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令和5年度 TOKYO戦略的イノベーション促進事業の公募内容を徹底解説!

公開日 2022/07/12
更新日 2023/06/30
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※記事内容は、記事更新日時点の情報です。最新の情報は、必ず省庁や自治体の公式HPをご確認ください。

令和5年6月30日(金)より、「TOKYO戦略的イノベーション促進事業」の申請エントリーの受付が開始となりました。

本事業は東京都が主管し、都内中小企業等が社外の知見やノウハウを活用して行う革新的な研究開発費を最大8,000万円支援するものです。

また、自社のコア技術を活かし、社外企業との連携を図る中小企業等にとって有効な支援制度です。そこで今回は、「TOKYO戦略的イノベーション促進事業」について解説します。

「TOKYO戦略的イノベーション促進事業」とは

「TOKYO戦略的イノベーション促進事業」は、都内中小企業等が「イノベーションマップ」に基づき、自社のコア技術を基盤として、社外の知見やノウハウを活用して行う革新的な技術・製品開発を支援する助成事業です。

参照:東京都中小企業振興公社 令和5年度 TOKYO戦略的イノベーション促進事業

事業の特徴

本助成事業には、大きく5つの特徴があります。特徴は、以下のとおりです。

3年間で最大8,000万円を助成

研究開発段階を区分し、各区分の進捗に応じて助成期間を区切り「期」を設けることができます。期を設けると、期ごとに完了検査が実施され、期ごとに助成金が交付されます。交付金額は3年間で最大8,000万円です。

なお、助成金は事業完了後の交付、つまり後払いとなります。交付までの間、自社で立て替えることとなるため、経費全額について事前に資金調達する必要があります。なお、助成金受給後、返済の必要はありません。

幅広い経費が対象

研究開発の実施に直接使用する機械装置・工具器具等の購入やリース、レンタル等の費用、人件費といった一般的にかかる費用のほか、無償貸与品を含む開発品の構成部分、研究開発等の実施に直接使用する原料、材料及び副資材の購入に必要となる経費や開発品の規格適合、認証の審査・登録に要する経費など、幅広い経費が対象となります。

助成事業実施中のハンズオン支援

製品開発や事業化支援等の経験を持つ連携コーディネータが、助成対象企業における技術開発や知的財産権の取得、販路開拓などを「伴走型」で支援します。

事業完了後のアフターフォロー(最大1年間)

連携コーディネータが月1回程度採択事業者を訪問し、助成対象となる事業の進捗状況を確認し、経営・技術支援や販路開拓に関するアドバイスを行います。

また、事業完了後、事業化の進捗度合いに応じて、最長1年間ハンズオン支援を継続します。

環境変化への柔軟な対応

技術・製品開発を巡る環境の変化に対応するため、開発計画を柔軟に変更できる仕組みを設けています。

事業の概要

本事業へ申請するための主な用件は、以下のとおりです。

開発支援テーマへの適合

出典:令和5年度 TOKYO戦略的イノベーション促進事業募集要項 概要版

助成事業の対象要件として、東京都が策定した「イノベーションマップ」に示された開発支援テーマのいずれかに適合している事業であることが要件となります。

イノベーションマップでは、次の9つの分野に属する技術・製品の開発を開発支援テーマとして定めています。

  1. ①防災・減災・災害復旧
  2. ②インフラメンテナンス
  3. ③安全・安心の確保
  4. ④スポーツ振興・障害者スポーツ
  5. ⑤子育て・高齢者・障害者等の支援
  6. ⑥医療・健康
  7. ⑦環境・エネルギー・節電
  8. ⑧国際的な観光・金融都市の実現
  9. ⑨交通・物流・サプライチェーン

コア技術の活用

また、上記「イノベーションマップ」に基づき、自社のコア技術を基盤として、他企業や大学等の持つ社外の知見やノウハウを活用することが要件となります。

 連携先は大企業や都外の企業、大学、公設試験研究機関等も認められます。ただし。自社のみでの開発の場合は対象とならないので注意しましょう。

早期の事業化

早期に事業化(販売等により収入が発生すること)を目指す研究開発であることも求められます。採択後も、事業化に向けた準備状況については、適宜確認されます。そのため、採択後に事業化が停止してしまうことがないよう注意が必要です。

助成対象者

  • ・都内の本店または支店で実質的な事業活動を行っている中小企業者 (会社及び個人事業者)
  • ・都内での創業を具体的に計画している個人

助成対象期間

令和6年(2024年) 1月1日から 令和8年(2026年)12月31日まで(最長3年)

助成限度額

8,000万円(申請下限額1,500万円

助成率

助成対象と認められる経費の2/3以内

助成対象経費

出典:令和5年度 TOKYO戦略的イノベーション促進事業募集要項 概要版

  • ・原材料・副資材費
  • ・機械装置・工具器具費
  • ・委託・外注費
  • ・専門家指導費
  • ・直接人件費
  • ・規格等認証・登録費
  • ・産業財産権出願・導入費
  • ・展示会等参加費
  • ・広告費

申請スケジュール

出典:令和5年度 TOKYO戦略的イノベーション促進事業募集要項 概要版

助成金受給までのスケジュールは、上図の通りです。

注意事項

  • ・申請には、事前に申請エントリーが必要です。申請エントリー期間は令和5年6月30日~8月8日で、当該期間中に申請予約が行われていない場合や、申込期限を過ぎた場合は申請が受け付けられません。
  • ・その後、令和5年8月10日(木)から8月30日(水)の間にJグランツにて電子申請を行います。
    なお、既に開発を開始している場合は、開発が一区切りついている状態で、かつ、次の開発分から助成対象とすることは可能です。

問い合わせ先

助成課
 〒101-0022 東京都千代田区神田練塀町3-3 大東ビル4階
 TEL:03-3251-7894・7895(受付時間9:00~17:00)

採択状況(採択件数・採択率など)

本事業は令和3年から実施されており、それ以前にも類似の事業がありましたが、概ね100件前後の応募で、昨年は16件が採択となりました。採択率は16%程度で、他の助成金や補助金と比較するとやや低い数値となっています。

参照:令和3年度TOKYO戦略的イノベーション促進事業 支援プロジェクト決定のお知らせ

東京:令和6年度 TOKYO戦略的イノベーション促進事業
都内中小企業・スタートアップ等が革新的な研究開発を行うために必要な費用を助成する事業です。

最後に

東京都内で活動する中小企業への支援を目的とする「TOKYO戦略的イノベーション促進事業」令和5年度公募について解説しました。

自社のコア技術を活用し、外部との連携で新たな製品開発を目指す企業にとっては注目すべき制度です。ぜひ、この助成制度を活用し、事業拡大へお役立てください。

Stayway / メディア事業部
監修Stayway / メディア事業部
日本国内の補助金の獲得から販路開拓・設備投資を一貫して支援。 中小企業庁認定 経営革新等支援機関

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