【中小企業必見】リモートワーク導入におすすめの助成金3選!

公開日 2021/07/28
更新日 2021/07/30
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新型コロナウイルスの収束の目処がつかない昨今、『リモートワークを導入しよう』と考える中小企業は少なくないのではないでしょうか?

そこで、テレワーク・リモートワーク導入でもらえる助成金・補助金3つ厳選し徹底解説いたします!

 

テレワーク・リモートワークとは?

新型コロナウイルスの影響で『テレワーク』『リモートワーク』という言葉をよく耳にするようになりました。そもそもテレワーク、リモートワークとは何でしょうか?違いはあるのでしょうか?

結論から言うと、どちらも違いはありません。

テレワークとはtele(離れた場所)+ work(働く)、リモートワークとは remote(遠隔)+ work(働く)とどちらも英単語を組みあわぜた造語です。どちらもオフィスから離れて働くことを意味します。

国や自治体は「テレワーク」を統一用語としていますが、「リモートワーク」は主に民間の企業やIT・フリーランスが用いることが多いです。

テレワーク・リモートワークにかかる主な費用

テレワーク・リモートワークを導入しようと考える中小企業も増えています。そこで気になるのが、テレワーク・リモートワークを導入するための導入経費です。

テレワーク・リモートワークの導入にかかる主な経費は以下の通りです。

経費 主な費用(例) 負担方法
情報通信機器 パソコン1台3万〜20万円 会社負担が多い
Web会議や退勤管理などのビジネスツール ZOOMの有料プランの場合は20,100円/年~ 会社負担が多い
消耗品や備品 プリンターのインクやデスクや椅子などおおよそ8,000円前後〜の商品 会社負担が多い
ネットワーク回線 5,000円を上限としたWi-Fi環境の整備費用を負担 手当として一部支給することが多い
水道費や電気代
1日250円の在宅勤務手当を支給 手当として一部支給することが多い

費用の支払いは「会社負担」と「一部の手当を支給」の2つあり、主に仕事関連で使用する費用は会社側で負担する傾向が多いです。

では次に、テレワーク・リモートワーク導入でもらえるおすすめの助成金・補助金を紹介いたします。

人材確保等支援助成金(テレワークコース)

令和3年4月1日に創立した厚生労働省が実施する助成金です。昨年度までは『働き方改革推進支援助成金(テレワークコース)』でした。

テレワークの新規導入・実施することにより、労働者の人材確保や雇用管理改善等の観点から効果をあげた中小企業事業主が助成対象となります。

出典元:厚労省人材確保等支援補助金

全国:人材確保等支援助成金(テレワークコース)
令和6年4月1日  ○テレワークを既に導入しており、実施を拡大する事業主の方も対象となります!  ○仮想オフィスに係るサービス利用料、クラウドを用いたコミュニケーションツール、ペーパレス化ツールの利用料が新たに助成対象となります。  ...

助成内容

中堅・中小企業を対象に在宅又はサテライトオフィスにおいてテレワークを目的に、テレワーク通信機器の導入・就業規則等の作成・変更等を実施し、テレワーク勤務を適切に導入・実施し、離職率の低下について効果をあげた企業に経費の一部を助成するものです。

対象経費

以下の取組の実施に要した費用が支給対象となります。

  1. 就業規則・労働協約・労使協定の作成・変更
  2. 外部専門家によるコンサルティング
  3. テレワーク用通信機器の導入・運用
  4. 労務管理担当者に対する研修
  5. 労働者に対する研修

※詳細は厚労省人材確保等支援補助金の要領を確認してください。

主な受給要件

助成金を受給するためには、事業主が次の措置を実施することが必要です。

※詳細は厚労省人材確保等支援補助金の支給要領0301の記載内容を確認してください。

【機器等導入助成】

  1. テレワーク実施計画を作成し、管轄の労働局に提出してその認定を受けること。
  2. 計画認定日以降、機器等導入助成の支給申請日までに、テレワークに関する制度として、所定の内容を規定した労働協約又は就業規則を整備すること。
  3. 1.の認定を受けたテレワーク実施計画に基づき、実際にその取組を実施すること。
  4. 評価期間(機器等導入助成)におけるテレワーク実施対象労働者のテレワーク実施状況が、以下以下(1)または(2)の基準を満たすこと。
    (1)
    評価期間(機器等導入助成)において、1回以上、テレワーク実施対象労働者全員がテレワークを実施すること。
    (2)
    評価期間(機器等導入助成)にテレワーク実施対象労働者が週平均1回以上テレワークを実施すること。

