※記事内容は、記事更新日時点の情報です。最新の情報は、必ず省庁や自治体の公式HPをご確認ください。
政府(主管:中小企業庁)が運営するIT導入補助金は、主として中小企業における業務の効率化や生産性向上を目的に、販売管理や会計ソフト、勤怠管理システムなどの導入を支援する制度です。
本補助金が、令和6年2月16日(金)から「IT導入補助金2024」として申請受付開始しました。これまでの公募から申請枠の名称が変更となったと同時に、一部の申請枠においてインボイス制度に対応したシステム・ソフトウェアが補助対象となりました。
そこで本記事では、IT導入補助金の目的や概要、これまでの公募との変更点など詳しく解説します。
IT導入補助金2024 概要
枠/ 類型 |
通常枠 | インボイス枠(インボイス対応に活用可能!) | 複数社連携IT導入枠 | セキュリティ 対策推進枠 |
||||||
電子取引類型 | インボイス対応類型 | |||||||||
補助 事業者 |
中小企業・ 小規模事業者等 |
大企業等 | 中小企業・ 小規模事業者等 |
|||||||
補助額 | 5万円 ~ 150万円 未満 |
150万円 |
インボイス制度に 対応した 受発注ソフト |
インボイス制度に 対応した会計・受 発注・決済ソフト |
PC・ タブレッ ト等 |
レジ・ 券売機 等 |
(1)インボイス枠インボイス対応 類型の対象経費(左記同様) (2)消費動向等分析経費(※1) (上記(1)以外の経費) 50万円×参画事業者数 補助上限: (1)+(2)で3,000万円 (3)事務費・専門家費 補助上限:200万円 |
5万円 ~ 100万円 |
||
~350万円 | 50万円 以下 |
50万円 超 ~ 350万 円 |
~10 万円 |
~20 万円 |
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補助率 | 1/2 | 2/3 | 1/2 | 4/5 、3/4 (※2) |
2/3 (※3) |
1/2 | (1)インボイス枠インボイス対応 類型と同様 (2)・(3) 2/3 |
1/2 | ||
補助 対象 経費 |
ソフトウェア 購入費、 クラウド利用料 (最大2年分)、 導入関連費 |
クラウド利用料 (最大2年分) |
ソフトウェア購入費、クラウド利用料(最大2年分)、導入関連費、 ハードウェア購入費 |
サイバーセキュリ ティサービス利 用料(最大 2年分) (※4) |
※赤字は令和5年度補正予算での拡充点
(※1)消費動向等分析経費のクラウド利用料は、1年分が補助対象。
(※2)小規模事業者については補助率は4/5。中小企業については補助率は3/4。
(※3)補助額50万円超の際の補助率は、補助額のうち50万円以下については3/4(小規模事業者は4/5)、50万円超については2/3。
(※4)(独)情報処理推進機構(IPA)「サイバーセキュリティお助け隊サービスリスト」に掲載されたサービス
出典:IT導入補助金2024リーフレット
IT導入補助金2024に関する概要は令和5年12月11日に公表され、これまでの公募から複数の変更がありました。
IT導入補助金2024 以降の変更点
IT導入補助金2024における主な変更点は、以下のとおりです。
①支援枠の改編
これまでの申請枠から、通常枠、セキュリティ対策推進枠、インボイス枠(インボイス対応類型・電子取引類型)、複数社連携IT導入枠の全4支援枠に改編されました。
②補助率の拡大
インボイス枠(インボイス対応類型)では、小規模事業者に対する補助率を一部「4/5」へ拡大(これまでは一律3/4)
③制度変更に伴う補助対象ITツールの見直し
インボイス枠(インボイス対応類型)においては、インボイス制度に対応した「会計」「受発注」「決済」機能を有するソフトウェアが対象となります。
インボイス制度に対応していないソフトウェア及びECサイト制作は、本類型の対象にはなりませんのでご注意ください。
IT導入補助金2024 活用例
IT導入補助金2024の具体的な採択事例は非公表であるため、ここでは公式資料に掲載されている事例を紹介します。
事例① 通常枠
タイムカードによる勤怠管理のため、社外での打ち合わせの日でも、打刻するために1度本社に出勤してから現場に移動する必要があった。
さらに終業時も1度帰社してからの帰宅が必要であったところ、「勤怠・労務管理ツール」の導入により出先からの打刻が可能に。
これにより、残業時間が3割削減、人事担当の作業効率も大幅アップ!
事例② インボイス枠
インボイス発行の手間を効率化するため、「会計ツール」を導入。
経理担当が手作業で行っていた出納管理が自動化され、バックオフィスの効率が全体的に向上した。
申請スケジュール
IT導入補助金2024において、追加公募の日程が決まりました。IT導入補助金2024最後の公募となりますので、申請漏れがないようご注意ください!
追加公募受付期間:9月20日(金)~10月15日(火)(予定)
追加公募対象枠:通常枠、インボイス枠(インボイス対応類型)、インボイス枠(電子取引類型)、セキュリティ対策推進枠、複数社連携IT導入枠
過去の交付決定状況
IT導入補助金における直近の交付決定状況は、次のとおりです。
(公募期間:令和6年8月23日(金)まで)
▼全体
申請数:15,973者、採択数:13,730者、採択率:約86.0%
▼通常枠 6次締切
申請数:5,881者、採択数:4,648者、採択率:約79.0%
▼セキュリティ対策推進枠 6次締切
申請数:46者、採択数:44者、採択率:約95.7%
▼インボイス枠(インボイス対応類型) 11次締切
申請数:10,043者、採択数:9,036者、採択率:約90.0%
▼インボイス枠(電子取引類型) 6次締切
申請数:0者、採択数:0者、採択率:-
▼複数社連携IT導入枠 3次締切
申請数:3者、採択数:2者、採択率:約66.7%
中小企業庁HP:https://www.chusho.meti.go.jp/keiei/gijut/2024/241003it_saitaku.html
申請数・交付決定数:https://it-shien.smrj.go.jp/download/grantdecision_list/
交付決定事業者一覧:https://it-shien.smrj.go.jp/news/20246
最後に
「IT導入補助金2024」の概要やこれまでの公募内容からの変更点について解説しました。
ITツール導入をご検討中の方は、ぜひ、本補助金をご活用ください。
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