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女性活躍のためのフェムテック開発支援・普及促進事業とは?申請要件や対象事業を解説

公開日 2026/06/12
更新日 2026/06/12
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女性活躍のためのフェムテック開発支援・普及促進事業は、東京都と東京都中小企業振興公社が行う助成金事業です。女性の健康課題を解決するフェムテック製品・サービスの開発・改良と普及を支援し、女性活躍社会の実現と都内中小企業の振興を両立させることを目的としています。

 

健康課題をテーマとするフェムテック事業はユーザー数や収益化のルートが見えにくく、参入のハードルが高いと言われることが少なくありません。

 

自己資金だけでは開発に踏み切りにくい中小企業・先行者としての認知を獲得したい企業は、本助成金を活用することで、本格的な参入に踏み切るための資金と裏付けを得られます。

 

申請要件や対象事業を確認し、助成金の申請を検討しましょう。

 

本記事では、女性活躍のためのフェムテック開発支援・普及促進事業の概要や申請要件、対象事業、注意点について詳しく解説します。

女性活躍のためのフェムテック開発支援・普及促進事業とは

 

助成対象者

  • 都内に本店または支店があり、1年以上事業活動を行う中小企業者等
  • 都内での創業を具体的に計画している個人

対象テーマ

  • 女性の健康課題解決に関する6テーマ

1. 月経、2. 妊娠・不妊、3. 産後ケア、4. 更年期、5. 婦人科系疾患等、6. ヘルスリテラシー(美容を主目的とするものは対象外)

助成フェーズ

①開発・改良フェーズ(必須)

②普及促進フェーズ(任意)

助成限度額

①最大 2,000万円

②最大 350万円(内訳:導入費用 200万円、展示会・広告 150万円)

助成率

①助成対象経費の 2/3 以内

②助成対象経費の 1/2 以内

助成対象経費

原材料・副資材費、機械装置・工具器具費、委託・外注費、産業財産権出願・導入費、専門家指導費、直接人件費、展示会等参加費、広告費

助成対象期間

令和8年11月1日 〜 令和10年7月31日(最長1年9か月)

申請受付期間

令和8年6月15日(月) 〜 6月30日(火)17:00

実施機関

東京都 及び 公益財団法人東京都中小企業振興公社

 出典:令和8年度女性活躍のためのフェムテック開発支援・普及促進事業【募集要項】|公益財団法人東京都中小企業振興公社

 

女性の健康課題をICTや医療テクノロジーで支援するフェムテック領域は、少子高齢化下における健康経営・女性活躍政策の柱として、政府・自治体、企業が注目する成長分野です。

 

本助成金は、東京都が掲げる「2050東京戦略」において、「女性活躍戦略」の一つに位置付けられています。

 

ここからは、女性活躍のためのフェムテック開発支援・普及促進事業の概要を詳しく紹介します。

フェムテック開発・普及を支援する中小企業向けの助成制度

本助成金は、フェムテック開発の初期段階から実用化した製品を世の中に広める段階までを包括的に支援し、女性の多様な健康課題に対するアプローチを促進することが目的です。

 

少子高齢化や人手不足が課題となるなか、女性活躍社会の実現を加速することが求められています。しかし月経痛、PMS、不妊、産後うつ、更年期障害などといった女性特有の健康課題によって、働きづらさを感じている女性は少なくありません。

 

東京都は女性特有の健康課題解決につながるフェムテック製品の開発や普及を支援するため、開発費や普及費用の一部を助成するための制度を作りました。

 

さらに本助成金は、都内中小企業の成長支援 という経済政策の側面も持っています。フェムテックはまだ初期段階の分野であり、中小企業が開発・実証・普及にかかる費用を全部自己負担するのは難しいのが実情です。本事業には、中小企業の開発負担を軽減し、フェムテック分野への参入や事業化を後押しする狙いもあります。

助成金額・助成率

本補助金の対象は「開発・改良フェーズ」と「普及促進フェーズ」の2段階に分かれており、それぞれ助成金額や助成率が異なります。

開発・改良フェーズ

普及促進フェーズ

助成限度額

2,000万円

合計で最大350万円

① 先導的ユーザーへの導入費用: 最大200万円

② 展示会等参加費・広告費: 最大150万円

助成率

助成対象経費の3分の2以内

助成対象経費の2分の1以内

主な経費別の制限

  • 直接人件費: 最大1,000万円まで
  • 広報費(展示会等参加費・広告費): 最大500万円まで
  • オンライン展示会の出展小間料は、1件あたり20万円が上限
  • 印刷物製作費およびPR映像製作費は、それぞれ50万円が上限

 開発・改良フェーズは、新製品の開発や改良、および試作品の広報に要する経費が対象です。一方、普及促進フェーズは、実用化した製品の先導的ユーザーへの導入や、本格的な販路開拓に要する経費が対象となります。ただしこちらは任意であり、普及促進フェーズのみの申請はできません。

