・ヘルスケア、スマート農業・バイオマス、AIロボット等) |
エネルギー・環境分野(蓄電池、資源循環、自動化技術等) |
|
支援対象者 |
量産化技術を確立済みで、商用展開段階にある未上場の中小企業 |
量産化技術を確立済みで、商用展開段階にある未上場の中小企業 |
|
補助率 |
原則1/3以内(所定の出資を得る場合は1/2以内) |
原則1/3以内(所定の出資を得る場合は1/2以内) |
|
補助上限額 |
30億円以内 |
50億円以内 |
|
対象経費 |
商用設備・ソフトウェア投資、更なる改良、ユーザー実証、組織体制整備等 |
商用設備・ソフトウェア投資、更なる改良、ユーザー実証、組織体制整備等 |
|
申請要件 |
|
|
|
事業期間 |
原則3~4年以内(最長2028年3月まで) |
原則3~4年以内(最長2028年3月まで) |
出典:GX分野のディープテック・スタートアップへの事業開発支援事業(GX_UPP事業)、ディープテック・スタートアップへの事業開発支援事業(UPP事業) | 事業 | NEDO
出典:スタートアップ・中小企業支援策のご紹介|国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構スタートアップ支援部
補助率や補助上限額は事業によって異なりますが、採択されれば数十億円規模の支援を受けることが可能です。
5. ディープテック・スタートアップ支援基金/国際共同研究開発
|
目的 |
海外市場への展開と早期の技術普及を目的とした、海外事業者との国際共同研究開発の支援 |
|
対象者 |
日本に登記されている未上場の中小企業。主要な研究開発拠点を日本国内に有すること |
|
対象分野 |
量子、AI、ロボティクス、半導体、エネルギー・環境、バイオ、新素材、医療機器、航空宇宙等の鉱工業技術(原子力、創薬等は原則除く) |
|
補助率 |
2/3以内 |
|
補助上限額 |
1億円以内/件 |
|
主な申請要件 |
|
|
実施主体 |
NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構) ※海外の公的支援機関と連携 |
出典:スタートアップ・中小企業支援策のご紹介|国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構スタートアップ支援部
ディープテック・スタートアップ支援基金/国際共同研究開発とは、革新的な技術を持つ日本のスタートアップが、海外の事業者と共同で行う研究開発を支援する助成事業です。
研究開発型スタートアップは、最先端技術の実用化や海外市場への参入に多額の資金や専門的なネットワークを必要とします。本事業は、海外パートナーとの共同研究を後押しすることで、技術力の向上と国際競争力の強化を図るのが狙いです。
事業の大きな特徴は、NEDOが欧州を中心とする国際的なイノベーション支援ネットワークである「EUREKA(ユーレカ)」の「Globalstars(グローバルスターズ)」スキームなどを活用している点にあります。
NEDOは相手国の公的支援機関と連携し、日本側企業にはNEDOが、相手国側企業にはその国の機関がそれぞれ支援を行う「コファンド形式」で運営される仕組みです。
対象国にはフランス、英国、韓国、シンガポール、カナダなど、欧州やアジア、その他エリアが含まれており、採択企業はグローバルなネットワークを構築できます。
6. 脱炭素社会実現に向けた省エネルギー技術の研究開発・社会実装促進プログラム
|
目的 |
2040年度に高い省エネ効果が見込まれる技術開発を支援し、省エネルギー型経済社会の構築と産業競争力の強化を目指す |
|
対象者 |
日本国内に研究開発拠点を有する企業、大学等の法人(大学等単独での提案は不可) |
|
対象分野 |
「省エネルギー・非化石エネルギー転換技術戦略」に掲げる重要技術(高効率製造プロセス、ZEB/ZEH、次世代電力供給、次世代自動車システム等) |
|
補助率 |
フェーズにより異なる:3/4、2/3、1/2、1/3以内(大企業は原則、低い補助率が適用される) |
|
補助上限額 |
フェーズにより異なる |
|
主な申請要件 |
|
|
実施主体 |
NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構) |
出典:脱炭素社会実現に向けた省エネルギー技術の研究開発・社会実装促進プログラム | 事業 | NEDO
脱炭素社会実現に向けた省エネルギー技術の研究開発・社会実装促進プログラムは、革新的な「省エネ技術」の開発から社会実装(製品化・普及)までを長期かつシームレスに支援する助成制度です。
2050年のカーボンニュートラル実現に向け、2040年度に高い省エネルギー効果が見込まれる革新的な技術開発が主な支援対象となります。
本事業では、技術の成熟度や目的に応じた「個別課題推進スキーム」と、業界共通の課題解決を目指す「重点課題推進スキーム」の2つの推進枠が用意されています。
6.1 個別課題推進スキーム
この推進枠では、技術シーズの発掘から事業化までを一貫して支援するため、技術の成熟度(TRL)に合わせて以下の4つのフェーズが設定されています。
|
フェーズ |
内容 |
補助上限・期間(※1) |
|
FS調査フェーズ |
技術シーズの事業性検討、開発シナリオ策定、省エネルギー効果の検討などを行うための事前調査 |
1,000万円以内/件・年、期間は1年以内 |
|
インキュベーション研究開発フェーズ |
技術シーズを活用し、実用化・実証開発に向けた開発・導入シナリオの策定などを行う事前研究 |
2,000万円以内/件・年、期間は2年以内 |
|
実用化開発フェーズ |
保有する技術やノウハウをベースとした応用技術開発を行い、終了後3年以内の製品化を目指す |
5億円以内/件・年(※2)、期間は5年以内 |
|
実証開発フェーズ |
実証データの取得など、事業化を阻害している要因を克服し、終了後速やかな製品化を目指す |
10億円以内/件・年(※2)、期間は3年以内 |
出典:脱炭素社会実現に向けた省エネルギー技術の研究開発・社会実装促進プログラム | 事業 | NEDO
6.2.重点課題推進スキーム
個別の企業だけでは解決が難しい業界共通の課題や、異業種にまたがる課題を解決するためのスキームです。複数の事業者が連携・協力して取り組むテーマ(重点課題)を設定し、技術開発を行います。
補助先に2社以上の企業参画が必須であるほか、成果の普及を促す組織・団体等の参画も必要です。また、2040年度時点での省エネルギー効果量が、原油換算で国内10万kL/年以上であることが要件となっています。
本スキームの補助上限額(総技術開発費ベース)は10億円以内/件・年です。
まとめ
ディープテック領域では、研究開発から実証、事業化、量産化、海外展開までを支援するさまざまな補助金・支援制度が用意されています。自社の事業フェーズや技術分野に合った制度を活用することで、資金負担を抑えながら研究開発や事業成長を加速させることが可能です。
とはいえ、補助金の採択を受けるには、制度ごとの対象要件や審査基準を正しく理解し、自社の技術や事業計画の強みを的確にアピールする必要があります。特にディープテック領域の補助金は、技術の新規性だけでなく、市場性や事業性、社会実装の可能性、実施体制なども総合的に評価されるため、十分な準備が欠かせません。
「どの補助金が自社に適しているかわからない」「申請書類の作成に不安がある」「採択の可能性を高めたい」などでお悩みの事業者の方は、ぜひStaywayにご相談ください。
当社は、経済産業省・中小企業庁に認定されている経営革新等支援機関です。フォームからご登録いただければ、最短で翌営業日の対応も可能ですので、まずはお気軽にお問い合わせください。









関連する補助金