引用元:厚労省人材確保等支援補助金

ポイントは、テレワークの実施計画を作成とテレワークに関する就業規則を整備することです。この2つを行って始めてテレワークの取り組みが実施できます。

【目標達成助成】

  1. 離職率に係る目標の達成
    (1)テレワークに関する制度の整備の結果、評価時離職率が、計画時離職率以下であること。
    (2)評価時離職率が30%以下であること。
     ※「評価時離職率」「計画時離職率」については支給要領0201ト参照。
  2. 評価期間(機器等導入助成)初日から1年を経過した日からの3か月間に1回以上テレワークを実施した労働者数が、評価期間(機器等導入助成)初日から1年を経過した日における対象事業所の労働者数に、計画認定時点における対象事業所の労働者全体に占めるテレワーク実施対象労働者の割合を掛け合わせた人数以上であること。

引用元:厚労省人材確保等支援補助金

機器達成助成をした後でなければ申請できないので注意しましょう。

受給額

機器等導入助成と目標助成において、下記の通り受給されます。

助成 支給額
機器等導入助成 1企業あたり、支給対象となる経費の30%
※ただし以下のいずれか低い方の金額を上限とする。
 ・1企業あたり100万円
 ・テレワーク実施対象労働者1人あたり20万円
目標達成助成

1企業あたり、支給対象となる経費の20%
      <生産性要件を満たす場合35%>
※ただし以下のいずれか低い方の金額を上限とする。
 ・1企業あたり100万円
 ・テレワーク実施対象労働者1人あたり20万円

機器等導入助成、目標達成助成2つ採択されるとテレワークの経費の半額が助成されます。

申請方法

令和3年4月1日〜受付を開始しています。

各都道府県の労働基準監督署、公共職業安定所に郵送で申請してください。WEB申請ではないので注意しましょう。

テレワーク促進助成金(東京都の場合使えます)

東京都に限らず各エリアごとにテレワーク関係の助成金はありますが、この記事では東京都を例にご紹介します。

公益財団法人 東京仕事財団実施する助成金です。東京都に事業を構える中堅・中小企業を対象としています。助成金の上限額は250万円と高額です。

出典元:(公財)東京しごと財団 雇用環境整備課 テレワーク促進助成金

東京都:テレワーク促進助成金
都内中堅・中小企業等に対し、テレワークの導入に必要な機器やソフトウエア等の経費を助成するものです。 このたび、非正規社員向けにテレワーク環境を構築するコースを新たに創設しました。 (1)一般コース 都内事業所に所属の常時雇用する労働者...

助成内容

テレワークの定着と促進を目的に東京都内の中堅・中小企業を対象に、テレワークに必要な機器・ソフト等のテレワーク環境整備の経費を一部助成しています。

助成対象事業者

助成金の申請日から助成事業終了後の実績報告日までの期間を通じて、次の要件を全て満たしている必要があります。

  • 常時雇用する労働者が2人以上999人以下で、都内に本社又は事業所を置く中堅・中小企業等(個人事業主も含む)
  • 東京都内に勤務する常時雇用する労働者を2名以上雇用していること
  • 東京都税の未納付がないこと
  • 過去5年間に重大な法令違反等がないこと
  • 就業規則を作成して労働基準監督署に届出を行っていること(常時雇用する労働者が10人以上の企 業等)
  • 風俗営業をしていないこと
  • 暴力団員等に関与していないこと
  • 東京都が実施する「2020TDM推進プロジェクト」に参加していること
  • 東京都が実施する「テレワーク東京ルール実践企業宣言制度」に登録していること(実績報告時まで)

他にも要件があります。詳しくは(公財)東京しごと財団 雇用環境整備課 テレワーク促進助成金の募集要項をご覧ください。

助成限度額・助成率

助成限度額・助成率は以下のとおりです。

事業者の規模(常時雇用する労働者数) 助成金の上限 助成率
30人以上999人以下 250万円 2分の1
2人以上30人未満
150万円 3分の2

※ 助成対象経費(税抜き)に助成率(2分の1又は3分の2)を乗じて助成金額を算出します。
※ 算出した助成金の額に千円未満の端数がある場合はこれを切り捨てとします。

