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【徹底解説】IT導入補助金2024の目的・概要・補助額・事例とは

公開日 2022/02/14
更新日 2024/10/03
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※記事内容は、記事更新日時点の情報です。最新の情報は、必ず省庁や自治体の公式HPをご確認ください。

政府(主管:中小企業庁)が運営するIT導入補助金は、主として中小企業における業務の効率化や生産性向上を目的に、販売管理や会計ソフト、勤怠管理システムなどの導入を支援する制度です。

 

本補助金が、令和6年2月16日(金)から「IT導入補助金2024」として申請受付開始しました。これまでの公募から申請枠の名称が変更となったと同時に、一部の申請枠においてインボイス制度に対応したシステム・ソフトウェアが補助対象となりました。

 

そこで本記事では、IT導入補助金の目的や概要、これまでの公募との変更点など詳しく解説します。

IT導入補助金2024 概要

枠/
類型
通常枠 インボイス枠(インボイス対応に活用可能!) 複数社連携IT導入枠 セキュリティ
対策推進枠
電子取引類型 インボイス対応類型
補助
事業者
中小企業・
小規模事業者等
大企業等 中小企業・
小規模事業者等
補助額 5万円

150万円
未満

150万円

450万円
以下

インボイス制度に
対応した
受発注ソフト
インボイス制度に
対応した会計・受
発注・決済ソフト
PC・
タブレッ
ト等
レジ・
券売機
(1)インボイス枠インボイス対応
類型の対象経費(左記同様)
(2)消費動向等分析経費(※1)
(上記(1)以外の経費)
50万円×参画事業者数
補助上限:
(1)+(2)で3,000万円
(3)事務費・専門家費
補助上限:200万円
5万円

100万円
~350万円 50万円
以下
50万円


350万
~10
万円
~20
万円
補助率 1/2 2/3 1/2 4/5
、3/4
(※2)
2/3
(※3)
1/2 (1)インボイス枠インボイス対応
類型と同様
(2)・(3) 2/3
1/2
補助
対象
経費
ソフトウェア
購入費、
クラウド利用料
(最大2年分)、
導入関連費
クラウド利用料
(最大2年分)
ソフトウェア購入費、クラウド利用料(最大2年分)、導入関連費、
ハードウェア購入費
サイバーセキュリ
ティサービス利
用料(最大
2年分)
(※4)

赤字は令和5年度補正予算での拡充点
(※1)消費動向等分析経費のクラウド利用料は、1年分が補助対象。
(※2)小規模事業者については補助率は4/5。中小企業については補助率は3/4。
(※3)補助額50万円超の際の補助率は、補助額のうち50万円以下については3/4(小規模事業者は4/5)、50万円超については2/3。
(※4)(独)情報処理推進機構(IPA)「サイバーセキュリティお助け隊サービスリスト」に掲載されたサービス
出典:IT導入補助金2024リーフレット

IT導入補助金2024に関する概要は令和5年12月11日に公表され、これまでの公募から複数の変更がありました。

IT導入補助金2024 以降の変更点

IT導入補助金2024における主な変更点は、以下のとおりです。

①支援枠の改編

これまでの申請枠から、通常枠、セキュリティ対策推進枠、インボイス枠(インボイス対応類型・電子取引類型)、複数社連携IT導入枠の全4支援枠に改編されました。

②補助率の拡大

インボイス枠(インボイス対応類型)では、小規模事業者に対する補助率を一部「4/5」へ拡大(これまでは一律3/4)

③制度変更に伴う補助対象ITツールの見直し

インボイス枠(インボイス対応類型)においては、インボイス制度に対応した「会計」「受発注」「決済」機能を有するソフトウェアが対象となります。

インボイス制度に対応していないソフトウェア及びECサイト制作は、本類型の対象にはなりませんのでご注意ください。

IT導入補助金2024 活用例

IT導入補助金2024の具体的な採択事例は非公表であるため、ここでは公式資料に掲載されている事例を紹介します。

事例① 通常枠

タイムカードによる勤怠管理のため、社外での打ち合わせの日でも、打刻するために1度本社に出勤してから現場に移動する必要があった。

さらに終業時も1度帰社してからの帰宅が必要であったところ、「勤怠・労務管理ツール」の導入により出先からの打刻が可能に。

 

これにより、残業時間が3割削減、人事担当の作業効率も大幅アップ!

事例② インボイス枠

インボイス発行の手間を効率化するため、「会計ツール」を導入。

経理担当が手作業で行っていた出納管理が自動化され、バックオフィスの効率が全体的に向上した。

 

参照:中小企業庁 IT導入補助金2024 チラシ

申請スケジュール

IT導入補助金2024において、追加公募の日程が決まりました。IT導入補助金2024最後の公募となりますので、申請漏れがないようご注意ください!

追加公募受付期間:9月20日(金)~10月15日(火)(予定)
追加公募対象枠:通常枠、インボイス枠(インボイス対応類型)、インボイス枠(電子取引類型)、セキュリティ対策推進枠、複数社連携IT導入枠

IT導入補助金2024 事業スケジュール

過去の交付決定状況

IT導入補助金における直近の交付決定状況は、次のとおりです。

(公募期間:令和6年8月23日(金)まで)

▼全体
申請数:15,973者、採択数:13,730者、採択率:約86.0%

▼通常枠 6次締切
申請数:5,881者、採択数:4,648者、採択率:約79.0%

▼セキュリティ対策推進枠 6次締切
申請数:46者、採択数:44者、採択率:約95.7%

▼インボイス枠(インボイス対応類型) 11次締切
申請数:10,043者、採択数:9,036者、採択率:約90.0%

▼インボイス枠(電子取引類型) 6次締切
申請数:0者、採択数:0者、採択率:-

▼複数社連携IT導入枠 3次締切
申請数:3者、採択数:2者、採択率:約66.7%

 

中小企業庁HP:https://www.chusho.meti.go.jp/keiei/gijut/2024/241003it_saitaku.html
申請数・交付決定数:https://it-shien.smrj.go.jp/download/grantdecision_list/
交付決定事業者一覧:https://it-shien.smrj.go.jp/news/20246

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    最後に

    「IT導入補助金2024の概要やこれまでの公募内容からの変更点について解説しました。

    ITツール導入をご検討中の方は、ぜひ、本補助金をご活用ください。

    監修佐藤淳 / 公認会計士
    中小企業庁認定 経営革新等支援機関 有限責任監査法人トーマツ(Deloitte Touche Tohmatsu)の東京オフィスに6年間、シアトルオフィスに2年間勤務。 2015年よりアジア最大級の独立系コンサルティングファームの日本オフィスにて事業戦略の構築支援、M&Aアドバイザリー、自己勘定投資の業務に従事。 2017年 自身で旅行スタートアップ(Stayway)を立ち上げ資金調達をした経験を生かしながら、補助金・ファイナンス・M&Aのサポートを実施

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