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最大3.1億円の補助!「食品産業の輸出向けHACCP等対応施設整備事業」を解説

公開日 2023/04/06
更新日 2024/02/27
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※記事内容は、記事更新日時点の情報です。最新の情報は、必ず省庁や自治体の公式HPをご確認ください。

農林水産省は、令和6年3月上旬より、「食品産業の輸出向けHACCP等対応施設整備緊急対策事業(令和5年度補正予算)」の追加募集及び「食品産業の輸出向けHACCP等対応施設整備事業(令和6年度当初予算)」の募集を開始する予定です。

 

令和4年度補正予算では最大3.1億円、令和5年度当初予算では最大590万円が交付され、農林漁業者・食品事業者からの注目度が高い事業です。そこでこの記事では、「輸出向けHACCP等対応施設整備事業」について解説します。

 

※以下は令和5年度に実施された内容ですが、令和6年度実施内容が公表され次第、記事を更新いたします。

事業概要

出典:農林水産物・食品の輸出を目指す皆様へ(チラシ)

本事業は、農林水産物・食品の輸出拡大を図るため、輸出向けHACCP等の認定・認証の取得による輸出先国の規制等への対応に必要となる施設や機器の整備を支援するものです。ハード対策とソフト対策の両面から、一体的に支援する内容となっています。

例として、農林水産物・食品の輸出を目指す事業者のうち、以下のような課題を持つ事業者をサポートします。

・対米・EU輸出に際し、施設の認定を取得するための衛生設備の整備やHACCPに沿った衛生管理をする必要がある。
・輸出先国のバイヤーから国際認証(ISO22000、FSSC22000等)の取得を求められ、認証の要求事項に対応した施設整備や活動が必要である。

参照:食品産業の輸出向けHACCP等対応施設整備事業

参照:農林水産物・食品の輸出を目指す皆様へ(チラシ)

対象事業者、支援対象事業

出典:農林水産物・食品の輸出を目指す皆様へ(チラシ)

本事業の対象事業者は、農林水産物・食品の輸出を目指す食品製造事業者 、食品流通事業者 、中間加工事業者等です。

対象事業は、以下の2種類に大別されます。

①施設等整備事業
輸出先国等の政府機関が定める、HACCP等の要件に適合する施設の認定、ISO22000、FSSC22000、JFS-C、有機JAS等の認証取得に必要な施設・設備の整備(新設・増築(掛かり増し分)、改修)及び機器の整備
 例)・排水溝、床、壁等の改修
   ・温度管理を要する冷蔵・冷凍庫の導入
   ・汚染区と清浄区の区分(パーティション)
   ・遺物混入を回避する専用ミキサーの導入

②効果促進事業
認定・認証取得に向けたコンサルティング費や取得後の適切な管理・運用を行うための人材育成に係る研修費等(①
の事業費の20%以内)
 例)・従業員へのHACCPの教育
   ・HACCP導入に関する指導
   ・衛生管理手順作成の助言
   ・指摘事項の改善に対する指導

交付率、交付額

交付率・交付額は、以下のとおりです。

交付率:1/2
交付額:
・令和4年度補正予算:上限3.1億円、下限250万円
・令和5年度当初予算:上限590万円、下限500万円

公募スケジュール・申請方法

出典:農林水産物・食品の輸出を目指す皆様へ(チラシ)

事業全体の募集期間は上図のとおり、令和5年9月8日(金)~11月20日(月)です。ただ、締切日は都道府県ごとに設けられているため、それぞれ異なります。

申請の際は「事業実施計画案」「輸出事業計画案」を作成して、自社が属する都道府県に提出します。申請を希望する場合、まずはこれらの計画を作成する前に、都道府県窓口に相談をしてください、

また、申請までにGFP(Global Farmers / Fishermen / Foresters / Food Manufacturers Projectの略称)への登録が必要です。

GFPとは農林水産省が推進する日本の農林水産物・食品輸出プロジェクトのことで、登録するとGFPコミュニティサイトで事業者同士が直接マッチングできたりGFPビジネスパートナーの紹介等による支援が受けられたりと多くのメリットを享受できます。登録には一定期間を要しますので、日程に余裕をもって申請してください。

 

令和6年3月上旬より、「食品産業の輸出向けHACCP等対応施設整備緊急対策事業(令和5年度補正予算)」の追加募集及び「食品産業の輸出向けHACCP等対応施設整備事業(令和6年度当初予算)」の募集を開始する予定です。

 

参照:農林水産省 食品産業の輸出向けHACCP等対応施設整備事業

主な都道府県の募集締切日

都道府県ごとに締切を設定しているため、ここでは主な都道府県の募集締切日を紹介します。
多くは既に締切を迎えていますが、締切日の設定に大きな幅があるため、次回募集時に向けて参考にしてください。

  • 北海道 :令和5年10月20日(金)
  • 山形県 :令和5年11月13日(月)
    茨城県 :令和5年11月15日(水)17時まで
    群馬県 :令和5年11月10日(金)17時まで
    新潟県 :令和5年  9月25日(月)
    石川県 :令和5年11月13日(月)
  • 山梨県 :令和5年11月13日(月)17時まで ※令和5年11月8日(水)までに産業振興課に要事前相談
    和歌山県:令和5年10月24日(火)
  • 岡山県 :令和5年11月  9日(木)
    山口県 :令和5年  9月22日(金)
    愛媛県 :令和5年11月  6日(月)17時まで
  • 高知県 :令和5年11月  9日(木)17時まで

各都道府県の窓口は、こちらからご確認ください。https://www.maff.go.jp/j/shokusan/export/gfp/attach/pdf/haccp-49.pdf

参照:食品産業の輸出向けHACCP等対応施設整備事業

全国:(暫定)令和7年度 食品産業の輸出向けHACCP等対応施設整備事業
本事業は令和7年度も実施予定です。 掲載ページ: ------ (以下は、令和6年度の公募情報です) <募集の開始について> 令和6年6月6日(木曜日)より、「食品産業の輸出向けHACCP等対応施設整備緊急対策事業(令和5年度...

まとめ

今回は、食品産業の輸出向けHACCP等対応施設整備事業について解説しました。

円安である今は、海外輸出を行う大きなチャンスと言えます。農林水産物や食品の輸出を検討している場合は、ぜひ、本事業のご活用をご検討ください。

監修佐藤淳 / 公認会計士
中小企業庁認定 経営革新等支援機関 有限責任監査法人トーマツ(Deloitte Touche Tohmatsu)の東京オフィスに6年間、シアトルオフィスに2年間勤務。 2015年よりアジア最大級の独立系コンサルティングファームの日本オフィスにて事業戦略の構築支援、M&Aアドバイザリー、自己勘定投資の業務に従事。 2017年 自身で旅行スタートアップ(Stayway)を立ち上げ資金調達をした経験を生かしながら、補助金・ファイナンス・M&Aのサポートを実施

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