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令和7年8月8日に、中小企業省力化投資補助金(一般型)第2回公募の採択結果が公開となりました。
中小企業省力化投資補助金は「一般型」「カタログ注文型」という2つの申請類型で公募を行っており、「一般型」は事業内容や課題に応じたオーダーメイド性のある設備やシステムを導入できる制度です。
この記事では、中小企業省力化投資補助金(一般型)第2回公募の採択結果について、独立行政法人 中小企業基盤整備機構の資料をもとに傾向や事例も交えて解説いたします。
中小企業省力化投資補助金(一般型)とは?
中小企業省力化投資補助金(一般型)とは、人手不足に悩む中小企業等が行う、個別の現場や事業内容等に合わせた設備導入・システム構築等の多様な省力化投資を支援する補助金です。
補助対象経費や補助率・補助上限額等の詳細は、以下の記事をご参照ください。

中小企業省力化投資補助金(一般型)採択率
中小企業省力化投資補助金(一般型)第2回公募の採択結果およびその推移は、次のとおりです。
申請数 | 採択数 | 採択率 | |
第2回 | 1,160件 | 707件 | 約60.9% |
第1回 | 1,809件 | 1,240件 | 約68.5% |
前回第1回公募からは申請数、採択数ともに減少し、採択率7.6%低下しました。
ただし、他の補助金と比較すると、採択率60%超は高採択率と言える数字であり、中小企業省力化投資補助金の前身と言われるものづくり補助金 省力化(オーダーメイド)枠 18次公募の採択率 約34.1%と比較しても、著しく高い数値となっています。
中小企業省力化投資補助金(一般型)採択の傾向
ここでは、中小企業省力化投資補助金(一般型)の採択結果について、業種別割合や都道府県別割合等を紹介します。
主な業種別の採択件数割合
出典:中小企業省力化投資補助事業 一般型公募(第2回) 採択結果について
掲載ページ:中小企業省力化投資補助金 公式HP 採択結果
採択件数を業種別割合でみると、前回と同様に「製造業」がもっとも高く、58.4%を占めています。次いで「建設業」の割合が12.4%となりました。
前回と比較すると、「製造業」の割合は61.7%から減少、「建設業」は11.3%から増加しています。
数値には大きく差があるものの、幅広い業種が採択されており、「農業・林業」や「漁業」といった第1次産業のほか、「金融業・保険業」も採択されています。
都道府県別の採択件数・割合
出典:中小企業省力化投資補助事業 一般型公募(第2回) 採択結果について
掲載ページ:中小企業省力化投資補助金 公式HP 採択結果
採択件数を都道府県別にみると、「大阪府」は前回から約半減しているものの、67件と依然もっとも多く、次いで「愛知県」が66件、「東京都」が63件という結果になりました。
また、これを割合でみると、「大阪府」が9.5%、「愛知県」が9.3%、「東京都」が8.9%となっています。
こうした結果の背景として、大阪府、愛知県、東京都のいずれも事業者数が多く、製造業の占める割合が高いことが考えられます。
採択者における補助金申請額の分布
出典:中小企業省力化投資補助事業 一般型公募(第2回) 採択結果について
掲載ページ:中小企業省力化投資補助金 公式HP 採択結果
採択者における補助金申請額を見た場合、「1,500万円~1750万円未満」の層が18.5%を占めてもっとも多い結果となりました。
次いで「750~1,000万円未満」の層、「2,000万円~3,000万円未満」の層となっています。
また、全体の申請金額の幅をみると、「250万円未満」の層から「9,000万円~1億円未満」の幅となりました。
従業員数別の採択件数割合
出典:中小企業省力化投資補助事業 一般型公募(第2回) 採択結果について
掲載ページ:中小企業省力化投資補助金 公式HP 採択結果
従業員数別に採択件数の割合をみると、従業員数「6~10人」の層が17.5%ともっとも多い結果となりました。次いで、前回もっとも多かった従業員数「21~30人」の層となっています。
従業員数21~30人が13.2%でもっとも多い結果となりました。
次いで6~10人、5人以下の層となっており、採択者において従業員数の少ない事業者の占める割合が高くなっていることがわかります。
資本金別の採択件数割合
出典:中小企業省力化投資補助事業 一般型公募(第2回) 採択結果について
掲載ページ:中小企業省力化投資補助金 公式HP 採択結果
資本金別では、「1,000万円~2,000万円未満」の層が32.2%を占めて、前回と同じくもっとも多い割合となりました。
次いで「100~500万円未満」の層が17.3%、「2,000~3,000万円未満」の層が11.3%という結果です。
全体をみると、資本金が相対的に少額である事業者の採択件数が多い結果となっています。
中小企業省力化投資補助金(一般型)採択事例
ここでは、採択件数の多い業種上位であった製造業・建設業・小売業の採択事例を紹介します。
製造業
課題 |
創業から100年以上の老舗企業であり、熟練作業者によって手縫い針を製造している。しかし今後、熟練作業者の定年退職等も予定しており、年間製造 |
対策 |
ワイヤ放電加工機・ロータリーテーブルを導入。 |
効果 |
省力化機器の導入により作業全体の80%程度が削減・効率化され、製品の製造数が70%増加。品質安定だけでなく、より微細な加工を実現。 |
参照:中小企業省力化投資補助事業 一般型公募(第2回) 採択結果について
掲載ページ:中小企業省力化投資補助金 公式HP 採択結果
建設業
課題 |
現行の重機には、チルトローテーターがないため、人力で都度アタッチメントを交換する必要があり、作業には2名の人員を要し、非効率な状況。 |
対策 |
油圧ショベル・チルトローテーター・ワイドバケット、爪付きバケット、 |
効果 |
省力化に資する重機・設備を組み合わせて導入することにより作業時間を約45%削減。 |
参照:中小企業省力化投資補助事業 一般型公募(第2回) 採択結果について
掲載ページ:中小企業省力化投資補助金 公式HP 採択結果
小売業
課題 |
紙伝票でのピッキング作業であることに加えて、多品種少量の受注が多く、物流センターの出荷作業が非効率的で、人的ミスにもつながっている。 |
対策 |
ピッキングカートシステム・タブレットピッキングシステムの導入。 |
効果 |
システム導入により年間労働時間を30%、約5,000時間削減。 |
参照:中小企業省力化投資補助事業 一般型公募(第2回) 採択結果について
掲載ページ:中小企業省力化投資補助金 公式HP 採択結果
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当社 ㈱Staywayでは、中小企業省力化投資補助金(一般型)の計画策定から補助金受領までを支援させていただいております。
前回第1回公募では、申請支援を行った14件中12件が採択され、採択率85.7%という高水準を記録しました。(関連プレスリリースはこちら)
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まとめ
この記事では、中小企業省力化投資補助金(一般型)第2回公募の採択結果について、独立行政法人 中小企業基盤整備機構の資料をもとに傾向や事例も交えて解説いたしました。
なお、中小企業省力化投資補助金(一般型)は令和7年8月4日から8月20日まで第3回公募を行っています。
加えて、今後、第4回公募実施の可能性があります。人手不足の課題を抱える事業者様はぜひ、本補助金の活用をご検討ください。

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