※記事内容は、記事更新日時点の情報です。最新の情報は、必ず省庁や自治体の公式HPをご確認ください。
令和6年11月29日に令和6年度補正予算案が閣議決定されました。今後、国会審議を経て、補正予算が成立しますが、具体的な日程や内容が気になる方が多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、令和6年度補正予算成立までのスケジュール、経産省の令和6年度補正予算案における中小企業・小規模事業者等関連予算のポイントを解説します。
令和6年度補正予算 成立までのスケジュール
補正予算成立に至るまでのスケジュールは、以下のとおりです。
令和6年11月22日 「国民の安心・安全と持続的な成長に向けた総合経済対策」閣議決定
11月29日 令和6年度補正予算案 閣議決定
12月 9日 臨時国会にて、令和6年度補正予算案 審議入り(予定)
この後、臨時国会の会期終了予定日である令和6年12月21日に向けて審議が行われます。
令和6年度補正予算案のポイント
出典:令和6年度補正予算案 中小企業・小規模事業者等関連ポイント
掲載ページ:中小企業庁 中小企業対策関連予算
令和6年12月6日、経済産業省 中小企業庁のホームページに「令和6年度補正予算案 中小企業・小規模事業者等関連ポイント」が掲載されました。
この資料をもとに、経産省の令和6年度補正予算案 中小企業・小規模事業者等関連予算のポイントを解説します。
ものづくり補助金、IT導入補助金、小規模事業者持続化補助金、事業承継・M&A補助金は継続
これまで実施された上記4つの補助金については、今後も公募が行われる予定です。
中小企業・小規模事業者の設備投資や販路開拓、IT導入、事業承継等を支援する目的で、以下の措置拡充が行われる見通しとなっています。
対象補助金 | 主な措置内容 |
ものづくり補助金、IT導入補助金、持続化補助金、事業承継・M&A補助金等 | 最低賃金に近い事業者に対する支援として、補助率を1/2から2/3に引上げ |
ものづくり補助金 | 製品・サービス高付加価値化枠について、従業員区分を見直し、21人以上の中小企業を対象に、補助上限を引き上げ |
賃上げ動向を踏まえ、賃上げ要件、運用等を見直し | |
IT導入補助金 | セキュリティ枠の補助上限引上げ・要件見直し |
汎用ツール・導入後支援の補助対象化 | |
小規模事業者持続化補助金 | 経営計画の策定に重点化し、枠の整理等、制度を簡素化(通常枠、創業枠等に再編等) |
事業承継・M&A補助金 | PMI推進枠の創設 |
早期承継促進のための枠再編(事業承継促進枠への改変等) | |
M&Aのトラブル防止に資するDD費用の支援拡充 | |
100億企業創出加速化を図るための補助上限の引上げ |
なお、予算は生産性革命推進事業 3,400億円の一部を活用する見込みです。
新事業進出補助金の創設
中小企業・小規模事業者の成長につながる新事業進出・事業転換を重点的に支援するための新たな支援措置として、「新事業進出補助金」の創設が示されました。
要件:企業の成長・拡大に向けた新規事業への挑戦(新規性)や賃金要件等
補助対象経費:建物費・機械装置費・システム構築費・技術導入費・専門家経費 等
予算は既存基金を活用し、1500億円規模となる見込みです。
中小企業成長加速化補助金の創設
売上高100億円を目指す中小企業等への設備投資や中小機構による多様な経営課題(M&A・海外展開・人材育成等)への支援等を行う「中小企業成長加速化補助金」の創設が示されました。
要件 :売上100億円を目指すビジョン・潜在力、賃金要件 等
補助対象経費:建物費・機械装置費・ソフトウェア費・外注費・専門家経費
予算は、ものづくり補助金やIT導入補助金同様、生産性革命推進事業 3,400億円の一部を活用する見込みです。
中堅・中小成長投資補助金の拡充
これまで公募が行われてきた「大規模成長投資補助金」について、今後も公募が行われる見込みです。
本補助金は、地域の雇用を支える中堅・中小企業が、足元の人手不足等の課題に対応し、成長していくことを目指して行う大規模投資を促進することで、地方における持続的な賃上げを実現することを目的に支援を行うものです。
また、今後、大企業から経営人材を受け入れる中堅・中小企業に対する給付金を拡充し、着実な事業成長ができる経営体制の整備を促します。
予算規模は1,400億円、新規3年3,000億円となる見通しです。
オーダーメイド形式も幅広く対象となる省力化投資支援の新設
これまで公募が行われてきた「中小企業省力化投資補助金」に関して、カタログ形式の省力化投資支援の運用改善など、全方位型の省力化投資支援へ再編することが示されています。
「中小企業省力化投資補助金」とは、人手不足に悩む中小企業等がIoT・ロボット等の人手不足解消に効果がある汎用製品を導入するための事業費等の経費の一部を補助することにより、中小企業等の付加価値額や生産性の向上、賃上げを図る補助金です。
本事業の予算は既存基金を活用し、3,000億円規模となる見込みです。
まとめ
この記事では、令和6年度補正予算成立までのスケジュール、経産省の令和6年度補正予算案における中小企業・小規模事業者等関連予算のポイントをお伝えしました。
今後新しい情報が出ましたら、適宜、本記事を更新してお知らせしてまいります。
なお、当社では、令和6年11月22日に閣議決定された「国民の安心・安全と持続的な成長に向けた総合経済対策」を踏まえ、令和7年注目の補助金を紹介する動画配信を行っております。
本動画は、お申し込みフォーム登録後にお受け取り頂けます。本メールマガジンで紹介した補助金のほかにも、令和6年度補正予算で計上が見込まれる補助金についてご紹介しています。
ぜひ、以下ページ内にある登録フォームからお申込みください。
https://biz.stayway.jp/hojyo_news/44985/
関連する補助金