事業承継 後継者問題

経営資源引継ぎ補助金とは何か?申請は8月22日まで【2020年最新版】

2020年7月に「経営資源引継ぎ補助金」の詳細が発表されました。

最近では、中小企業の後継者不足や負債、さらに新型コロナウイルスの影響により、経営の先行きが不安になり会社を売りたいと考える人急増しています。

そこで国は、雇用維持や景気の向上のために、M&Aや会社の引継ぎなどの関連費用に対する「経営資源引継ぎ補助金」を発表し、中小企業の事業再編や事業統合を円滑に行うための支援に乗り出しました。

申請の受付期間は、現在のところ以下の日程となっています。

2020年7月13日(月)〜8月22日(土)19:00 (オンライン申請の場合)
2020年7月13日(月)〜8月21日(金)郵送申請の場合(当日消印有効)

この記事では、「経営資源引継ぎ補助金」に関して、

・経営資源引継ぎ補助金とは何か
・対象となる事業の概要と詳細
・申請までの手順、申請後の流れ

などを詳細に解説するので、ぜひ参考にしてくだい。※2020年7月時点での最新情報になります。税制の適応に当たっては、必ず最新の情報をご確認ください。

 

経営資源引継ぎ補助金とは?

経営資源引継ぎ補助金とは、M&A(合併・買収)などによる第三者による事業継承の際の引継ぎ費用の負担の一部を支援する補助金です。

国の目的としては、中小企業の新陳代謝を加速化し、経済の活性化を図ることとされています。中小企業経営者の高齢化に伴い、経営を次世代に継承する、後継者が経営革新を積極的に行うための環境づくり、新型コロナウイルスの景気退行の対策という2つの側面があります。

後ほど詳しく解説しますが、売り手と買い手の双方を後押しする補助金であることが特徴です。こちらに関しては後ほど詳しく解説します。

対象事業者

対象事業者は要件に当てはまる中小企業、あるいは個人事業主(青色申告者)とされています。

【中小企業の定義】

業種分類資本金従業員数
製造業そのほか(※1)3億円以下300人以下
卸売業1億円以下100人以下
小売業5,000万円以下50人以下

サービス業(※2)

5,000万円以下100人以下

(出典:中小企業庁「中小企業・小規模企業者の定義」https://www.chusho.meti.go.jp/soshiki/teigi.html)

※1 ゴム製品製造業(一部除く)は資本金3億円以下または従業員900人以下
※2 ソフトウェア業・情報処理サービス業は資本金3億円以下または従業員300人以下、旅行業は令和2年度補正資本金5000万円以下または従業員200名以下

2つの対象事業

経営資源引継ぎ補助金は、買い手と売り手の双方が対象となっています。

買い手支援型(Ⅰ型)と売り手支援型(Ⅱ型)に分かれ、補助金の限度額や要件が異なりますので、こちらで解説します。

買い手支援型(Ⅰ型)

要件

事業再編・事業統合などに伴う経営資源の引継ぎを行う予定の中小企業・小規模事業者で以下の要件を満たす者。

・事業再編引継ぎ後に、シナジー(相乗効果)を活かした経営革新等を行うことが見込まれること
・事業再編引継ぎ後に、地域雇用、地域経済全体を牽引する事業を行うことが見込まれること

対象経費・補助率・給付額

対象経費補助率補助下限額補助金額の範囲
事業評価のための専門家利用料や現地視察のための旅費、外注費、委託費、システム利用料2/3以内50万円

①経営資源の引継ぎを促すための支援 
100万円

②経営資源の引継ぎを実現させるための支援
200万円

買い手の補助金の上限金額は200万円です。

200万円を受けとる条件としては、以下の条件を満たす必要があります。

① 申請時点で買収先が決まっている
② 買収時期が決まっている

M&Aの相手を探す場合の補助金の上限金額は100万円となります。

売り手支援型(II型)

