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デジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)とは?令和8年の変更点や制度概要を解説

公開日 2022/02/14
更新日 2026/03/18
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※記事内容は、記事更新日時点の情報です。最新の情報は、必ず補助金公式ホームページ(以下、HP)をご確認ください。

デジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)は、中小企業・小規模事業者等によるデジタル化や業務効率化の取り組みを支援する補助金です。

 

本補助金では、会計ソフトや受発注システム、勤怠管理システムなどのITツール導入費用の一部を補助します。

 

令和8年から名称を「デジタル化・AI導入補助金」へ変更し、制度の一部も見直しました。また、令和8年3月30日から公募を開始します。

 

そこでこの記事では、デジタル化・AI導入補助金の令和8年の主な変更点や制度概要について解説します。

デジタル化・AI導入補助金とは

デジタル化・AI導入補助金は、中小企業・小規模事業者等による業務効率化やDX等に向けたITツール(ソフトウェア、サービス等)の導入を支援する補助金です。

補助対象となるITツールは、事務局が事前に審査し、補助金公式HPに掲載しているものに限ります。※1

 

また、ITツールの導入に伴う相談対応などのサポート費用やクラウドサービス利用料等も補助対象に含みます。

 

申請時は、補助金申請者がデジタル化・AI導入補助金事務局に登録した「IT導入支援事業者」と連携し、共同で申請を行います。

 

※1 複数者連携デジタル化・AI導入枠を除きます。

デジタル化・AI導入補助金の変更点

デジタル化・AI導入補助金の公募では、従前のIT導入補助金から名称変更を含めて制度の一部を見直しました。ここでは、旧IT導入補助金からの主な変更点を解説します。

補助金の名称を変更

令和8年から、補助金の名称を「デジタル化・AI導入補助金」へ変更しました。

ITツール導入による業務効率化に加えて、より高度なデジタル化やAI活用を推進する目的で名称を見直しています。

 

なお、システム改修が完了するまでの間、申請マイページや一部のメールなどでは旧名称「IT導入補助金」を表示している場合がありますのでご留意ください。

2回目以降の申請に関する要件を追加

過去に本補助金を利用した事業者が再度申請する場合の要件を新たに設けました。

具体的には、「IT導入補助金2022」から「IT導入補助金2025」の間に交付決定を受けた事業者が「デジタル化・AI導入補助金」に申請する場合、交付申請時点の翌事業年度以降3年間の事業計画を策定し、実行することを申請要件に追加しました。

 

あわせて、事業実施効果の報告も求めます。事業計画では、次の要件をいずれも満たす必要があります。

 

・事業計画期間において、1人当たり給与支給総額(非常勤を含む全従業員)の年平均成長率を日本銀行が定める「物価安定の目標」+1.5%以上向上させること

・交付申請時点で賃金引上げ計画を従業員に表明していること

 

なお、要件を満たさない場合や効果報告を提出しない場合は、補助金の額の全部または一部の返還が必要となります。

AI機能を有するツールの明確化

出典:デジタル化・AI導入補助金 公式HP

 

補助対象となるITツールは、補助金公式HPの「ITツール検索」で確認できます。

 

このITツール検索機能により、AI機能を有するツールの絞り込みが可能となりました。また、AI機能を有するツールについては、ITツール検索上でAIツールであることを明記します。

 

なお、AI機能の有無は、IT導入支援事業者がITツール登録時に申請した内容に基づき判断しています。

各申請枠の概要

出典:デジタル化・AI導入補助金 チラシ

掲載ページ:中小企業庁 支援策チラシ一覧

 

デジタル化・AI導入補助金では、導入するITツールや事業内容に応じて、複数の申請枠を設けています。

通常枠

通常枠は、業務効率化や生産性向上を目的としたITツール導入を支援する枠です。会計、受発注、顧客管理など、幅広いITツールの導入に活用できます。

<対象経費>

・ソフトウェア購入費

・クラウド利用費(最大2年分)

・導入関連費

 

<補助額>

5万円~450万円

 

<補助率>

1/2以内(一定の賃上げ要件を満たす場合:2/3以内)

複数社連携デジタル化・AI導入枠

複数の中小企業者等が連携し、サプライチェーンや商業集積地におけるデジタル化の取り組みを支援する枠です。

<対象経費>

・ソフトウェア購入費

・クラウド利用費(最大2年分)

・導入関連費

・ハードウェア購入費

<補助額>

最大3,000万円

 

<補助率>

2/3以内

インボイス枠(インボイス対応類型)

インボイス制度への対応を目的としたITツール導入を支援する枠です。
会計ソフトや受発注ソフト、決済ソフトなどの導入に活用できます。

<対象経費>

・ソフトウェア購入費

・クラウド利用費(クラウド利用料最大2年分)

・ハードウェア関連費

・導入関連費

 

<補助額>

ITツール

・1機能:~50万円

・2機能以上:~350万円

ハードウェア

・PC・タブレット等:10万円まで

・レジ・券売機等:20万円まで

 

<補助率>

ITツール

・~50万円部分:3/4以内(小規模事業者等は4/5以内)