申請方法

令和3年5月10日(月)~ 令和3年12月24日(金)

「郵送」または「電子申請」のどちらかにより申請します。

IT導入補助金2021

最後にIT導入補助金2021の紹介をします。テレワーク実施は低感染リスク型ビジネス枠(特別枠:C・D類型)に入りますのでチェックをしましょう。

補助内容

IT導入補助金は中堅・中小企業がシステムの導入やWEBサービスを始めるなどITを導入する際に利用できる補助金です。

通常枠(A・B類型)と低感染リスク型ビジネス枠(特別枠:C・D類型)の2種類があります。

出典元:IT導入補助金2021

通常枠(A・B類型)

通常枠(A・B類型)は中堅・中小企業を対象に自社の課題やニーズに合ったITツールを導入することで、経費の一部を保補助金で補助できます。

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低感染リスク型ビジネス枠(特別枠:C・D類型)

低感染リスク型ビジネス枠(特別枠:C・D類型)はポストコロナに備えた補助金です。

中堅・中小企業を対象に、労働生産性の向上と感染リスクに繋がる業務上での対人接触の機会を低減するような業務形態、非対面化に取り組む事業を行った事業に対して一部経費を保補助金で補助できます。

リモートワークは低感染リスク型ビジネス枠に入ります。

通常枠(A・B類型)よりも補助率が高く優先的に支援できます。

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補助対象経費

  • ソフトウェア費
  • 導入関連費
  • 低感染リスク型ビジネス枠(特別枠:C・D類型)は左記に加えハードウェアレンタル費等が対象

補助対象事業者

対象事業者は、中小企業(飲食、宿泊、卸・小売、運輸、医療、介護、保育等のサービス業の他、製造業や建設業等も対象)になります。

  業種・組織形態 資本金

従業員(常勤)

 

資本金・従業員規模の一方が、
右記以下の場合対象(個人事業を含む)





製造業、建設業、運輸業 3億円 300人
卸売業 1億円 100人
サービス業(ソフトウエア業、情報処理サービス業、旅館業を除く) 5,000万円 100人
小売業 5,000万円 50人
ゴム製品製造業(自動車又は航空機用タイヤ及びチューブ製造業
並びに工業用ベルト製造業を除く)
3億円 900人
ソフトウエア業又は情報処理サービス業 3億円 300人
旅館業 5,000万円 200人
その他の業種(上記以外) 3億円 300人
その他の法人
医療法人、社会福祉法人、学校法人 300人
商工会・都道府県商工会連合会及び商工会議所
100人
中小企業支援法第2条第1項第4号に規定される中小企業団体
主たる業種に記載の
従業員規模
特別の法律によって設立された組合またはその連合会
主たる業種に記載の
従業員規模
財団法人(一般・公益)、社団法人(一般・公益)
主たる業種に記載の
従業員規模
特定非営利活動法人
主たる業種に記載の
従業員規模

小規模事業者

業種分類 従業員(分類)
商業・サービス業(宿泊業・娯楽業除く) 5人以下
サービス業のうち宿泊業・娯楽業 20人以下
製造業その他 20人以下

補助金限度額・補助率

補助金の限度額・補助率は以下の通りです。

補助率 上限額・下限額
通常型枠
A類型 1/2以内 30万円~150万円未満
B類型 50万円~450万円以下
低感染リスク型ビジネス枠
C類型 2/3以内 30万円~450万円以下
D類型 30万円~150万円以下

申請受付期間

2021年4月7日(水)受付開始~終了時期は後日案内予定

GビズIDを登録後に電子申請を行って申請します。

最後に

リモートワーク・テレワーク導入でもらえる助成金・補助金3つご紹介しました。募集要項をよく確認し、早めに申請準備を始めて余裕を持って提出をしましょう。

監修佐藤淳 / 公認会計士
中小企業庁認定 経営革新等支援機関 有限責任監査法人トーマツ(Deloitte Touche Tohmatsu)の東京オフィスに6年間、シアトルオフィスに2年間勤務。 2015年よりアジア最大級の独立系コンサルティングファームの日本オフィスにて事業戦略の構築支援、M&Aアドバイザリー、自己勘定投資の業務に従事。 2017年 自身で旅行スタートアップ(Stayway)を立ち上げ資金調達をした経験を生かしながら、補助金・ファイナンス・M&Aのサポートを実施

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