要件

事業再編・事業統合等に伴う経営資源の引継ぎが行われる予定の中小企業・小規模事業者で、以下の要件を満たす者。

・地域雇用、地域全体を牽引する事業を行なっており、事業再編による第三者の事業継続が見込まれること

対象経費・補助率・給付額

対象経費補助率補助下限額補助金額の範囲
専門家利用料や旅費、外注費、委託費、システム利用料、更に引継ぎが実現する場合には廃業に必要な費用への補助2/3以内50万円

①経営資源の引継ぎを促すための支援 
100万円

②経営資源の引継ぎを実現させるための支援
650万円
(廃業しない場合は200万円)

売り手が得られる補助金の上限額は650万円です。買い手よりも補助額が多いですが、同様に以下の条件があります。

① 申請時点で買い手が決まっている
② 買い取られる時期が決まっている
③ 廃業が決まっている

③の廃業がしない場合の上限額は200万円となります。買い手を探す必要がある場合は、補助金の上限額は100万円です。

申請方法

申請方法は、原則オンライン申請となります。ただ、オンライン申請が困難な場合が郵送での申請も可能です。

オンライン申請の方が期限が少し伸びるので、書類作成スキルがある場合は、オンライン申請の方が便利でしょう。

申請書類は以下のURLからダウンロードすることが可能です。
経営資源引継ぎ補助金事務局  https://k-shigen.go.jp/procedure/download/

郵送書類の送付先
〒100-8365
東京都千代田区丸の内3-2-3 丸の内二重橋ビルディングDTFA内
「経営資源引継ぎ補助金事務局」宛て
TEL:03-6629-9134
電話受付時間:平日10:00〜17:00 ※12:00〜13:00除く

公募期間

2020年7月13日(月)〜8月22日(土)19:00 (オンライン申請の場合)
2020年7月13日(月)〜8月21日(金)郵送申請の場合(当日消印有効)

申請の流れ

補助金の申請までの流れとしては、以下のようなステップになります。

① 事前準備 補助対象事業者の確認
② 交付申請 交付申請 (2020年8月22日まで)→2020年9月に国が採択審査を実施
③ 事業実施 交付の決定通知
④ 事業完了 補助対象事業実施
⑤ 実績報告
⑥ 確定審査、補助金の交付

経営資源引継ぎ補助金の対象事業や対象経費を確認し、補助金の申請に必要な書類を準備・記入し、指定の期日(8月22日)までに申請する必要があります。

9月中旬に目安として、交付決定通知書が届きますので、補助対象事業を実施。補助の対象期間は交付決定通知書から最長で2021年1月15日(金)までとなります。

上の期間内に支払いが完了した費用が補助の対象となることに注意してください。交付決定日よりも前に発生した費用についても補助の対象とはなりませんが、「事前着手届け」を提出することで、補助金を受けられる可能性がありますので、必ず事前にご確認ください。

事業完了後、15日以内に事務局に実績の報告を行い、その報告内容を精査した上で補助金が2021年3月末までに交付されます。

補助金の審査基準は?

事業継承補助金は、対象事業者に当てはまっていたとしても、審査に通過しなければ補助金を受けることはできません。

買い手側(Ⅰ型)は、以下のようなことが審査において重要なポイントとなります。

・案件が具体化していること
・財務内容が健全であること
・買収の目的
・買収による効果・地域経済に良い影響を与えられるか

一方の売り手側(Ⅱ型)のポイントは以下の通りです。

・案件が具体化していること
・譲渡/廃業の目的と必要性
・廃業/譲渡による効果・地域経済に良い影響を与えるかどうか

どちらにも共通している点は、目的と必要性・地域経済の向上がはっきりとしていることです。

経営支援引継ぎ補助金のポイント

経営支援引継ぎ補助金が適応となる期間は、交付決定通知を受け取る2020年9月中旬〜2021年1月15日までです。

売り手支援型(Ⅱ型)では、廃業を伴い、買い手が決まっている場合は補助額が最大650万円を受け取ることが可能になります。

補助の対象となる費用は、M&Aに関わる仲介手数料・旅費・依託費・コンサル料金など多岐に渡りますので、この機会に経営支援引継ぎ補助金の利用を検討してみてはいかがでしょうか。