・50万円~350万円部分:2/3以内

ハードウェア

・PC・タブレット等:1/2以内

・レジ・券売機等:1/2以内

セキュリティ対策推進枠

サイバー攻撃などのリスクに備えた、セキュリティ対策サービスの導入を支援する枠です。

<対象経費>

サイバーセキュリティお助け隊サービスなどの利用料(最大2年分)

<補助額>

5万円~150万円

 

<補助率>

中小企業:1/2(小規模事業者は2/3)

加点項目

デジタル化・AI導入補助金では、一定の要件を満たすことで審査の際に有利となる「加点項目」があります。

加点項目に関する詳しい解説は、以下の記事でご確認ください。

採択率アップ?デジタル化・AI導入補助金の加点項目とは
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申請の流れ

デジタル化・AI導入補助金の申請は、申請者とIT導入支援事業者が連携して進めます。大まかな手順は、次のとおりです。

なお、複数者連携デジタル化・AI導入枠については、申請フローや交付決定後の手続きが異なるため、申請前に必ず公募要領をご確認ください。

1. IT導入支援事業者を選定

申請者は、補助金事務局に登録されたIT導入支援事業者と契約を結びます。
IT導入支援事業者は、補助対象となるITツールの選定や事業計画作成の支援を行います。

2. ITツールを選択・確認

補助対象となるITツールは、補助金公式HPの「ITツール検索」で確認します。
AI機能の有無も、この検索ページで確認できます。

3. 事業計画・申請書作成

IT導入支援事業者と共同で、導入するITツールや事業内容に応じた事業計画を作成します。

・導入費用の明細

・導入スケジュール

・効果や改善の見込み

4. 補助金交付申請

作成した事業計画・申請書を、補助金事務局の申請システムにて提出します。
交付決定を受けると、補助金額や交付条件が確定します。

5. ITツール導入・事業実施

交付決定後、実際にITツールを導入し、事業を実施します。
クラウドサービス利用料や導入関連費も、この段階で発生する経費が対象です。

6. 事業実績報告・補助金請求

導入・運用後は、実績報告書を作成して補助金事務局に提出します。

導入状況の報告

・効果の報告

・経費精算

活用事例

ここでは、デジタル化・AI導入補助金のチラシをもとに、本補助金の活用イメージを2例紹介します。

通常枠

勤怠・労務管理ツールを導入し、勤怠管理の効率化につながった事例です。

タイムカードによる勤怠管理では、出社後の現場移動や帰社後の退勤処理が必要でした。

そこで勤怠・労務管理ツールを導入した結果、出先からの打刻が可能となりました。

インボイス枠

会計ツールを導入し、バックオフィス業務の効率化につながった事例です。

インボイス発行業務の効率化を目的として会計ツールを導入しました。出納管理を自動化したことで、経理担当者の手作業を削減できました。

 

出典:デジタル化・AI導入補助金 チラシ

掲載ページ:中小企業庁 支援策チラシ一覧

採択状況

IT導入補助金の最終公募の採択状況は、次のとおりです。

申請数

採択数

採択率

通常枠(8次締切分)

2,523件

905件

約35.9%

複数社連携IT導入枠(4次締切分)

2件

1件

50.0%

インボイス枠(インボイス対応類型)(8次締切分)

6,843件

3,076件

約45.0%

インボイス枠(電子取引類型)(8次締切分)

0件

0件

0.0%

セキュリティ対策推進枠(8次締切分)

87件

46件

約52.9%

公募スケジュール

「デジタル化・AI導入補助金」は、年度を通して複数回の公募を実施します。

令和8年3月30日に申請受付の開始を予定しており、申請締切は申請枠・公募回ごとに設定しています。

 

令和8年3月16日時点では、4次締切分(複数者連携デジタル化・AI導入枠は2次締切分)までの日程を公表しています。今後、追加日程が決まり次第、順次公表します。

 

詳細は、公式ページをご確認ください。

デジタル化・AI導入補助金 公式HP(事業スケジュール)

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当社 ㈱Staywayでは、デジタル化・AI導入補助金の補助金申請をご支援させていただいております。

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まとめ

この記事では、デジタル化・AI導入補助金の令和8年の主な変更点や制度概要について解説しました。

デジタル化・AI導入補助金は、中小企業・小規模事業者等によるデジタル化や業務効率化を支援する補助金です。

 

令和8年からは補助金名称を変更し、AIツール検索機能の追加や再申請に関する要件の追加など、制度運用の一部を見直しました。

 

ITツール導入を検討している場合は、ぜひ、本補助金の活用もあわせてご検討ください。

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監修佐藤淳 / 公認会計士
中小企業庁認定 経営革新等支援機関 有限責任監査法人トーマツ(Deloitte Touche Tohmatsu)の東京オフィスに6年間、シアトルオフィスに2年間勤務。 2015年よりアジア最大級の独立系コンサルティングファームの日本オフィスにて事業戦略の構築支援、M&Aアドバイザリー、自己勘定投資の業務に従事。 2017年 自身で旅行スタートアップ(Stayway)を立ち上げ資金調達をした経験を生かしながら、補助金・ファイナンス・M&Aのサポートを実施

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