 

最終的な支払い額は、助成事業終了後の検査に基づき、「実際に要した対象経費に助成率を乗じた額」と「交付予定額(申請時の予算)」のいずれか低い方の額で確定されます。

公募期間・申請スケジュール

公募の期間と流れは以下のとおりです。

受付期間

令和8年(2026年)6月15日(月)~6月30日(火)17時まで

提出方法

Jグランツによる電子申請のみ

書類審査(一次審査)

令和8年8月下旬までに結果を通知

面接審査(二次審査)

令和8年9月15日(火)・16日(水)に、秋葉原周辺で対面形式にて実施

交付決定

令和8年10月下旬に、総合審査の結果(採択・不採択)を通知

 また採択を受けた場合、助成事業の実施と交付は以下のとおり実施されます。

 

助成事業期間(開発・改良フェーズ)

令和8年11月1日~令和10年7月31日まで(最長1年9か月)

遂行状況報告(中間報告)

令和9年8月末を超えて事業を継続する場合、令和9年9月15日までに報告が必要

実績報告

事業終了後15日以内に報告書を提出

助成金交付

助成金額確定後、請求書を提出してから約1か月後に指定口座へ振込み

 普及促進フェーズについても助成を受ける場合は、開発・改良フェーズの完了検査日の翌日から1年以内に実施しなければなりません。

女性活躍のためのフェムテック開発支援・普及促進事業の申請要件

ここからは、本助成金の申請要件について詳しく解説します。

助成対象者の要件

助成対象者の要件は、以下のとおりです。

中小企業者(会社および個人事業者)

資本金または従業員数が規定の範囲内であり、大企業が実質的に経営に参画していないこと

中小企業団体等

事業協同組合などで、構成員の半数以上が都内に実質的な事業所を有する中小企業者であること

 このほか助成対象者には、所在地と事業実績についても以下の要件が定められています。

 

法人・団体

基準日時点で東京都内に登記簿上の本店または支店があり、都内で実質的に1年以上事業を行っていること

個人事業者

基準日時点で納税地・主たる事業所等が都内にあることが確認でき、都内で1年以上事業を行っていること

創業予定者

交付決定後、速やかに開業し、納税地や事業所が都内にあることを証明できること

 いずれの場合でも、助成事業の成果を活用し、東京都内で引き続き事業を継続する予定であることが必須です。

 

なお、以下に該当する法人は本助成金の対象外となります。

 

社会福祉法人、医療法人、特定非営利活動法人(NPO)、一般社団・財団法人、学校法人、有限責任事業組合(LLP)等

助成対象事業の要件

本助成金は、女性の健康課題を解決するための具体的な製品・サービスの開発や普及を目的としている事業が対象です。

 

助成金の対象となるためには、以下の基本要件を全て満たさなければなりません。

 

  • 指定されたテーマに沿った開発・改良および普及活動であること
  • 新たな開発要素があり、他社製品と比較して優れた点があること
  • 市場の需要に即した内容であること
  • 申請者自身がその開発を遂行できる能力を持っていること
  • 事業計画と資金計画に整合性があり、安全性が確保されていること
  • 開発・改良する製品などは、1つの申請につき1種類のみであること

 具体的な販売予定がなく研究のみを目的としている場合や、大部分を外注している事業・単なる既存品のコピーや、新たな開発要素がない事業などは、本助成金の対象外となります。

女性活躍のためのフェムテック開発支援・普及促進事業の6テーマと事業例

本助成金は、対象となる6つのテーマが定められています。各テーマの内容と具体的な事業例を見ていきましょう。

月経に関する事業

月経に伴う月経痛や月経前症候群(PMS)の緩和、および生理中の不便さを解消する製品やサービス

 布ナプキン、経血ショーツ、月経カップなどの生理関連製品、月経痛・PMS改善のためのオンライン処方・アプリ・デバイス、生理の貧困(経済的困窮に起因する生理用品の入手・利用困難)を解消するサービス・プラットフォームの開発・普及について助成金を申請できます。

 

令和7年度には、疾患リスク判定のためのセンサを搭載した生理用ナプキンの開発事業や消臭・抗菌性に優れた和紙素材を活用したサニタリーショーツの開発などが採択されました。

妊娠・不妊に関する事業

妊娠への準備(妊活)や不妊治療、妊娠中の健康管理を支援する製品やサービス

 不妊治療用医療機器、不妊治療可視化アプリ、排卵日測定デバイス、子宮内環境などの簡易検査キット、不妊に関する医療プログラムなどの開発・普及について助成金を申請できます。

 

令和7年度は、本テーマとして、妊婦が在宅で自ら胎児の状態を観測できるようにするための、クラウド型胎児妊婦モニターの改良開発が採択されました。

産後ケアに関する事業

出産後、母体が回復するまでの期間(産褥期など)を支援し、心身の健康を支える製品やサービス

 授乳サポート製品、骨盤ケア製品、ホルモン検査による健康管理、産後女性の食生活相談サービスなどの開発・普及について助成金を申請できます。

 

令和7年度は、血糖値や心拍・睡眠データを用いた、産後うつ早期予測・予防システムの開発が採択されました。

更年期に関する事業

閉経前後の約10年間に生じる、更年期特有の心身の不調を緩和・管理する製品やサービス

 ホットフラッシュ(のぼせ・ほてり)の辛さを軽減する衣料品、更年期・閉経に関する遠隔医療、尿漏れ改善のための骨盤底筋トレーニング機器などの開発・普及について助成金を申請できます。

婦人科系疾患等に関する事業

子宮筋腫、乳がん、卵巣がんなどの婦人科系疾患の早期発見や、治療後のQOL(生活の質)向上をサポートする製品やサービス

 乳がん術後用のシリコンパッド、患者のQOL向上を目的とした専用衣料、疾患に関する医療プログラムやチャット相談サービスなどの開発・普及について助成金を申請できます。

ヘルスリテラシーに関する事業

自身の健康状態を正しく理解し、適切な情報を収集・活用するための支援を行う製品やサービス

 女性特有のバイオリズムに特化した健康管理アプリ、企業が従業員向けに導入するフェムテック福利厚生サービスなどの開発・普及について助成金を申請できます。

 

令和7年度は、AIによる体質分析と食事画像解析を組み合わせた、女性向けAI漢方・薬膳セルフケア支援サービスが採択されました。

女性活躍のためのフェムテック開発支援・普及促進事業の申請における注意点

本助成金の申請においては、事業完了後にもさまざまな決まりがあります。企業が助成金を申請するとき、理解しておきたい注意点を解説します。

開発商品の販売開始時期には制限がある

助成事業の成果を活用した製品の販売や営業行為は「開発・改良フェーズ」の完了検査日の翌日からという決まりです。完了検査日より前に販売行為を行った場合は、助成事業の決定が取り消しとなります。

 

また助成事業で作成した試作品については資産保存義務が定められており、期間を過ぎるまでは販売することはできません。

収益納付の義務がある

本助成金を利用した場合、助成事業が完了した年度の翌年度から5年間「企業化状況報告書」を提出し、事業の実施結果を報告することが定められています。

 

報告期間中に助成事業の事業化によって相当の収益を得た場合・知的財産権の譲渡・実施権設定により収益が生じた場合は、その収益の一部を納付しなければなりません。

 

納付金額の上限は、実際に交付された助成金額です。

資産保存の義務がある

取得価格または増加価格が税抜50万円以上の設備や開発した試作品などは、助成事業を完了した年度の翌年度から起算して5年間、保存する義務があります。

 

保存期間内に目的外の使用、譲渡、交換、貸付、担保提供、廃棄などの「処分」を行う場合は、事前に公社の承認が必要です。

 

万が一処分によって収入を得た場合は、助成金の全部または一部の納付を求められることがあります。

女性活躍のためのフェムテック開発支援・普及促進事業の申請についてよくある質問

ここからは、本助成金の利用を検討している事業者によくある質問と回答を解説します。

都内に支店があるだけでも、対象に含まれますか?

令和8年6月1日時点で、東京都内に登記簿上の本店または支店があり、都内で実質的に1年以上事業を行っている中小企業者等であれば申請できます。

 

「都内で実質的に事業を行っている」とは、看板や表札、従業員の雇用状況、事業実態を客観的に見て、「都内に根付いている」と判断できる状態です。

 

要件を満たしているかどうかは、公社によって総合的に判断されます。

知財出願費や弁護士・専門家指導費は、対象になりますか?

助成対象経費に含まれます。ただし、出願に関する調査費、審査請求料、登録料などは含まれません。また、技術開発要素を伴わない一般的な経営相談なども対象外です。

まとめ

女性の健康課題を解決するフェムテック製品・サービスの開発・改良と普及を支援する東京都の助成金です。女性活躍社会と都内中小企業の振興という目的があり、都内に拠点を置く中小企業や個人事業者が利用できます。

 

申請を検討している事業者の方は、ぜひStaywayにご相談ください。

 

当社は、経済産業省・中小企業庁に認定されている経営革新等支援機関です。フォームからご登録いただければ、最短で翌営業日の対応も可能ですので、まずはお気軽にお問い合わせください。

監修Stayway / メディア事業部
日本国内の補助金の獲得から販路開拓・設備投資を一貫して支援。 中小企業庁認定 経営革新等支援機関

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